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 ども、読者の皆様こんばんわ。前回で一応主人公強化回其の壱は終わりました。まあ今後もチートが増えて行くと思いますが。あ、でも一応この主人公、一部努力チートでもあります。

 その内その件については話が出て来ると思います。いつになるか分からないですが……まだまだプロローグ続きますし………

 あ、それと感想有難うございます。メチャ嬉しかったです。動源力として頑張って更新して行きたいな〜と思っております。これから凄く忙しく成りますが、なるべく最低週一はアップしたいと思います。宜しく御願いします。

 それでは続きをどぞ!

 使い魔の選択だけは、移動して別部屋で行うらしい。だから俺も最早インターネットカフェの一室状態となっている教室から出て、早速檻だらけの部屋の前に来た。そしたら職員?7:3の部下?が


「さて、この部屋を入る前にこれを御持ち下さい。現在のポイント残額が提示されています。」


とスマホ的な何かを渡された。そこに『26300ポイント』と記載されていた。


 部屋はPC室同様薄暗く、檻は殆ど空になっていた。そして生徒も俺以外は残す所数人状態であった。


 ……と言うかあそこで選択しているのは誰だ?容姿が西洋人チックで誰か判別が付かない。本当に同級生か?つか、元日本人?変わり過ぎだろう!?


「だーかーらー、それは私が!!」


「えーでも、さっきは………」


 何か言い争いしているみたいだな。関わっていないうちに面倒だし逃げるか。


 俺は彼らと反対側へ続く檻を眺めながら歩いて行った。その間色々な魔獣を見かけた。黒光りした巨大なGだったり、毒々しい翅の蛾だったり、歪な形をした合成獣だったり。でも圧倒的に多かったのは蟲類だった。


 流石誰も選ばなかっただけ有るなというのが率直な感想だ(グロ過ぎて無理、という意味合いで)。


 そしてその終着点。俺は信じられないものを見た。


 そこは水槽が並んでおり、表面にはナメクジが通った後の様なぬめり気の有りそうな軌跡が出来ていた。そしてその先を見ると……プルンとかポヨンとかの擬音が似合いそうな色とりどりの丸っこい蠢くゼリー。いや、あれはあいつらだ。スライム。


 スライム。それは最弱に分類されるモンスターである。性別は無く、身体はゼリー状で表面は薄い膜に覆われている。内部には結晶上の核があり、核が壊れない限りは幾らでも復活出来る。湯を掛けるだけで復活とか…インスタント食品ぽいな。絶対食いたく無いけど。


 そんな単細胞な謎生物、スライム。誰も選ばなかったのかよ……


 その最奥に、一体のスライムがいた。体色は虹色で、俺(185cm)の大体膝上辺りまでの大きさ。


 良く見ると、何かその虹スライムが俺に向かって揺れているような感じがした。だから試しに近寄ってみた。すると水槽越しに触手を伸ばそうとする仕草をした。その時、頭の中で何かがティンと来た様な感覚がした。


 悩んだ末、俺は俺の“直感”に従ってそいつと契約する事にした。


 名前はフランス語の虹の意“arc-en-ciel”から、シエル(空)と呼ぶ事にした。


「シエル、よろしく。」 「ポヨン!」


 水槽からその辺にいた7:3の部下の人に早速取ってもらった。外に出すと、俺に向かって飛び込んで来た。構って欲しいらしい。何この可愛い生物。


 そして暫くフニフニして遊んでいたが、流石にずっとそうしている訳にも行かないので、シエルを床に置いた。残念そうに震えていた。


「さて、シエルを仲間1号とするなら他も必要だよな。ポイントはまだ有るしな。」


 すると、従魔部屋の端の方に有る隠し部屋の扉二つの映像が頭の中に流れて来た。見ると、その方向を指す様にシエルが触手を伸ばしていた。


「この映像はお前か。中の連中を助けたいのか?」


 今度は肯定の意志が流れて来た。ふむ、魔物使いの魔物契約はこんな風に意思の疎通が可能になるのか。さっきも思ったが、戦闘時とか便利だし、何より面白いな。


 余談だが、別に“魔物使い”関連の能力が無くても今回限りは転移特典として契約は出来る様だ。しかしその場合、使う契約方法が相手の意識を一方的に封じて従順にさせる”隷属契約”を使うそうだ。“見習い”だけど取っといて良かったわ、従魔術関連。


