18 変態兎との決闘②そして中断。
読者の皆様どうもこんばんわ。さて、今回は兎(笑)との勝負その①です。ですが、途中で中断します。
それでは本編をどぞ!
数分間時間を置いてから森の中に入った。すると上下左右様々な方向から“視線”を感じた。
成る程。そう来たか。
次の瞬間俺の周りを“巨大な顔”が複数で取り囲んだ。それもただの顔では無い。
緑色の体色に獰猛な眼光を宿した巨大な目玉が1つ。そしてその真下にぱっくりと割れた大口が見えた。大口の中は鋭い牙が生えており、良く見ると紫色の悪臭漂う粘液が付着していた。
………毒、か?
そしてその巨大な顔達にはそれに似合う程の大きさをした身体を持っていた……………全身緑色で有り、茨の様な細かな針がびっしりと付いた太く捻れたしなやかな蔓鞭が腕として生えており、足は地面に埋まっているようであった。
何ともグロテスクな容姿を持つ彼らは、“魔獣植物”と呼ばれる品種だそうだ。
“見破る”のデータによると、彼らの“本体”は弱く、普段地中を徘徊し、獲物を見つけると共に地面に自身の“技”として“幻影”を繰り出す様だ。
例えば美女に化けて誘惑したり、強敵に化けて追い詰めたり……そして、今回の様に“分身”を出して囲い込んだり。
“分身”は本体と繋がっており、弱い本体から指示を受けて“手足”の如く動かせる。つまり……
「…そこか。」 ガスン!!!
裏を返せば地面に居る本丸を叩けば簡単に殺られるのだ。
そして先程の珍妙な植物は姿を消した。そりゃあそうだ。全部幻影なのだから。その割にはリアルだったが…本格的に“捕獲”に特化した魔物を“罠”にした訳だ。
面白い。
本格的に異世界は面白い。こんな面白生物に遭遇出来るなんて!
面白生物は、殺さずに従わせる事にした。また後でまとめて“契約”すればいいか。それに、少し試したいことも有るし。
さて、今度は何か来るのだろうか。
………………(筋肉兎)………………………………
ん?何だか俺が物凄く褒められた気がしたが、まあ気のせいか?
まあそれは今いい。それよりも、だ。
どうやら第一関門は突破されたらしいな。それも、あの“魔獣植物”の中でも“五感”にまで働きかける程の幻影を出す“マンドゴール種”を従わせるとか……面白い事をするものだ。
ヤツは“龍種の神”。半分とは言え、その影響力は半端無い。それも本人は自覚していないらしい。そして、そんな相手と契約したいヤツは“魔獣”の中では相当数居るはずだ。
“魔獣”が契約を結ぶには、“決闘”をしなければ行けない。
それは決まりでは無く、“本能”に従って行っていると言う訳でも無い。では何故か。
“契約”しても、決闘で勝った相手で無くては契約の効果が出ないからだ。
契約を交わすには心から相手に“参りました”と思わなければならない訳だが、当然“人”と付く種族よりも我々“獣”の方が強い。それは仕方の無い事だと思う。
全然構造が違うからだ。
だが例外として“相手”に完全無欠に屈服する精神状態になれば、俺達魔獣との“契約”は効果を発揮する。
…だから俺は別に決闘する必要は無かったのだが。
まあそれは良いとして、先程の様子を見る限り俺の仕掛けた“マンドゴール種”は本気で決闘を申し込んであっさり負けた。その瞬間俺が繋いだパスが奇麗さっぱり無くなった。
……ああやっぱりそうなるよな〜。
そんで、今度は別種類の魔獣植物を仕掛けておいたが、遥はアイツに“どう対応”するのか少し楽しみだ。
夢と現実の境を無くし、その上でその“夢”は悪夢か幸福過ぎる夢かどちらか二択。
どっちも行き過ぎれば“毒”として永遠に醒めない。
まあ俺は現“契約者”起こせるけどね。
さて、どんな対応を取るだろう。
そう思って見ていたら、次の瞬間遥の気配が消えた……不味い、何かが起きた様だ。
慌てて現場に行くと、結界が張られており内部に入れない状態となっていた。
一体どうなっているんだ?!
…………………(end)……………………………
少し歩いていると、見覚えの有る場所に来ていた。ここは……
「ん?日本に帰って来たのか?」
そう。誰がどう見ても日本。そして俺は中学生になっていた。
ここは学校か?なら俺は一体……
「おい、そこ!」
「……」
「おい、お前。何ぼけっとしているんだ!!!」
「?!」
目の前には“死んだ”はずの師匠の1人がいた。これはまた、“夢”か?
「おいおい。そんな顔をしてどうしたんだ?何で泣いているんだよ?」
「そうよ、今日は誕生日でしょう?ワタシ頑張って用意したよの?イロイロ♡」
「そうだぜ、遥元気出せ〜!!」
「遥お帰り!」
次々とやって来る師匠達。ああそうか。これは完全に俺の“夢”だな。叶えたいが永久に叶えられない“夢”だ。
だけど、目の前に居る師匠達の“魂”は本物らしい。どうやら皆“幻影”に便乗して“現世”に姿を出したらしい。……やっぱり成仏していなかったのか。
「師匠。心配かけて済まない。」
「ああ全くだよ。何で、つか、何処であんな“賭博格闘”何てモノを知った!この野郎〜!!」
強烈なアイアンクローを繰り出す師匠。
「イタイイタイイタイ!!!!!」
「もうその辺にしておけよ、剛田。照れ隠しも可愛いが、お前のそのゴリラみたいな握力に人体が耐えきれる分けがねぇ!」
「違いないwww」
「う、だってよ、ヒック、遥は、無茶しまくりやがって!この馬鹿弟子が!!!」
男泣きしている師匠。それを諫めながらも一気にしんみりとし出したが……
「はいはい、その辺にしておけよ。遥困っているだろう?」
一番の女傑、工藤晴美師匠が仕切り出した。
「さて、決闘中に割り込んでしまって悪いが、ワタシ達も伝えたい事があってね。だけど、我々は鬼灯夫妻みたいなモノ本の“バケモノ”にはなり切れてなくてね、“こういう形”で便乗するしか無かったのさ。許せ。ちゃんと戻してやるから。」
そして、彼らの話が始まった。
次回も宜しく御願い致します。




