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15.ミックス


「やりましたね!アニーさん!」



 ラテ。興奮気味に走ってきた。


 

「援護、助かっ」


「ユニークですよね!?さっき魔力弾曲げたのはユニークスキルですよね?どうやったんですか!?」キラキラ


「それは」


「ちょっと待って下さい。先に傷の手当てをしちゃいましょう。」



 オレの言葉はラテの手で制止された。なんかペース速いなこの人。



「あ、これくらいはだいj」


「まあ任せておいて下さい、せっかくのパーティじゃないですか。私のユニークスキルもお見せしましょう。しばしお待ちを」


 

 ……ユニークスキル!それは見たい。もはや有無を言わさずだけどまあいいや。

 ラテはそう言いながら右手に白い手袋をはめていた。そして自分の鞄から先程採集したであろう薬草1束を、手際良く取り出し、ぐしゃぐしゃと丸め込んで、その右手に握り込んだ。


 

「ミックス・オブ・アルケミスト」



 ラテの右手を見ていると、はみ出していた薬草が吸い込まれるようにして右手の中に凝縮されている感じだ。


 【ミックス・オブ・アルケミスト】

 右手に収まる範囲で素材の調合過程が実現可能。


 

「……傷薬を作りました。薬草の精製成分と水で調合しました。これが私のユニーク、愛称ミックスです。ちなみに出来上がりは市販のものと同等なので心配いりませんよっ」


「すっごいな……」


「ふっふっふそうでしょうそうでしょう!ではこのまま塗らせて頂きますね。……ウォータ」



 ……!さりげなく水魔法でオレの傷を軽く洗浄したあと傷薬を塗る。その配慮が嬉しい。同時に、リア以外に触れられるのも慣れてなく気恥ずかしいが……。傷薬は傷に膜を張る感じで傷が空気にさらされなくなるようだ。これは治りが早そう。

 

 ……これがパーティか。援護も治療も至れり尽くせりだな。しかしあんな魔法使えるならオレは役に立つのか。この野良パーティは今回限りだろうけど……。


 

「……ラテは魔法も治療も出来て万能だな。」


「えーえへへ、いえいえいえ、そんな崇め奉られましても困りますよえっへへ」


 

 いやそこまでは言ってないが。


 

「……とは言え、私もまだまだですし、一人じゃ限界もありますから。あのスライム、たぶん私一人じゃ苦戦します」


「え、そう?魔法でサクッと倒せそうだけど」


「全然ですよ。いわゆる雑魚敵の代名詞であるスライムとはしつこさが違いますから」


「まあ……たしかに厄介だなこの世界のスライムは」

 

「スライム攻略の基本は分裂を考慮するわけですが、魔法でも分裂します。倒すまでに何発必要か。最後までうまく範囲内に居れば、理想的にはサンダーで合計3発。ですが」


「……なるほど。その場合2発目を2体同時に撃てたとしても、さらに分裂後の4体同時は範囲内に収めづらい、かな」


「その通りです。そして魔法は基本こういうロッドにエーテルを集めて使うのですが、一度に集められる限度もあります」


「……つまり連発にも制限があるんだな」


「です。なので大体はエーテル充填時間のため逃げ回らないといけません。先ほどのアニーさんのような核ダイレクトは、魔法で狙うならファイアが適任でしょうが相手も回避しますから、速度的に銃よりも難易度高めかもですね。ちなみにサンダー程度では核破壊より分裂が先でダメみたいですし」

 

「ふーむ。なるほど」

 


 魔法に関してはその昔適正が無いということが分かりガッカリして以来、興味なくなったもんな。おかげでざっくり勉強になった。

 


「さて治療は終わりました。で……」キラキラ

 

 

 ――で、キラキラ目のラテとジンクスやお互いのユニークスキル話をしつつ、オレ達は近くの木陰でちょっとパーティらしい小休止をとったのだった。


 

 

 

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