白
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和歌一首…芥川⑥白
贖罪の数多の小説書くは何故いかなる罪を負ふや芥川
詞書:恐怖からの逃亡、いやしかし、これは生存本能ゆえの自然の行動ではないか!…では済まぬ、友を見殺しにした白の悔悟、そしてそれ故のその後における数々の贖罪の行為。斯くして主人(飼い主)に打たれんと帰すも、許しを得たる白…なのですが、さても…(恐らく)自分を白に見立てた芥川にはいかなる贖罪のゆえがあったのでしょうか。友を見殺しにした?友を裏切った?…いやいや作家伝記を見る限り芥川には(当たり前ですが)そんな醜聞はかけらもありません。むしろ友情には人一倍厚かったことが見て取れます。ではひょっとして発狂後に自殺した実母への強い思い入れがあったのでしょうか?その辺は伝記に悉皆記されていないのでわかりませんがとにかく、芥川の小説群には所謂キリシタンものと呼ばれるものが何篇もあって、そこには滅私・自己犠牲・懺悔と、そして強い贖罪の主題が見て取れます。さても、冒頭の拙歌の通りなのですが、どうですか、あなたはどう思われますか…?
※ところで私事ですが、白、我が事如しも…(私には消すことの出来ない強い、強い、罪の意識があります。後述の「マリアお吟」の欄に拙歌を一首付けておきます)。
『白』朗読:窪田等 ↓
https://youtu.be/WtB_ybclGxc?si=8pEondDv62-nDdST
青空文庫・同小説 ↓
https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/149_15204.html




