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それでいいのか異世界転移?!(仮)  作者: 小型漂流者D
第2章 北の大陸(珍道中開始)
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10 ドグラスとの談話

 読者の皆様更新遅れてすいません。


 夏風邪引いて寝込んでいました……結構長引くしつこい奴です。最近風邪引く人が増えていますが、皆様は風対策万全ですか?なるべく引かない方がいいです…喉に来るので今年の奴は結構きついです。


 さて、本編をどぞ!

 食堂にて談話中ナウ。


「…所でドグラス……」


「ん?どうした?」


 コーヒーを淹れながらカウンターキッチンに立つ料理長兼船医。


「いや、さ…………







 お前、いつ転職したよ?」


 ………コイツと従魔契約した時は確か、船医だったはずだった。それなのにいつの間にか料理長になっていた件について……


 つか、医者は医者でも専門が外科だった事について……


「……前から料理に憧れていたんだよ、悪いか?!」


 何故か逆切れするドグラス。


「いや、別にいいけど……………いや、ただ…」


 ………うん。


 頑固親父とチョイ悪親父を足して割る2をした様な風貌をしているドグラスに包丁と手術メス………どう贔屓目に見てもね……………


 …怪我、しないようにしよう。手術されたくない。


 何か察したのか知らないが、ドグラスは溜め息を付き


「…そう言えば俺の経歴話していなかったな。」


と切り出した。…そう言えば契約時にそんな話しが有ったな。


「そう言えば聞き忘れていたな。関係有るのか?」


「…まあな。久々話す事だし、何処から話していいのやら……」


 そして、奴は話し始めた。


……………………(ドグラス視点)……………………


 話しながら祖国の事を少し思い出していた。家族や仕事、それから色々な事を。


 今回船長に語るのはそんな中でも一握りの事だ。全てを語るには時間がかかりすぎる。


 —それに、こんな若者へこれ以上背負わせるわけにはいかない。


 シエルがこっそり皆に話した為知った事だが、只でさえかなりヘビーな過去を持っている。更にその時負った精神的な傷が癒えて居ないまま他人の傷まで引き受けている。少なくとも端から見ると、そんな感じだ………どう考えても無理している。


 それ以前に、精神に負担を強いる類の呪いが大量に掛かったこの船やら刀やらと契約を交わし……今、こうして普通に軽口を叩いて普通に笑っているのは奇跡と言えるだろう。


 さて、話しを戻そうか。


 亡国ガリスシンシア学術大国


 俺の祖国であり、多分どの国より文明の先端を行っていた国だと言える。


 そしてそのお陰で………とある悲劇に見舞われた国。


 国民は争い等とは無縁で、ひたすら自分達の研究にのめり込む所謂“研究馬鹿”が殆どだった。


 かく言う俺もその一人………俺の研究分野は“生きる”事。医学・栄養学を主に専攻していた。


 当然大学で、栄養士と医学士の資格を取った事は言うまでも無い。


 そして、栄養学と医学の中で特に興味が有ったのは何故か外科学と料理……料理だったら何で内科では無いのだと周囲からもよく質問された。


 俺が知りたいわ!


 …まあ、それは今どうでもいいとして。とにかくその2つの分野について研究している時が俺に取っては至福の時間だったんだ。


 外科は病院で、料理はレストランで。


 それぞれ教えを乞いに行った当初は物凄く邪見に扱われた事を覚えている……多分2つ同時に専攻していたのでそれぞれの職人から“舐めている”と思われたんだろうな。


 それでも俺はめげずに毎日通った……朝から夕方までレストランへ、夜から朝方まで病院へ。睡眠時間?気合で耐えた。人間やろうと思えば何でも出来る。


 そして、いつの間にか見習い→中堅→ベテランと言う段階を踏んで、免許皆伝を得た。


 それから自力で色々と学び、俺はついに当時25歳の若さで病院兼レストランを設立する事に成功した。


 ここまでは順調だったのだ。


 そしてこれからだと思っていた年、戦争が始まり……負けた。


 元々ガリスシンシアは争いを疎む傾向が有り、技術も平和的利用が多かったのだった。だから、ある程度の軍隊を持った国対抗する術も無く……国は責められてから半月もしない内に亡くなった。


 隣国に吸収合併された形となったガリンスシンシア跡地では当然大量に人が流れ込み、流民による略奪や暴行が日常的に行われる様になった…こちらは何をされても敗戦国なので、文句を言えなかった。


 —平和な国柄は、いつの間にか破壊と強奪によって変わり果てた


 技術屋はひたすら武器を作る事を強要され、自由な思想や発想も迫害されて行った。中には反抗した奴もいたが、全員いつの間にか消されていた。


 街角に飾ってあった香水を宣伝する派手なポスターが灰褐色の『労働だけが自由への道』という内容になった頃……俺達から“創造の自由”を奪った国は隣国との戦争を再会した。武器が揃ったらしい。