 さて、俺とシエルは1つ目の部屋へ向かった。


 隠し扉をこじ開けると、中から濃厚な血の匂いがした。そして目の前に置かれた檻の中には5体の肉塊?がいた。正直血塗れで痛々しくて見ていられない状態であった。


「なあシエル、こいつらどうすれば助かるかな?」


「……プルン。」


 シエルは5体と共に異世界、普人族至上主義の神聖コマロ皇国”教祖聖誕祭”で見世物小屋にいた時の記憶を流して来た。スライムだからか、正直ピンボケした動画を見ているようだったが幾つか分かった事がある。


・シエルを含めた6体がかつて見世物奴隷として虐待された事

・実行者は神聖コマロ皇国の支援しているカーマン商会の連中

・助けるのに一番簡単な方法は俺が契約する事


 契約と同時にシエルと俺で回復魔法(白魔法)を掛ければ、徐々に傷や欠損は完治するとシエルは主張した。詳しい原理は不明だが、どうやら契約によって補助系の魔法・魔術は効果が強化されるらしい。


 契約前に1つだけ気になる事が有ったのでシエルに聞いた。


「一応おれも普人族1/8だけど、あんな事をした“人間”を恨んだりはしないのか?」


 すると、同じく奴隷にされていた普人族の少女が献身的に自分達の世話をしている映像が流れて来た。成る程、こいつら人間全員が悪い奴では無い事は分かっているな。大丈夫そうだな。ん?スライムにも善悪はあると……本当か?まあいいや。


「さてと、なら契約しようかな。すいません!」


 すると、職員が部屋に入って来た。そして檻を見るなり顔を顰めて


「…………本当に宜しいのですか?」


と聞いて来た。まあもう決めた事なので


「はい。決めましたから。」


と、当然答えた。そしたら諦めた様な顔をしながら分かりましたと言って、檻を解錠した。


 俺は檻に入り、契約してから有りっ丈の魔法をつぎ込んだ回復を掛けた。掛け始め、威力はまだそこまで無かった。だが掛けている内に何かコツを掴んだみたいで、途中から何か治りが良くなった。


「お?こいつは………」


 傷が治ると、そこには銀色の毛をした巨大な狼がいた。目は黒色で、牙は鋭い。そして何処かで見た事が有る様な……


「まさかフェンリル?だとしたら北欧神話?!ロキもいるのか?!」


 すると銀狼は驚いた様に目を見開いてから低い声で


「ほう、我々の由来を知っているのか……珍しい。俺の新しい契約主はどうやら面白い人間の様だな。」


と言った。だから俺は


「まあ確かに1/8は普人族だし人間?だな。半分龍神だけど。俺は鬼灯遥だ、ハルカって呼んでくれよ。お前は?」


「俺か?俺は………仲間に裏切られてから名は捨てた、好きに呼べ。」


「なら銀色だし……アージェンでどうだ?」


「アージェンか、いいだろう。宜しく御願い致すよ、主人。」


「別にハルカでもいいんだけどな。」


 気に入った様だな。さてと、俺自身の魔力回復は……まだみたいだな。少しだけ話しているか。


 …………………………(談話中、主にロキの悪戯に対する愚痴等)……………


「ではハルカ殿、本気で我々全員と契約する気か?」


「何だ?力量的に無理っぽいか?」


「いや、それは無い。十分すぎる程だ。ただ、我々は追われた立場にいる者ばかりだ。何処の国に行っても平穏にやって行ける保証は無いぞ。ましてや状況から見て貴殿は漂流者か勇者だろう?」


「そっちではそう呼ばれているのか?俺達は運が悪いのか良いのか何か突然異世界に行く様に言われただけだ。まあ俺としては別にどうでも良いけどな。それに嫌われる・迫害される事については割と馴れているし。」


