15 変態(兎)の出現①
ども、読者の皆様こんばんわ。
前回で一応”骨”編は一旦終了。今回から2体目の異世界組従魔が出ます。
それでは本編をどぞ!
さて、移動中に相変わらず懲りない連中が襲って来たが、一々止められるのが面倒になったので今度は20%本気を出した剣圧を掛けた。そしたら全員飛んで行った。
……最初からこうしておけば良かった。
まあ御陰様で森の木々に多少被害が出たが……まあ今更気にしても仕様がない。でも一応、自然破壊して御免なさい。
そして、殺気が出ている所へ向かっている最中、ソイツは現れた。
身長は大体195cm。どこからどう見ても完全無欠な程の全身筋肉。それも顔まで。毛皮に覆われていてもそれは明らかだった。まるでボディービルダーの様だと思った。
眼光は鋭く、威圧感が半端無い。
そして最大の特徴。
何と………そいつには可愛らしい茶色のウサ耳が頭から生えていた。
急遽、猛烈に吐き気が俺を襲った。
考えても見て欲しい。
何故か黄ばんだフンドシ一丁で現れた眼光の鋭いオッサン。それも、マッチョな身体と豪快で怪訝な雰囲気で現れている。
そしてそれに似合わないアノ耳。
………ウサ耳の有る獣人の可愛らしい女の子を先に見たかった。俺だって夢を見たって良いじゃないか。
何であんな、変態チックなヤツにウサ耳が……あんな某錬金術兄弟の漫画に登場する宇宙飛行士と同じ名前の少佐と余りに酷似したヤツに……しかも何気に同じポーズしているし。
もう遥のSAN値は0よ。やめたげて。
……そして敵前、俺は一旦ブラックアウトした。
……………………………………………………
目が覚めると、俺は洞窟の中にいた。
御丁寧に床に毛皮が敷いてあり、そして上からも毛皮が掛かっていた。そして、起き上がり身体を確かめたが特に異常は見当たらなかった。
だが、先程俺の身に起こった“不幸”を思い出し、慌てて起き上がると……
「おう兄ちゃん、メェさめたカァ?」
低い声が聞こえた。見回すと……俺の悪夢の原因が座っていた。良く見ると、何かを呑んでいた。
「さっきの兎……」
俺が恐慌状態に陥りそうになった瞬間、兎男(仮)は怒鳴った。
「アァッ?!あんな軟弱な奴等と一緒にするな!!俺は“ブラド・バーニ”一族だ。」
「“ブラッド・バニー”?」
「違う!!“バーニ”だ!俺はそこから独立して世界中を旅して回っている探検家、ピータ・ロアード・シュバルツ・R・ビットだ。俺と親しい者達が呼んでいる愛称“ピータ”と呼んでくれ。」
………名前が某茶色いニンジンを盗んだ兎を彷彿とさせるとか、著作権とか、色々心配になって来たが、ここは何か突っ込んでは行けない気がするので全力スルーしておく。
「お、おう。俺は……ハルカ・ホオズキだ。遥と呼んでくれ。」
そこで俺は物凄く気になっていた事を聞いた。
「ピータは人間の住む大陸出身か?」
「いや、俺はこの“魔大陸”の反対側にある国から来た。ちなみに“獣人”と一緒にするなよ?奴等より俺らの方が強力だ。まあ見ての通り奴等よりも動物寄りの容姿をしているが。」
?!魔大陸と人間の居る大陸の他にも土地が有るのか!
「ちなみに人間の居ない国だ。まあ言語体系や生活は同じだけどな。」
成る程。
「それと“光の教会”の連中は入ってない。」
おお!!マジか。って…
「人間の居る方の大陸には行った事が有るのか?」
「おう。泳いで渡った事が有る。」
…………コイツ馬鹿か?
「なあ、船とかは?」
「この全身筋肉美が目に入らぬか!これさえ有れば、何処にでも行けるものだ。」
ああそうだな。……筋肉達磨だって認めるよ。“美しい”とは認めないけどな、断じて。
「それでココは何処だ?」
「おう、いきなりぶっ倒れたから驚いたぞ、もういいのか?」
そらいきなり変態がウサ耳引っ提げて出て来たら卒倒するだろう?
「多分ちょっと疲れていただけだから大丈夫だ。」
主に精神面だけだが。
……おかしいな〜俺確か精神的苦痛耐性レベルMAXで持っていたはずだけど………何で効かなかったのだろうか。
「そうか。まあでもあっちには行かない方がいいぞ。今何か変な蜥蜴が居るから。ずっと殺気が出ていてこの辺の生き物が全員出て行くぐらいだからな……こっちとしては非常に迷惑も良い所だ。」
「ああ、“探検家”としての調査か?」
「そうそう。俺の専門は“生態系”の調査。珍しい魔獣が多いこの辺りとかは非常に面白しろい。」
「へぇ、マジか。」
「ああちなみに俺達自身の“生態”は、括り的に“魔物”に含まれているが、“魔獣”とは違ってこうして理性が有るからその辺りは間違うなよ。」
そう、コイツはこんな喋ったり二足歩行だったりするが、表示上では“人類”では無く、“魔物”だった。…まあ俺自身も完全な“人類”では無いから特に気にしないが。
「まあ気にする事はねーよ。俺も半分だけ“人類”だからな。」
「ああ知っている、半龍神だろう?全部“骨”に喋っていた事は全部聞いた。」
………。俺が警戒して睨むと肩をすくめながら慌てて答えた。
「いや、別に盗み聞くつもりも無かったんだが、地獄耳だから全部聞こえちまうんだよ。仕様がないだろう?ああだから別にそんな警戒する必要はねぇよ!お前がいきなり何処からとも無く移転して来たのは流石に驚いたが、別に不思議な事でもねぇし。」
「……どう言う事だ?」
「たまにいるんだよ、“罪人”としてココに飛ばされて来る連中が。“骨”もその1人だろう?だから別に話したくね〜なら無理矢理事情は気かねぇよ。」
………………焦った。異世界から移転した事はバレていないな。
「そうしておいてくれ、長生きしたいなら。」
少しだけ言霊を強化しつつ話すと、ピータは蒼い顔をして
「…敵わないのは分かっていたが、ここまでとは。」
と小声で言った。そして次の瞬間
「俺の主になってくれないか?」
と言うなり土下座された。
?!どう言う事だ?
次回も宜しく御願い致します。




