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短編

妹とお兄ちゃん

作者: 慧波 芽実



「きゃー! かっこいい! こんなセリフいわれたーい!!」


妹のカオリがソファーに横になりながらごろごろする。

いきなりそんなことを騒ぎ始めたカオリに思わずぽかんとしながら見た。

カオリの手元には携帯。


「何してんの? カオリ」

「あ、お兄ちゃん、おかえりー!」


へらへらと笑いながら言うカオリに答えになってないよ、と苦笑をもらした。


「今ね、携帯小説読んでたのぉ!」

「あ、ね。目悪くならない程度にするんだよ?」


そう言うと素直に、うん! と頷いた。


「でね? すっごいかっこいいセリフがあって! カオリも言われたいなぁって!」

「へぇ? どんなの?」

「『君の事何でも解るよ』って! 学園の王子様的な人から、主人公がちょっと友達からはぶられてるときに助けてもらって! 『なんでこんなあたしに優しくしてくれるんですか?』って聞いたら、『“こんなあたし”じゃないよ。君にはいっぱいいい所があるじゃないか。僕には君の事何でも解るよ』って言うの!」


きゃーきゃー言う妹に兄とはいえちょっと涙が出そうになる。

興奮しすぎて説明力も低下しているように思えた。


「それ、一歩間違えればストーカーだよね」

「かっこいいからいいの!」


妹よ……危機能力を持ってくれ。

顔さえよければ何でもいいのか……?


「それにね、カオリ。『君の事何でも解るよ』なんて言葉を吐けるのは、嘘つきか超能力者か物語のキャラクターだけだよ」


カオリは口をとがらせた。


「お兄ちゃんの馬鹿ぁ! ならお兄ちゃんが言ってみてよ!」


なぜ、そうなる!!

でも可愛い妹のために口を開く。


「カオリの事なら何でも解るよ」

「あ、確かに現実で言われたら引くわ」

「おいおい……」


End

久しぶりの投稿です!

よろしかったらアドバイスいただきたいです!

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― 新着の感想 ―
[一言] カオリちゃんがラストで一気に冷めて笑いました。笑
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