11 海賊団と悪巧み①
読者の皆様どうもこんばんわ。そして感想有難うございます。
さて、今回やっと物語が進みます……海賊目覚めたので。
そして以前も多分コメントしていますが、作者は平○先生作ヘル○ングに感激し、現在ド○フターズも読んでいます。ゆえに……ちょっとだけ名前借りました。後悔も反省も無いです(キリッ
きっとこれを読んで下さっている皆様の中にもあの作品に感銘を受けた方はいるはず……多分…
ちょっと前置き長くなりましたが、本編をどぞ!
………………(ドグラス)………………
…遥、悪いな。嘘の報告をして。
だが、この連中が正面だって保証は何処にも無いんだよ。
お前の真の姿に怯えている事は確かだった。だがな、だからと言って恐れ戦いて逃げるだけが『人間』ではない。
……特に柄の悪い連中は怯えつつも珍しい種族を見つければ奪おうとする。
はっきり思うが、遥は世間知らずだ。
いや、きっと遥の生きて来た環境が良かったのだろう。かつて技術屋を純粋にしていた俺の若い頃に良く似ているから分かる。
それだけでは生きて行けないのがこの世の中……世知辛いものだ。
俺は幽霊だから魂に直接損傷を与えない限り消滅しない。まあ、遥なら簡単に俺を無に返す事も出来るんだろうが……確か俺とジェークの魂は原型を保っているからこの世に残れていると言っていたな。
遥、そんな俺達幽霊と比べてお前は命を落とす危険が有る。
お前は確かに最強種である上に、生命力等も高い。更に様々な特殊能力を持っているのは分かっている。
………黒鴉にこの前酒盛って吐かせたから。
だけどな、それでも生物は簡単にぽっくり逝くものだ……我らの最強元船長だった永谷もあっさり逝ったからな。
別にお前の魂を視る技能を疑ってはいないが、“俺流”のやり方でまずは探らせてもらう。
何、患者の診断と同じだから別に悪い事では無い。それに俺は、何でこの船に近付いて来たのか知りたいだけだし。
「さてと、ところでお前さん達何であんな場所にいたんだ?この時期なら空流に何が来ても可笑しくないだろう?」
リーダー格と思われる厳つい顔をした太鼓腹の男に然り気無く聞いた……俺が不審に思っていた事の1つだ。
この時期の空流は、水深約1〜6万kmまでの海魚が時折現れると言われている。冬と夏に一度海魚が海水ごと風に乗って、雲として空へと飛ばされる事が原因らしい。
詳しくは俺も知らない。専門家ではないからな…ジェークなら知っているかも知れないが。
さて、目の前の男は露骨に目を逸らして動揺している。
「…あ、ああ。じ、実は、その、急いで行く場所があって。」
「急いで行くなら今の時期なら海の方がいいのでは?」
「あ、あ、ああ、そ、そうだな。」
……何を隠しているんだ?
「それにしても何でこの船が分かったんだ?」
「あ……」
………別に遥に任せても問題無かったか?いや、奴に対してなら緊張して何も受け答え出来なかっただろう。
そして、暫く沈黙が続くと……奴の仲間の1人、無精髭を生やした片目の無い長身で細身な男が弱々しく
「お、親分。もう言ってしまいましょうよ、隠す理由も無いし。」
と提案した。すると親父と呼ばれた、俺の発言でさっきまで動揺していた男は打って変わって顔を赤くして
「馬鹿野郎!!お前、恩人を俺達の事情に巻き込む気か!!!いいか、命だけでも救ってもらったんだ!!これ以上何か要求するって言うのか!!!!!」
と、罵倒し出した。細身の男はひるみながらも
「だが、親分。俺達にはもう船も残っちゃいない……あの龍の兄ちゃんなら強いだろうから俺達の問題も簡単に…」
と続けるが、親分(仮)は細身の男を平手打ちした
パンッ!!!
