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10.距離の妙


 現状、一番問題なのは、この距離だよ……。名前も知らない微妙な知り合い女性と10メートルの距離。


 ……………………。


 もうダメ気まずすぎる……。オレにどうしろと。せめて、いっそ近いなら声かけやすいし、遠いなら声かけなくても自然な気がするのに。


 …………。

 

 ああああああああ精神属性DoTダメージで蝕まれていくううううう。

 

 ※解説、DoTとは、Damage over Timeの略。ゲーム用語で、主に毒などの状態異常で一定時間ごとにダメージを与える種類のダメージのことである。



 ハァハァ……!こういう時のマニュアルは無いのか?そうだ、スマホでニャフーの知恵袋で聞けばいい。さすが、これぞ情報社会。急げスマホだ。カキカキ(至急です。教えて下さい、今10mくらい横に……)


 

「こんにちは。また会いましたね(ニコッ)」


「あびゃぁぁぁ!」

 

「あ、驚かせてごめんなさい!」


 

 ショックで魂がはみ出て動けないオレ。

 

 

「……ん?ニャフーの知恵袋……」


 

 あ。終わった。


 角度的にスマホの画面が公開されていたらしい。例えるならHPが瀕死でやっと耐えてたところに背後からの防御無視クリティカルヒット。もはやなすすべはない。


 イキってクエストしたオレが身の程知らずでした。運がない。さよなら検証前のジンクス。これでもうアニーの冒険は終わりなのです。どっちにしろコミュ障なので、異世界でも引きこもります。(トラウマ追加で)


 

 …………。

 

 「……く、くく……ッ……あははは……はは……もう、かわい過ぎますよ〜!」


 

 はは。終わりではなかった。まだ地獄は続いてた。いやここからが本番だった。恥ずかしめられるんだ……。


 

「あああ」


「私も同じこと考えてたんですよ!声かけるのどうしようかなぁと。」


「あえ」


 ……。

 

「一緒ですね!」


 …………!

 

「はう〜……(泣)」

 

 

 

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