16.帰路
――――こうして薬草採集のクエストは無事完了し、ギルドへの報告が終わった。
「じゃあ私、こっちだから。今日はありがとな。RAINするよ」
「はい!アニーさん、また近いうちに是非。それでは。」
ラテとの初陣パーティは解散し、スマホのチャットアプリRAINのフレンド登録をして別れた。色々話せて楽しかった。……充実してたな。ジンクス検証に初クエストも達成してお金稼げたし、パーティ仲間までできてしまった。なんたるリア充ぶり。オレはコミュ力なかったはずなんだが、これはどうしたことだろう。ふふ。
「おにいちゃん」
「おわひ!」
リアじゃん。びっくりして変な声出た。
「リア、迎えにきてくれたのか?」
「そりゃ心配だったからね。大学終わったし。……さっきの人とパーティ組んだの?」
「ああ、うん。ラテっていうんだけど、すごく良い人だよ。現地で野良組むことになってね。」
「ふーん……」
「え、なんだ」
「いやべつに。……とにかく一人では心配だったし無事で良かったよ。」
「……?うん」
リアと帰路につく。
「おにいちゃん、外では私って言うんだね」
「うう……。聞かれていたか。仕方ないだろ」照
「ジンクスは検証できた?私の料理に振りかけてたやつ。笑」
「あ、あれは悪かったって。結局美味しかったんだからいいだろ。元々美味しかったはずなのに余計なことしたよ」
「ラテさんのこと好きになっちゃった?」
「いや、は、ハァ!?」
「可愛いかったよね。」
「いやいやいや」
「でもおにいちゃん女だけど、どうするのかなと。」
「待て待て、なぜそんな話になる。話のコンテキストが分からない。」
「お?ほほう、すぐに否定しないのは、肯定っぽいけどね。」
「ふう……何をおっしゃってるのか妹よ。ではオレは今否定を表明することにする。そのくらい余裕だね。」
「まあ今は多様性の時代だからね。女同士でも大丈夫。」
「オーイ、話聞いてる?」
ポンと後ろからオレの両肩に手を置いて、顔を近付けるリア。歩いてる足が一時的に止まってしまった。激励やフォローのつもりなのかふざけているだけなのか。
「おにいちゃん美人だもんな。」
「は、ハァ?あーもうリア、違うって言ってるだろ。早く帰ろう。」
「……うー。そだね。からかい過ぎたか。ごめんごめん。帰ろう。」
なんか、寂しがらせたのかな。ずっと兄妹でやってきたからな。リアには誤解されてるが、たしかにこういう誰かと仲良くなる耐性はオレにはほぼ無い。でもラテとは今のところそういった意識はしていない。はず。オレの女の体が影響しているのか分からないが?友達、仲間って感じだよね。…………んん?いやいやいや、オレはその内女にトキメクんだ!うん。




