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罰ゲームで黒髪清楚な高嶺の花に告白した僕は、百合属性だったカノジョに女装させられて、誰にもヒミツの関係になった。  作者: きたみ詩亜


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18/22

⑰ 和奏のダメ出し。彼女のウィンク。『……優、ちょっと剃りましょうか?』

 ──あっという間に、和奏と約束していた土曜日を迎えた。

 映画の予約などは、映画館の会員になっている和奏がすでに済ませている。

 僕たちが観るのは午後からの回だが、早めに準備は済ませたいということで、朝8時に来るように言われていた。

 実際に到着したのは、待ち合わせ時間10分前の、7時50分。

 もっと早く来ようとしていたものの、スマホのアラームがなぜか鳴らず、ぎりぎりの時間を慌てて出てきたのだ。


「朝早く来てもらっちゃって、申し訳ないわね……」


 扉を開けて、出迎えてくれる和奏。

 和奏も早起きしたのか、目元がちょっと眠たそうだ。

 彼女はすでに着替えを済ませていた。

 すでに11月に入ったこの季節。暖かそうなピンクのセーターに、ブルーのデニム姿。

 セーターを押し上げる大きな胸元に目が行ってしまい、慌てて逸らす。

 

 和奏の私室に移動。


「じゃあ、手早く着替えちゃうか……」


 和奏の前でジーパンを脱いだ僕。

 トランクスの下。

 彼女の視線が、僕の両足、毛の生えたままの足へと向く。


「……優、ちょっと剃りましょうか?」


 和奏が目を眇め、カミソリを手にする。


(──しまった、バタバタして家で剃り忘れてた……!)


 そのまま風呂場に押し込まれた。


◆◆◆◆


 風呂場から出て、つるつるになった僕の両足をあらためる和奏。OKが出る。


「事前の毛剃りは忘れないように……。

 あたしと遊べる時間も少なくなっちゃうし、ね」


 ウィンクする彼女。


(か、かわいい……!)


 思わずドキリとする。


 下着を着替えた僕は、和奏に渡された、淡いブルーのブラウスを身に着け、ミントグリーンのロングスカートを履く。

 鏡を見ながら、まるでずっと昔からのルーティンのように、ピンクのリップをつけた。

 

 和奏と本日の予定について話をする。


「そう言えば、今日は映画何観るの?」

「あら、言ってなかったかしら?

 ……これよ」


 ローテーブル上に置かれていたアニメ映画のチラシを和奏が見せてきた。

 ──チラシには、3人の女子が並んで描かれている。


 ……見覚えのある絵柄。

 真ん中に描かれた、キラキラした目の三つ編み少女と、右横に描かれた快活な女子……。


「……これ、もしかして、『岬トライ&アングル』?」

「そうよ! 以前、あたしのシャワー待ちの時に読んでもらった、百合マンガ。ついに待望の映画化なのよ!」


「あれ、すごい面白かったよね!」

「そうなのよ! あたしもすごくハマってたから、映画化と聞いて、ほんとに嬉しくて楽しみでっ!」

「なんだか、僕も楽しみになってきたよ」

「よかったわ! さぁ、遅くならないうちに早めに出ましょ?」

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