945.再び異世界(39) マイア帝国(9) ヤルデラン星(7)
無意味な会話が続いてしまったが・・・ギルドマスター(領主)に直訴してきたみたいだ。
「マイア様、あのオバサンなんとかなりませんか?
私は悪くないのに・・の一点張りで何を言っても不毛の会話にしかならん
あのキーキー声が耳鳴りのようにいつまでも響いている」
「どうにもなりません、
掃除係とかやらせてもいい加減にやりそうだし、
クリーニングとかやらせたら余計に汚れそうだし、
皿洗いとかやらせたら割っちゃいそうだし、
んーーーーー
給料減点方式でマイナスも有り、でならなんとか考えましょう」
・・・・
「ねーねー、どういう事、なんで私が一万デンも払わないといけないの、
給料って貰うものでしょ、なんで払うのよ」
「雇用契約書にありますよね、契約の時に確認もしているはずですけどね。
給料は減点方式だって事で納得しているはず。
問題が多すぎるのよ、客ともめるは、掃除はいい加減、クリーニングで服を破っちゃうとか・・などなど
もうありえないぐらいの失態。
各部署?からの通報で減点していったらそうなったの。 わかった?
払わなかったら解雇だよ」
「そんなの違法よ、だから契約は無効だわ」
「じゃ契約が無効だから従業員じゃなかったって事で、さようなら」
「今まで働いた給料は?」
「今まで迷惑かけられた賠償金は?」
「もーーああ言えばこう言う」
それあんたでしょ
「鉱山ギルドにでも登録すれば」
「私、箸より重いものは持ったことがないのぉ」
箸の文化あったんだぁ
「じゃ食堂の仕事どうやってやってたの?」
「私ねえ、皇帝に伝があるのよ、その気になればあんたなんか」
話を変えたね
私知りませんけど、その伝。いがみ合っている間がらって伝かな?
「じゃあそうしてください、これで解決・・・ふぅ
あ、注意してくださいね、嘘なんかついてないと思いますけど、
勝手に皇帝の名を挙げたことがバレたら牢獄行きですからね」
牢獄の看守が可哀想だから今は牢獄にぶち込んでないだけだからね。
「んー、どうしよう私、再就職しないと夫に離婚されちゃうの、あー困ったな困ったな、
もーこんなしょぼくれたギルドなんて私にはふさわしくないわ、
商業ギルドなんて行ったらもう引く手あまたよ、残念ね有望な人材を失って、こんな所もう来ないわ」
それが良いと思うよ、夫君は嫁は再就職出来ないだろうと確信して思い切った条件を出してきたな。
やったぁー、助かったぁ、
「ギルドマスター、私やりました。撃退できましたよ」
「よくやった、褒美にこれをやろう、本当に助かった」
金塊をゴンッと差し出した。・・・それさっき私が採取してきたやつだよね。
とにかく人助けだと思って、絶対にやつを再就職させないようにしよう。
各ギルドの要注意人物リストに加えてもらった。
・・その後のオバチャンがどうなったのかは誰も知らない。
似たような容姿の盗賊が捕まり処刑されたとか、噂されているが真実は知られていない。
奴隷商人に300デンで売られたという噂もある。
・・違った、300デン払って奴隷商人に引き取らせたという噂だった。
確かなのは離婚した夫君は再婚して幸せに暮らしているということだけだった。
まあ中には私が悪いという人も居たよ。そういう人はあいつに直接関わったことのない人たちだ、
自分に直接被害がなければ理解できないのだろう。そういう類の者は必ず湧いて出てくる。
熊に食われなければ熊の怖さを理解できないというのと一緒だ。・・食われたら遅いけどね。
“塩対応” すぎるとも言われたが、関係者は全員“ハバネロ対応” をしたいぐらいだった。
ま、いいさ、私一人悪者にしておけば平和になるなら喜んで悪者になってあげよう。それ以上の人々の感謝があれば私は救われる。
ん?“救われる”・・・って言えば、私、この国の全員を救ったんだよ、本来なら絶滅しなければならなかったのかもしれないんだからね。もっと感謝してほしいよ。
それをわかっているのは皇族だけ・・・もう皇族じゃないけど。
あのとき政治の中心に居た者は知っているかな。
??あーーしまった、私、この国の世渡り装置が問題で絶滅対象だったって事、言ってなかったかな?
じゃあこの世界を救ったのが私だってことを知っているのは神達だけか。
ま、人間はそんな危機な状態にあったことを知らなくても良かったかな、皇帝が交代したって事だけか。
とにかく、めでたし、めでたし。 ・・なのかな?




