3.妹
――――リアがクエストに出かけて、数時間後。
…………。
――――夕方。
………………。
…………。
……。
んー、リア遅くない?
何かあったのかな?たしか以前にも行ったことあったはずで、モンスターは出るとしても弱いのしか出ない場所なはずで、リア優秀だし大丈夫だよね……なまじオレが一人で送り出したのもあって心配になってきた……。
む、迎えにくらいは!
バン!玄関を開けると、リアがいた。
「あ、リア……」
「お? おにいちゃん?」
「(ホッ)……お、おかえり~。なんか遅かったけど大丈夫だった?」
「あーうん。つい夢中になっちゃって」
「そ、そうなんだ。ん?怪我?」
脚と腕に、擦り傷らしきケガ……。
「え、あー、いやこれは、何でもない程度。草原で擦ったかな?」
ギクっ……これは……嘘ついてる感じ……。
「そ、そっか……」
え、なんで隠すんだ?言いづらいケガなのか。
「り、リア1人……だったんだよね?」
「あ、パーティ組んでったよ。一応、弱めだけどモンスターもでるからさ。よいしょっと。さてごはん作るね」
パーティですとー!?ゾッ。もしや、どこぞのパティピ*にいじめられて……。
*解説、パーティピーポーの略。やたらとPTを組みたがる人達。
だから隠して……ハッ……もしかして、パシリ、いやモンスターの盾役に……くそ卑劣な陽キャパティピ共め。
ゴゴゴゴゴゴ
「(ふぅ……モンスターと戦った時の傷なんて。おにいちゃんには言えないなぁ。余計に外を怖がらせちゃうもんねぇ笑)」
――――翌日。
「リア!ちょっと待ってー!」
「ん?」
「今日もクエスト行くの……?」
「うん。もうちょっと薬草採りたくて」
……………………。
「(??……な、何だろう……この間)」汗
「やっぱりオレも行く」
「えぇぇぇ!どうした!?……自宅警備いいの!?」
「いいの!これも、自宅警備の一環なんだ!」
「そ、そっか?(自宅警備の基準わかんねー!でも、やった。おにいちゃんと一緒にいける!)」グッ