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ども、初めまして。小説初心者の小型漂流者Dです。読者の皆様、宜しく御願いします。


 目が覚めると薄暗い部屋にいた。


「ようこそ皆様、ここは設定室で御座います。」


 そして、目の前には教員の様な7:3ヘアスタイルの黒ぶち眼鏡の中年。如何にも真面目、厳格等の言葉が似合いそうだ。


「あの、ここはどこでしょうか?」


 周りを見ると、俺以外にも先程まで教室の座席に付いていた生徒がいた。そんで、今発言したのはクラスの中心的存在をしている高梨光太郎。


 中年の男はにやりと口角を上げて答えた。


「ああ、失礼しました。ご説明させて頂きます。今回、皆様には異世界に転移して頂きます。拒否権は御座いません。まあ運が悪かったと思って諦めて下さい。ちなみに地球上からは貴方達の存在自体が末梢されていますので、行方不明者とかになる心配は無いです。」


「?!」 「な?!」 「うそだ!!」 …………………


 多くの連中が絶望したような顔をした。当然俺も含めてだ。だって来週の少年ジャ○プやサ○デー、マガ○ン、ガン○ンが読めないでないか!!それに、最近古本屋でやっと入手出来た宮本武蔵の剣術指南書の複製本、まだ読んでいる最中だったのに………


 あ、でも一応鞄に………鞄が無い(泣)


「そして転移してもらう訳ですが、地球とは環境や社会等他にも色々違いが有りますのでこのままでは全滅します。だから、自分自身を設定してもらおうと思った訳です。」


 1人のオタク眼鏡が挙手した。


「それって異世界転移モノみたいな奴か?」


 男は感心した風にほうと息を漏らした後、答えた。


「はい、正解ですね。それで、上手く設定して生き残れば後は何をしても自由です。まあ地球に戻る事は多分不可能でしょうし、戻れても居場所何て無いでしょうけどね。」


 あまりにも唐突で残酷な宣告だった。少なくとも幸せで満ち足りた生活を送っていた皆には。


 でも、正直俺は感謝の念しかないな。でも鞄は返してもらうか。


「あの、ここに来る直前に持っていた私物は返却して頂く事は出来ませんか?」


「(チッ)……いいでしょう。」


 ん?何か舌打ちしていた気がしたが。……気のせいだよな。


 鞄を開けて中身を早速確認…………良かった〜(嬉し泣き)。と言うか俺超気が利く!各科目の教科書の他に、暇つぶしに読もうと買った“伊賀”と“風魔”の巻物とヒトラー著書“我が闘争”も入っていた。こちらも最近手に入れたのだ(ドヤッ!うん、偉いな、俺。


「……さてと、それでは各自席に付いて下さい。」


 薄暗い教室を見渡すと、机と椅子が有り、机上にPCが各一台ずつ設置されていた。俺は出席番号の席に迷わず座ろうとしたが…


「おい、お前はあそこでいいだろう?」


「そうだよ、別に出席番号で座る必要無いから仲のいい人同士で座ってもいいよね。」


…………まあそんな分けで、教室の端に移動した。その様子を黒ぶち眼鏡は冷やかに笑いながら見ていた。


 分かっているよ、どうせ嫌われているもん。


 俺は別に不細工だったり馬鹿だったり肥満体だったり禿だったりする訳ではなく至って一般的な容姿をしている。そんで成績は上の下、運動もまあ出来る方だ。家庭環境が少し変わっている事と、俺自身の趣味が変わっている事以外は至って普通。平凡だ。


 そう何だけど、何故か小さい頃から両親以外には嫌われている、と言うより嫌われ易い…………理由?知るか!俺が知りたい、本当。


 まあ別にいいけどね。もう馴れたし。


 さて、移動完了。それでこれからどうなる…(ガゴン、ゴゴゴゴゴ…)?!壁?!え?何?


