資料 【波動】東洋五行
■五行思想
発祥は夏の創始者。構成は紀元前3世紀の古代中国、戦国時代の六家、陰陽家。
木火土金水の五元素が互いに影響しあい、天地万物が変化し循環する、という思想のこと。
■陰陽思想
いつから存在したかは定かではないが、伏義が唱えたと言われている。
太極・両儀・四象・八卦の概念の基であり、天地人、日月星など三才論の原型。
▼総じて
中華戦国末期に統合され、陰陽五行説となった。
なお基本的に、陰陽五行の根本は類感(連想)であることを明記しておく。
■基礎
△陰陽
両儀。太極から生じたモノ。光と陰。善悪ではない。波のような理論。
・陰:緻密。水平。受動。精神。空間。減衰。そしてそれに類するもの。
・陽:稀薄。垂直。能動。物質。時間。増大。そしてそれに類するもの。
▽陰陽法則論
・提携律:総量バランサー。対消滅、対生成。互いの増減が互いを増減する。
・拮抗律:リズム変動。傾き。起点。陰が強まれば陽弱まり、陽強まれば陰弱まる。逆も然り。
・循環律:いわば太極化。陽極まりて陰に、陰極まりて陽に。鏡が無ければ己解らず、毒と薬は紙一重。
・交錯律:ほぼ天の四象。陰陽の内にも段階が存在する。
▲四象
天の四象(陽性)と地の四象(剛性)に分けられており、これを上下で組み合わせることにより八卦は形作られる。
天の四象は日(太陽)、月(太陰)、星(少陽)、辰(少陰)。
地の四象は火(太剛)、水(太柔)、石(少剛)、土(少柔)。
※太陽(極まった光)、少陰(影の途上)、少陽(光の途上)、太陰(極まった影)と暗くなる。
※辰は星の全て(全天)であるが、星単体ではない。配置のこと。なお、彗星流星暗黒星はこっち。
※暗黒星=ケートゥ・ラーフ=日食月食≠ブラックホール。
▼八卦
乾(天/健) 兌(沢/悦) 離(火/麗) 震(雷/動) 巽(風/入) 坎(水/陥) 艮(山/止) 坤(地/順)。
陰陽説からの派生ではあるのだが、陰陽五行には直接関与していないので詳細は割愛。
△五行
主に一年の四季を元素として捉え、抽出したもの。のち、様々な要素をこれに振り当てる。
「木」:春の気。樹木の成長。明けの呼声。鱗蟲。
碧。視覚。酸味。喜び。憤る。
幻獣は空に青龍。地に聳孤。
「火」:夏の気。熱波の象徴。活気の言葉。羽蟲。
紅。触覚。苦味。楽しみ。悦ぶ、笑う。
幻獣は空に朱雀。地に炎駒。
「土」:裏の気。常にそこにある存在。星の歌声。裸蟲。
黄。味覚。甘味。怨み。思う、慮る。
幻獣は空に黄龍。地に麒麟。
「金」:秋の気。忍び寄る冷気。天の哭き。毛蟲。
白。嗅覚。辛味。怒り。悲しむ、憂う。
幻獣は空に白虎。地に索冥。
「水」:冬の気。雪に覆われた様。眠りの呻き。介蟲。
玄。聴覚。鹹味。哀しみ。恐れる、驚く。
幻獣は空に玄武。地に角端。
▽五行法則論
・相生:相手を生み育てる循環。陽道。木→火→(灰)土→金→水→木。
・及病:過剰相生、悪生。産み元が強すぎたり、産み元が痛んでいると、相生循環が剋化する。
・逆生:反生。相生関係が逆転し、生成元を弱めている。
・相克:相手を適度に滅ぼす循環。陰道。木→土→水→火→金→木。
・相乗:過剰相克。攻撃側が大きすぎるか、防御側が小さすぎると、相克循環が停止する。
・相侮:反剋。攻撃側が小さすぎるか、防御側が大きすぎるのどちらかにより、相克関係が逆転する。
・比和:同一の気同士が重なる。相長自傷はそのままに強化される。
▲日本の五行図
木行を上端の頂点に、時計回りに相生を追う形で配される。
高天原の長柱が高御産巣日尊(高木神)であることと関わりがあるだろうか?
∴陰陽五行
基本的には陰陽・五行それぞれの法則がそのまま適応されている。
◆十干
五行をそれぞれ陰陽に別けたもの。「え」は兄であり陽の、「と」は弟であり陰の質を持つ。
即ち「陰陽五行」の性質を示す語句。個々は植物の生涯を原型としている。
・甲:東北。樹木の芽生え。幹葉。風見の大樹。
・乙:東南。土中の発芽。大地を這う緑、草。転じて根。
・丙:南東。開く枝葉。陽気の発散。燃え盛る炎。太陽。
・丁:南西。命の安定。陽気の充満。いわば火薬。燃料。
・戊:天央。茂る樹葉。繁栄。大地。山土。
・己:地央。森林の象。統制。石。建屋。田畑。
・庚:西南。成長の終わり。結実。金属。
・辛:西北。枯死。次の世代への継ぎ目。宝石。転じて光。
・壬:北西。種子の形成。孕み。海。
・癸:北東。死者の清算。春への待機。雨雪。冷気。
◆八卦+十干+十二支=二十四山
北→東:子、癸、丑、艮、寅、甲。
東→南:卯、乙、辰、巽、巳、丙。
南→西:午、丁、未、坤、申、庚。
西→北:酉、辛、戌、乾、亥、壬。
天地:戊。己。