 そこで俺達技術者の思った事……


 —生まれた瞬間から“生きる自由”を持っている

 —骨格が安定した瞬間から“行動の自由”を持っている

 —脳の発達と共に“思考の自由”を持っている


 そして、人間が生きている限りはこれらの自由は迫害出来ない事。いや、迫害されては行けない事。


 そもそも、『自由』という言葉を使う必要等無い事。


 自由にする許可等誰かから取らなくても、俺達の存在自体が自由そのもの。きっと死ぬまで、いや、死んでからも自由だ。


 だから隣国が責めて来た時………混乱に乗じて皆散り散りに逃げ出した。


 中には途中で殺されたり捕まったりした者もいただろうが、俺も何とか俺の部下は全員逃がして……俺自身も頑張って逃げた。


 そして、亡命先で大人しく町医者をやり、その内船医として永谷元船長に誘われて船に乗った。


 その間、料理したかったが……出来なかった。


 俺は外科医としてもある程度名は売れていたが、それよりも“料理長”方面の顔が余りにも有名になっていたのだ。


 特に病院食の質向上に対して取り組んだ結果、ガリンスシンシアでも『食事の美味い病院の創設者』として知られる様になった……各地で講演しては研究費用や人材をかき集めていたあの頃が懐かしい。


 そんな経緯から、俺は遥と契約してから“料理人”としてもやって行こうと決めていたのだった。


…………………(end)…………………


 話しを聞いて色々納得した。


 でも、正直外科と栄養学は結構深く関わっていると思うのだが……だって外科的処置をしたら必ず患部は傷がつくのだから、より効率よく栄養を摂ってさっさと治した方がいいだろう?


 それ言ったら何か滅茶嬉しそうに


「やっぱそう思うよな?俺もそう主張したんだが、中々理解を得られなくてな……」


と懐かし気に語っていた。


 それにしてもガリンスシンシアか……もう何百年も昔存在した国だがその技術力は恐らく現代の地球と余り差異は無い事が予想される。


 何と………地球に有る殆どの先進国と同様”電力”を生活に使っていた様だ。それが国創立から10年の話し……それだけの技術で国防にも力を入れていれば最強の国になっていただろうに……………でも、無理強いしなかった国王には何と言うか…脱帽ものだ。


 権力を持った人間は大概自分の保身に走る傾向がある。特に世襲制の場合は酷いと思う。だから、笑って


「好きにしていろ」


とは大概言えないものだ。そのくせ統治だけはちゃんとしていたらしいし……本人が政治方面の重度なオタクだったそうだけど。


 全く、惜しい人物が亡くなったものだ。


 さて、ドグラスは海賊(仮)の回診へ今は行っているし……俺もそろそろ皆の修業を診に……


 ドタバタ……ガシャン


「遥!やっと奴ら目覚めたぞ!!」


 ドグラスが勢い良く扉を開けた。走って来たためか、息があがっている。


「やっとか……さて。」


 俺が向かおうとすると何故か躊躇う様に


「だがな……」


と何か言おうとして、止まった。


「どうした?」


「それが…………」


 何か釈然としなかったが、話しを聞いているうちに……余りに馬鹿らしくなった。


 何と、海賊共(仮)は目覚めると同時に全員平伏した姿勢になった様だ。


 ………それも、ロープ無しのバンジーを空でした結果、全身打撲した奴等メインに。


 曰く、龍神に命を救われたと。

 曰く、自分達は救世主に無礼を働いたと。

 曰く、このままでは怒りを諌める為に喰われると。


 最後に自分達はまだ死にたくないと号泣しながら訴えていた様だ。


 …殺すなら既に遭った瞬間に殺せるし、大体だ。殺そうと思った相手へ手当するはずも無いし。


 そも、カニバリズム無いので生贄として差し出した所で、誤解された事に慌てはするだろうが怒りを諫めるとか無いし。


 そんな分けで、絶賛混乱中に有るので今俺は見舞いに行かない方がいいと。


 ……………仕様がない。色々不本意だが、今はドグラスに任せるか。


「……あ〜何だ、取り敢えず……粥でも作っておけばいいか?」


「………頼む、悪いな。」


 ……精神が安定するまで監視するため、ドグラスは病人部屋へ。俺は鬼灯家のキッチンへ……暫く女性陣にはこっちで暮らしてもらおう。


 …うん、様子を聞いてその方がいいと思った。


 ドグラスの設定は元々『船医兼料理人』にする気だったのですが、恐らく混乱を招いてしまったと思います。申し訳御座いません。


 それでは次回も宜しく御願い致します。

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