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異世界転移の……説明なし!  作者: サイカ


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 目立たないように行きたいけど服も髪も顔も目立ってしまう。


カーディガンのボタンを閉めて袋っぽくしてその中に髪を纏めていれて腕の部分を頭に巻きターバンっぽくしてみる。

ターバンが目立つかもしれないけど黒髪は隠れた。

顔立ちは、少し彫りが深く見えるようなメイクをしてみた。

服は……どうしようもない。服を買いに行く服がない。

こればかりは仕方がない。


とりあえず、ここからでもわかる大きな建物が二つ。

一つはたぶん領主さんの家かな? 一番大きいし貴族っぽい感じ。

もう一つはおそらく教会だと思う。造りがそれっぽい。


こんな適当な見立てしか出来ないけど考えたって分からない。


日はすっかり登り、おそらくお昼に差し掛かろうとしている頃かな。


「三毛猫さん行ってくるね」

「ニャン」


教会の屋根まで飛んで様子をみる。

予想はしていたけど、やはり孤児院も併設されている。


そして私の狙いは洗濯物!

なんとでも言ってくれ。

ちょっと借りて買い物をしてクリーンして返すんだから!


空から見た時この街の入り口や大通りっぽい道の辺りに人がたくさんいた。あの辺りにお店がたくさんあるのかも。


教会にはお昼時だからか庭に人影はない。

ハタハタとはためく洗濯物の中から少し大きめのワンピースを選び服の上から被る。


よし!


お腹も空いているけど気付かれる前に服を返さなきゃいけないから、まずは服を買いに行こう。


街の人たちを観察しながら歩くと、帽子をかぶっている人はいるがターバンはいない。チラチラと見られている。


早いところどうにかしなければ。


女性は大体足首までのワンピースかセットアップか上下別々でシャツのリボンをスカートの色に合わせてたりする人もいる。


シンプルなものから少し凝ったデザインでドレスっぽく見えるものまで様々だ。

街の女性たちを参考にしながら、洋服屋さんを探す。


相場が分からないけど見つけた洋服屋さんに入ってみる。

店内にお客さんはいない。

もしかして高いお店なのかも…お店を出ようとすると


「いらっしゃいませ」

声をかけられてしまった。

仕方なく振り返るととても素敵な女の子がいた。


シャツにリボン、足首までのスカートとシンプルな装いだけど控えめで上品で好感が持てる。

このお店当たりかも!


するとその店員さんは私の事を見て

「なんか……着ぶくれしていますね。それにその頭は何なのかしら?」

え、笑顔だけど怖い。

「わ、私、久しぶりに外に出て……頭は…その……病気で……」

途端に店員さんは口元に手を当て、悲しげな表情……


「それは………ごめんなさい」

うっ………! 罪悪感っ!


「素敵なお洋服がたくさんあるので好きなだけみていってください。もちろん試着も出来ますよ」


とはいえまだこの世界初心者の私。お金の価値もわからないまま来てしまった。屋台で何か買ってみれば良かったかも。

考えても仕方がないので一か八か、


「私、お洋服の事よく分からなくて……店員さんにお任せしてもいいで」


「お任せ下さい!」


食いぎみである。


「私はセアラよ。今日はパレードがあるからお客さんが全然来ないの。たくさん試着しましょう! よろしくね!」


おぅ……なんかちょっと…大丈夫かな…悪い人ではなさそうだけど……

それよりパレード? お祭りか何か? 知らなかったらおかしいのかな?


「セアラさん、私はトウカです。よろしくお願いします。パレードでお客さんが………みなさん楽しみにしてますよね………?」


「私のことはセアラでいいわ! そうなの! 王都から魔獣討伐に第二王子率いる討伐隊がいらっしゃるの! さっき到着されてみんなそっちへ行っているのよ。私も行きたいところだけとどちらにしろ騎士様方は夕食を食べに外に出られるはずだから夜までお祭り騒ぎが続くはずよ!」


すっごい喋る。いろいろ聞けて助かるけど…


「私のことはトウカと呼んでください。騎士様方に会えるといいですね」


セアラはにこりと微笑むと、仕事に戻ることにしたらしい。

私の全身をさっと見回し、お店の中をみて周り数着の服を持って戻ってきた。


「サイズはこれくらいで大丈夫だと思うわ。まずはこれから着てみましょう」


紺色のワンピース。シンプルだけど襟が白く重ね着しているみたいだし、袖口に白い糸で刺繍がしてある。

スリップ1枚になり試着してみるとサイズピッタリ。

セアラすごい!


スカートの裾の長さを確認して貰いながら魔獣について聞いてみる。

「魔獣は小型から大型まで様々な動物だったもの達なの。魔獣化してしまうのは……人間のせいだと言われているわ」

そう話すセアラは悲しそうだ。



あの時の熊さんの激しい感情を思い出す。



あれは……人間のせいだったの……



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