乾いた音が鳴り響き、震えながらドサリと崩れ落ちる細身の男。親分(仮)は
「アレは俺達が自分で解決するって言っただろう?!!手前は自分のケツも自分で拭かねぇ〇〇か!!?!大体“光の教会”が何だって言うんだ!!!あんな別け分からん奴等位俺達で追っ払うんだろう!!!?!!それなのに何を甘ったれた事、言ってやがる!!!この、大馬鹿者が〜!!!!!」
と言い、右頬を腫らした細身の男は何故か号泣しながら
「親分、俺が間違っていました。確かにあんな弱っチイ連中相手に何をしているんでしょうね?目が覚めました、有難う御座いやす。」
と鼻を啜りながら言った。
「おう、それでこそだ……俺達はキッドさんの魂と意志と信念を継いでいるんだ。こんな所でへこたれた駄目だろう?
俺達ワイルドバンチ海賊団はこんな所では終わらんぞ!!!
諸君、一旦別の所で立て直す。そんで、出航したら即行で俺達の故郷を海賊らしく盗り返すぞ!!!!!」
『キッドさんとブッチさんの名に誓って!!!!!』
………盛り上がっている所悪いが、俺が居るのを完全に忘れていないか?
「ゴホン。」
『?!』
……………やっぱり。つか…
「お前らも光の教会の被害者か……」
呟くと、親分(仮)が反応した。
「……お前らって事は、お前の所も狙われたのか?」
「違う…仲間が色々な。」
少し考える親分(仮)。…情報与え過ぎたか。
「……………悪い、そちらの船長と席を儲けてもらえないだろうか。まだお礼も言えてネェからな。」
「その前に、責めてお前らの素性を明かしてもらっていいか?船員として怪しい奴等と船長を遭わせる訳にはいかネェからな」
「ああ、それもそうだな。
俺達は『サンダンス・キッド』さんと『ブッチ・キャシディ』さんが、創設した海賊団だ。
改めて、俺は『ワイルドバンチ海賊団』3代目船長をやっているヨーハン・ブッチ・ベルナルドだ。」
「……成る程、ワイルドバンチ盗賊団の生き残りも“こっち”に来ていたのか…」
?!
いつの間に?!
振り向くと、部屋の隅に湯気の立った鍋、人数分の皿と蓮華を置いていた。
そんで、悪戯した餓鬼の様な悪い笑顔を浮かべてこちらを一瞥した後奴等へ顔を向けた。
途端に発せられる緊迫した空気……
「ああ、改めて…いや、初めましての方がいいのか?
俺は鬼灯遥、『八咫烏』の2代目船長をやっている。」
いつもの様に物腰は柔らかいが、遥は威圧を強めて行く……見ているこちらまで息が止まりそうだ。
「で………
この船に近付いた目的をさっさと言え。場合に寄っては……」
ゴクリと息を呑む『ワイルドバンチ海賊団』……殆どの奴等は耐えられずに尻餅をついている。だが全員意識を失っていない事から、相当な実力者達だと分かる。
……成る程。遥の狙いがやっと読めて来た。何処までの実力か測って力を貸すか決めているのか。
唯一立っている船長が話し始めた。
「お、俺達は、故郷を…北大陸『スノウデン王国』を守るために船が必要だ。必ず後で払い返す。だから………船を買うだけの金を貸してくれ。」
そう言ってから、土下座をした。
遥はその様子を眉を上げて感心した様子で見ていた。すると、唐突に威圧が無くなり全員力を抜いた……俺も含めて。
ドサドサと床に崩れ落ちる俺達を見て、自分も床へ腰を下ろす遥。船長と目線が遭った所で遥は……予想の斜め上を行く提案をした。
「なあ、船が無いなら俺達、いや、今回は俺だけでいいか。俺と共闘しないか?
対価は………お前らが俺の傘下に下る事。勿論『ワイルドバンチ盗賊組』として。」
次回も宜しく御願い致します。




