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ども、読者の皆様こんばんわ。
さて、前回はシエルの助言?で2振りの名刀と契約した遥。今回はどんな奴に出会うのか?
※今回、英語の詩が出てきます。文法的に間違っている所は多々有ると思います。ご不快に思われる方、先に謝罪させて頂きます。一応言葉遊びみたいな感じのノリで適当に作ってしまったので、”こここうした方が良く無いか?”的な部分が有ったら指摘して下さると、幸いです。
では本編をどぞ!
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部屋の奥は洞窟の様になっていた。そして何故か波の音と潮風の匂いを感じた。どう言う事だ?ここは隔離空間みたいなモノだと思っていたが、違うのか?
真っ暗闇の中、シエルの体表から漏れる光を頼りに先へ進んだ。と言うか、思ったよりも奥行きは有る様だな。だってさっきから体感的に5分は歩き続けている。
ん、止まった様だな。さて、鬼が出るか蛇が出るか。
「………。」
俺はその光景に感動して固まった。
古風な木製の巨大幽霊船。
作りは西洋風。かなり大き目で、ガリオン船と言った所か。長い間海域を彷徨っていたのか、外見はボロボロになっていた。例えば帆がボロ布になっていたり、帆柱が折れていたり。船表面の破損が目立ったり、大砲が所々錆び付いて欠損があったり。
だが、傷跡も含め、百戦錬磨の老兵が悠然と構えている様な威圧感があった。
そう、まるでその戦闘の傷跡を戦の勲章とばかりに誇る様に。
でもこの状態でよく平然と原型を保っていられるものだ。船として使うなら大幅な改装が必要だろう。
そこにただ存在する姿に一種の感動を覚える船。だがそれだけではない。この船は差詰め“亡霊船”と言った所か。何と言うか、幻想的なのだ。
船の周囲を守る様に飛び交う二筋の流星。更に船全が呼吸するが如く薄ぼんやりと青みがかった白緑色に発光していた。
この二つの要素がこの船が“亡霊船”として生きている事を示している様に感じた。
確かに“呪われて”はいるのかもしれないな。だけど、これだけ立派な船がここに有るのを知っていて、置いてきぼりにして腐らせるのは勿体無さ過ぎる。
なら命を掛けて見るのもまた一興。
そうと決まれば……
「シエル、案内ありがとう。下がっていてくれ。」 「プルン。」
「俺も戦いを眺めさせてもらうぜ。」
?!
「………付いて来たのか、呪われても知らんぞ。」
「はん、まだ貴様は認めてないので命令等聞く訳無かろう。俺は勝手にさせてもらう。それに貴様に今死なれるのも我々が困るのでな。」
「そうか、好きにしろ。」
…………早い内に実力を見せた方が良いな。心配かけたらしいから。もしかしたらただ信頼されていないだけかも知れないが……。まあでも折角契約はしてくれたし俺としてはこんな事で死なれても寝覚めが悪い。
もっとも、今の段階だと古武術限定の技で決闘か。魔法・魔術とか未知なものを使われたらどうなる事やら。
いずれにせよ、この件の後に考えよう。
さて、どうすれば契約の為の試練を受けられるだろうか。さっきは本当に偶然分かった訳だしな。とりあえず船に近づくか。
船に近付いて行くと、歌が聞こえて来た。単調、多分a-mollでゆったりとした曲調であった。使っている楽器はクラシックギターか。
もう少し近付くと、歌詞が聞こえた。随分低い声だった。これは英語か…
Wind blows and ship flows to the place alley goes.
Creaky and slowly our journey follows;
The mist of the fortune, the sight of the rune,
Moonlit and star met our destined ends.
Come close and intrude, fellow we’ll welcome anyone.
Shadow and cradle, our shipmate would summon & come,
Battlement of night, and little but meant to fight,
Raise your voice triumphantly, when you won.
Wines of the winner, cries of the sinner,
Rest in peace as life cease,
Drinks meant for loser
For twenty-nine century, we waited for thou.
Nobody knew thy wilt find us, but how?
The hollow of bow, we last saw the crow
Name and our flame, lies within the sorrow.
……いやー書き取るのに苦労した。5回位連続で聞いてやっと半分出来て、その後………結構時間かかったな。まあ御陰様で大体何すればいいか解けたけど。
まずは、最初の部分の話。“船”は“仲間の場所”に向かっている訳だがそれが何処か……ヒントは“霧の財宝”、“月明かり”、“星の行く場所”。ここから、あの二筋の流星は元船員の亡霊だろうか。
次の所は……“誰でも歓迎する”は『船に来い』と言う事で、多分行けば船員が迎えるのだろう。そんで、“少々戦い参加してもらう”は船員の誰かとの決闘か?で、勝って勝鬨を挙げろって言う事か?
その次はよく分からん。
最後の部分は多分船の名前と熱意を復活させればいいのだろうか?“bow”即ち船首に洞があって、そこで鴉に遭える。そこでヒントを得よって事何だろうが……結局鴉が航海記的な何かを持っているから引き継げって事か?
さて、謎解きは俺の脳だとこれが限界。
つか、親の方針で幼少期アラスカに置いてきぼりにされた経験が生きた瞬間だな。あの時は中々話が通じない上、警察に捕まらない様に空港まで移動するのがマジで大変だったな……
ではまあ、船に行ってみますかね。
次回
「プルン」 「なあ、俺達何しに来たんだっけ?」
「プルルン(いや、そうなるなら何で着いて来たし…)」 「……暇過ぎる。」
「よし、こうなったら暇つぶしに奴の前に幽霊船を壊してやろう!」
「プルル!?(何言っているの?!)」
果たしてシエルはクロエの暴走を止められるか?!
*何か書いてみて、こんな事もあり得そうだな〜と思った。無いけど。