「それは何と言うか………苦労されておるのだな。」


「まあ俺の場合は状態異常?だったらしいけどな。ともかく、まあ拠点については一応“コラストーラ”に転移される事になっているから大丈夫だと思うけど?まあそれでも何かされそうになったら返り討ちにすれば良いんだよ。隷属されていなければ多分出来るだろう?神殺しの牙を持っているんだし。」


「確かに……それに、“コラストーラ”で差別とかは考えられないから大丈夫か……と言うか、良くそんな事ここで調べられたな。」


「まあ色々頭とかを使ったんだよ。さて、他も助けるか。」


 こうしてちょっとのんびり喋りながら次々助けて行った。


「さてと、改めて自己紹介。俺は……こっち風にハルカ・ホオズキだ。一応見た目だけ普人族だけど、実際は普人族1/8。種族的には龍神が最も近いか。他にもエルフと獣人の血も入っている完全無欠な混血だ。まあこれから宜しく頼む。」


「私はドライアド族出身です。元々名前は有りませんでしたが、ハルカ様にカーマインと名付けられました。宜しく御願いします。」


「龍神様、この度は命を救って頂き有難う御座いました……黒龍族出身の者です。油断した所を元同胞に売られ奴隷になりました。名前はその時奪われました。これからはシヴァと名乗ります。」


「ケルピー族のクロエだ。助けてもらった礼に契約はしてやるが、背に乗せるのは俺との決闘に勝ってからにしろ。まあ、勝てたら馬車も引いてやるよ。だからせいぜい精進しろ、人間。」


「僕は精霊族のカーバンクル、アレックスと名付けられました。奴隷から解放されたので、これからは僕の力を存分に発揮出来ると思います。宜しく御願いします。」


「改めて、俺はフェンリル族の元首領をしていた者だ。今は遥殿の従魔になり、アージェンと言う名を新たに頂いた。宜しく頼む。」


 上から順に特徴を述べるとこんな感じか。


・モスグリーン色の髪に茶目で白絹色の肌の大人な女性って感じの人。東洋系(外見25歳?)で巨乳。垂れ目で優しそうな顔をしており、落ち着いた雰囲気がある。

・龍型だと乗用車一台分位の大きさの黒い龍。人型だと黒眼黒髪で白い肌の東洋系の少女(外見14歳?)。礼儀正しい。今も美少女だし、成長したら間違い無く美人になるな。後、何か半分龍神だからか拝められている。

・馬型だと漆黒の馬で、蹄付近に鱗が有り鬣は魚の鰭状。人型だと黒髪黒目で西洋人系の成人男性(外見23歳?)。イケメン。ケルピーらしく、プライドが高い。後、もしかしたら戦闘狂?

・動物型はエメラルド色のリスっぽい見た目で、違いは額にガーネット?兎に角紅い宝石が付いている。人型は何と言うかイメージ通りショタ(外見10歳)だった。新緑色の髪に紅色の目で、西洋人系。男の娘。

・狼型は銀色の巨大な狼。人型で分かったのだが何と女性だった。銀髪黒目で白磁色の肌、鋭い目つきをしており雰囲気は凛としている。その上で、爆乳だった(外見18歳)。やばい、俺のタイプだわ。言葉遣いは割と古風で多分性格は真面目だろうな。


 ちなみに彼らに消費したポイントは各5ポイント(シエルも含めて)だった。種族を考えるともう少し有っても良い様な気もするが……ちなみに契約時にまた何か得た様な提示が有ったので、後で見ようと思う。


(毎度お馴染みの)次回予告


G氏「ケッ、折角前回の予告に出てやったのに、登場アレっぽっちとかどうよ?」

蛾&その他の蟲『ないわー』

黒光老師「こうなったら、ヤケじゃ!相手が来ないんじゃったらこっちから出向いてやろうぞ。」

全員『目立ってやるぞ〜!!お〜!!!』

 そして起こる昆虫パニック……従魔室の崩壊と声にならない声の数々(マジで怖いと悲鳴って出ませんよね…)。主人公達の安否は如何に?!


副題:G老師と不愉快な仲間達の抗議①




*大丈夫。絶対無いですから。黒い奴は特に嫌いだし……

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