「さてと、移動が済みました様なので、相談出来ない様に囲いをしました。これでフェアな状態になりましたね。弱者からこれからお渡しするポイントを強奪するのは不可能になりました。では、説明したいと思います。」


 それから説明が始まった。まどろっこしかったが、要点だけまとめて見るとこんな感じか。


・ポイントは合計3万ポイント貰える。但し一度に貰うのではなく、能力、状態、使い魔の決定時に1万ずつ配布される。なお、ポイントは持ち越せるが、一度決定したものは覆せない。

・能力等を選ぶ時、自動的に選択した分のポイントが減る。選択を解除した場合はポイントが戻って来ない何処か減る。

・時間制限は無いが、最後の1人になった場合は独りで転送される。

・質問は各1つずつ。但し、他人の質問と答えはPC上で閲覧可。


 うーん、結構悪意に満ちているな。


 例えば時間制限ない様に見えて、実際は有る所とか。“最後の1人は独りで転送”されるから、その場合未知の世界に行く訳だし、頼れる存在も居なければ生存率下がるだろう?まあ俺以外の事だけど。


 俺?別に1人で行動したいし、俺と組みたい奴は絶対居ないし。ボッチ?上等だ!足引っ張られるよりは随分マシだ。


 後は、能力等の選択の際の注意事項。これ結構大事なはずなのに、さっと流しやがった。多分何人かは気付いているだろうけど、自分の今後の生存掛かっているのに……酷いな。まあ他人事だけど。


 まあでも一番酷いと思った事は、説明の時に一切“異世界”についての説明が無かった事だ。


 剣と魔法のファンタジーな世界なのか、SFなのか、はたまた地球風なのか………まあ何とかしようとは思っているけど。


「さて、そろそろ開始して下さい。」


 さて、設定始めますかね。おっとその前に…………………………


「あの、時間掛かりそうだし鞄の中の本、お貸ししましょうか?勿論転移時には返してもらいますが。」


「へ?あの、いいのですか?」


 おおう。……凄い食いつき様だな。


「はい、ただ1つだけ答えてもらいたい事があるのですが…………」


「宮本先生の巻物を貸して頂けるのでしたら。」


「なら、地球時のステータスの引き継ぎをしたいのですが、その上で自分の能力設定とか出来ませんか?」


「ちょっと拝見致しますね……ほう、結構頑張ってらっしゃった様ですね………は?!これは………あ、“運”が最悪に振り切れている状態を気にしないのでしたら別に構いませんよ。」


「はぁ。」


「あ、分かりませんよね?何かの偶然が重なったのか“運”と“カリスマ”の項目が0になっているんですよ、普通は最低でも5は有るんですけどね。というか、こんな状態でよく今まで無事でしたね?」


「………もしかして俺がこれまで色々酷い目に遭ったのって………」


「そうですね、このせいです。まあでも、能力とか色々な要素が加われば改善出来ますし、うん、僕的にも君の努力は無駄にしたくは無いですから引き継ぎを強く進めます。これから行く世界…おっとこれ以上は。」


 何か親以外で初めて認められた。う、べ、別に泣いて何かいないもん!


「………今まで大変でしたね。」


 うー……何か生暖かい目で見られている。まあいいや。少しこれから行く世界のヒント貰えたし。


「グスッ、なら引き継ぎで御願いします。」


「はい。」


 さてと、ステータス表示の項目は……あった。ポチッとな



鬼灯遥ホオズキ・ハルカ Lv.0


年齢:16歳 性別:男 種族:普人族


[状態]


HP:2000/2000 MP:1200/1200


体調:健康体、若干混乱

筋力:1750

器用:1500

俊敏:2100

精神:1200

知能:2000

運:0

カリスマ:0


[能力一覧]


職業:学生、武士


固有能力:直感、緊急回避、予見、危機脱出、隠蔽、精神苦痛的耐性Lv.∞、肉体苦痛的耐性Lv.∞


技能:日本古武術Lv.10(剣術、抜刀術、短剣術、双剣術、棒術、体術、闘気、柔術、剛術、暗器、投射、暗歩、弓術、乗馬、etc.)

家事Lv.10(料理、洗濯、掃除、裁縫、整理、etc.)



 ………色々言いたい事は有るが、まず一言言わせてくれ。“職業”は能力なのか?


次回は……


「この能力は……おお〜!」 「宮本先生(号泣)」

「カモン、俺のエ○スカリバー」「うるさいんだよ!!」

「「「…はい。」」」


*嘘です。

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