14.バッキバキ
スライムは分裂してパワーと大きさは半分になるが、移動が2倍速となる。分裂した2体がおそいかかってくるが、移動の速度はまだオレの方が速い。ダッシュで距離を取る。
ドンッ!ジンクス!
クイン。バシッ!
うん、またジンクス成功。もうちょっと真ん中に当てたいが。これでまた分裂し4倍速。オレより速い……!
(これで今合計3体ですね。小さいのは速いけどもう分裂しない。合計4体にしたくないなら小さいのを先に倒しますかねアニーさん。4倍速スライム4体相手は銃だときついですが。)
ドンッ!
(……おっと、大きい方狙いですか!分裂すれば合計4体、お任せください、私の出番ですね!)
キュイン。バシュワ!
…………!
(…………あれ?分裂しない、というか倒しましたね。これは、なるほど……初陣なのにアニーさん、やるじゃないですか。)
できた。弾丸の軌道をスライムの核へ微調整しダイレクトホーミング。つまりクリティカルヒット。スライムは核を狙えば分裂しない、調べた通りだ。これが出来るならクリティカル率はだいぶ高い。
残り小さいの2体、多少ケガしても……。
ガッガッ
「いてて!くそっ」
ドンッ!ジンクス
ドンッ!ジンクス
ドンドンドンッ!ジンクス
……さすがに当たらない。小さくて速いと、ジンクス程度のホーミングは回避される。先に倒せそうな大きい方を倒しておいて良かった。
チラッ
ふいにラテと目が合う。
……ふと思い出した。ギルドでラテから目を逸らしたことを。あの時はごめんよ。心の中で謝る。ああ、そして今ラテは目が合ったのではなく、目を合わせようとしてくれてるんだ。すぐにいつでも援護出来るように……。
「…………エアロ!」
風がスライム2体を空中に吹き飛ばす。
「…………サンダー!」
ビシビシィ!空中のスライムは2体とも消滅した。
…………強過ぎんか?
魔法すごい。アイコンタクトが援護のサインになったらしい。たしかに苦戦していたから助かった。にしてもジンクスで得意げになっていたオレは、一気に自信を失いかけそうになった。これは確かにバッキバキかもしんない……。




