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朝、スッキリと目覚めた。
それはもう気持ち良く。
お風呂とお布団効果すごい。そしてお腹が空いた。
1階に降りると三毛猫さんも起きていた。
「三毛猫さん、おはよう」
「ニャ――」
まずは三毛猫さんのご飯。
街でネコ用のカリカリも売っていたので買ってみたけどどうだろう?
とりあえず、ささみとキャベツを茹でて小さく切る。
カリカリと混ぜてゆで汁も少しかける。
冷ましている間に、私の分を作る。
朝食はパンケーキと卵焼きとベーコンにサラダにしよう。
コーヒーも入れる。
いい匂い。コーヒーもあって良かった。
ご飯で困ることはなさそう。調味料も少しずついろいろ揃えて行こう。
「それじゃぁ食べようか。いただきます」
「ニャ――ン」
三毛猫さんも美味しそうに食べている。良かった。
この後何をしようか考えながらご飯を食べる。
やっぱりアレかな。ここを見つけたとき真っ先に思った事をやるべきかな。
あの大きな木にブランコを作ろう!
街でロープは買ってあるし、座る部分は良さげな木の板を大工仕事をしていたおじさ……お兄さんにもらったから材料は揃っている。
三毛猫さんとご馳走さまをして、クリーンをかけて…………
作業着が欲しい。着替えようとして気が付いた。
今日はお庭作りをするのだ。
クリーンで綺麗になるとはいえ、動きやすい服が欲しい。
なんかいろいろ足りていないような気がする。
一度買い物に行こう。
という訳で街へ来ました。
昨日、古着屋さんを見つけたので、そこで少年用だと思うけどサスペンダー付きの深緑色のズボンとベージュに茶色のチェック柄の長袖シャツと日除けに顎ヒモ付きの麦わら帽子と足首までの茶色いブーツを買った。
ついでにパジャマも買おうと、セアラのお店に寄る。
「いらっしゃいませ。あら! トーカ!」
「こんにちは。セアラ」
「その服とても似合っているわ! 素敵よ!」
今日は白いブラウスに若草色のリボンにスカート、若草色のベールを被っている。
「ありがとう。セアラの見立てが良くてとても着心地がいいの。今日はパジャマを選んで欲しくて来たのだけれど見せてもらってもいいですか?」
「もちろん! パジャマはこちらのコーナーにあるわ。トーカはどんなデザインがお好みかしら?」
お風呂上がりのタオル1枚も気持ちが良かったからバスローブは欲しいかも。
あとはワンピースタイプのパジャマかな。
考えているとセアラがワンピースタイプをいくつか進めてくれた。
「バスローブもありますか?」
「………少ないけどあるわ。トーカはやっぱりどこかのご令嬢なの?」
何故そうなる?
どうやら平民の家のほとんどにお風呂と呼べる物はなく、たらいに沸かしたお湯を溜めるか、大衆浴場があるので何日かに1度入りに行くらしい。
だからバスローブを使う事がないらしいし。
なるほど、どうしよう。
「部屋にいる時間が長いときに着てみようかと思って……お部屋着みたいな感じで……」
「……そうなの。なるほど! バスローブ型の部屋着ね! 確かに楽でいいかも! そのアイディアでデザインを考えてもいいかしら?」
セアラのこういうところ好きかも。
「……もちろん! 選べるデザインが増えるのは嬉しいです」
「バスローブは白しかないの、ワンピースタイプは水色とクリーム色と薄桃色なんてどうかしら?」
「素敵ですね。じゃぁ、バスローブ2着とワンピースタイプはその3色で1枚ずつお願いします」
「ありがとうございます! 今包むわね」
包んでくれている間、昨日まで滞在していた騎士様方の話になる。
「魔獣の討伐が予定よりも早く終わったみたいで、今朝王都へ向かったわ。素敵な出会いはなかったけど、素敵な騎士様方を見られたし、誰一人ゲガもなかったみたいで良かったわ」
お会計を済ませて商品を受け取りお店を後にする。
やっぱりセアラはいいコだな。
その後は街でいろいろ小物を買いこんでからお家に帰り、早速作業着に着替える。
古着といってもほとんど傷んでいないからしばらくはこの1着で大丈夫そう。
髪も麦わら帽子の中にまとめて入れる。
よし!
まずはブランコ。
座る部分の木の板の四隅にロープを通す穴を開ける。
工具はないからこんな時の魔法だ。
水魔法でも風魔法でも穴は開けられた。
使いようによってはゲガをさせてしまう威力があるから気を付けなくては。
ちょうど良く広がっている木の枝まで浮き、ロープを2本引っ掛けて穴を開けた板に通して出来上がり。
お腹が空いたので三毛猫さんとお昼ご飯を食べる。
午後もやりたいことがたくさんあるけど休憩もしっかりとる。
次は温室と東屋をどこに置くか……
家を出て正面にまっすぐと左右に道を作り土地を整える。
右に東屋、左に温室を置くことにした。
家の周りはこの土地にもともと咲いていた花を植え直して花壇にしてみよう。
野菜も育ててみようかと思ったけれど、とりあえず食べ物に困ることはなさそうだから、ハーブとか薬草を育ててみようと思う。
街で植物図鑑のような本も買ったので、絶滅しそうな植物を増やすのもいいかもしれない。
という訳で、植物図鑑片手に飛んでおります。
家から山頂に向かって飛んで行く。
やっぱり人が踏み入れない場所だからか、図鑑では珍しいとか絶滅寸前みたいに書かれている植物が結構ある。
それらを少しずつ持ち帰り、増やしてみようと思う。
ある程度探索して、暗くなってきたので帰ることにする。
庭に降りると昨日の熊さんが来ていた。
「こんばんは。熊さん」
「ガゥ」
昨日と同じように両手を差し出すと顔をすりすりしてきたので、私もナデナデする。可愛い。
今度ノクトに会ったら熊さんの子供の事を聞いてみよう。
熊さんを魔獣化させた犯人も捕まっていればいいけど……
熊さんは一人ぼっちになったお家に帰って行く。
「ここにいてもいいんだよ、一緒に暮らす?」
と誘ったけど、自分のお家に帰って行った。
熊さんの姿が見えなくなるまで見送ってから、私も家に入った…………




