914.再び異世界(8) ナルハヤ帝国(3)
えっと、ナルハヤ帝国の援助を忘れていた。
これはペタン教皇の担当だ。物資は今まで押収してきた中から提供した。
最終的には移住計画も必要だけど、それは敵を排除してからになる。
そして復興のためには更に物資が必要になるので敵からごっそり頂くしか無い。
デストラ姉さんはそういうのは苦手そうなので、大師匠と師匠と私が押収を担当することにした。
ランダに乗って大師匠と敵艦のサンプル及び艦長の確保・・まあ艦長は見るだけでいいけどね。
艦長の召喚体は本人を認識できれば呼び出せる。
契約召喚では無いので召喚体の体験は本体と共有されないが、召喚毎に体験はリセットされる。
召喚体はその知識と考え方とともに召喚できる・・ただし召喚者に対して従順になるので便利。
ダナルから聞き出した、ナヤダンα星系にある前哨基地をターゲットにした。
ここには数隻の巡洋艦及び偵察機が配備されていて、比較的小規模であるが最先端の船が配備されているそうだ。
ランダに乗り、ステルスモードでナヤダンα星系にある前哨基地のある星に降り立った。
潜入捜査は簡単だ、誰か下っ端を拉致して、その召喚体を潜入捜査員にする。本人と全く同じなのでバレることは無い、バレたとしても召喚体なので殺されれば消えるだけである。
下っ端を使って上官を呼び出して同じく拉致し召喚、
という様に次々と高官へと潜入員をバージョンアップしていく
あ、しまった調子に乗って司令官までバージョンアップしてしまった・・・いいか
司令官まで潜入員になったらあとは楽々とサンプル艦を手に入れることができた。
部下に命じて船を指定の位置に置いて来てもらうだけだからね。
その艦長も潜入員だから疑問も起こらない。
次は物資だ
この基地の規模小さいので物資はあまり多くは無い。
司令官から補給拠点の情報を聞いた。近隣では5箇所の補給基地があるらしい。
また、司令官から次にターゲットになる星の情報も得られた、ナルハヤη星を襲うらしい。
その星はナヤダンγに集結していてそこからゲートを使って大量の船を送り込むらしい。
ナルハヤ星は、ナルハヤ帝国の母星である、敵はこの中枢機能を麻痺させてから個別に侵略を進めるらしい。私達がこれからやろうとしている事とほぼ同じだ。
ナヤダン帝国はまず最強の戦艦がゲートで送り込み、ナルハヤ星を一気に潰した。月を破壊できるぐらいの力があるらしい。ただ巨大すぎて一般的な戦闘には向いていないのでこういった使い方になるのだそうだ。
そして一度その破壊兵器を使うと発射口が損傷して発射口の交換のため基地に戻る必要があるらしい。
なんじゃそりゃ、実に使い勝手の悪い兵器である。
その点シリルは同等の攻撃力を何度も行使出来る優秀な戦艦だ。
私達はナヤダンγにある補給基地をターゲットにした。
以前行った一気に押収するための転送ターゲットスタンプをひたすら押し続ける、スタンプロボットも総動員である。・・・ついには作業員を召喚してスタンプを押し続けた。
補給船だとまとまって押収できるので船にスタンプを押せばよいだけだけど、倉庫とかにはスタンプを押しても建物だけ押収される可能性があるので、ある程度まとまった箱とかの単位でスタンプを押していかないといけないのである。
そしてXデーが来た
ナヤダン帝国のゲートは設置型の物でナヤダンγにそのエネルギー供給源がある。当然そのエネルギー源も押収の対象になっている。押収すれば出陣は不可能となる。
なんとか敵出陣前にスタンプを押し終える事ができた。
よし、転送開始。
一気とはいったけど、押収したものを収納する必要があるので大変だ。
まずは補給艦などを押収していく次に補給基地の食料武器弾薬倉庫、そしてナヤダンγにある食料貯蔵庫や鉱物資材庫などを空にしていく。
戦艦に関しては武器などの押収はは面倒なので、動力源のコアを抜いていく。
壊しはしない・・あとからもらうから。
デストラ姉さんには私達の報酬は押収品で良いと話を付けてあるから全く問題ない。
同様にして、他の惑星への侵略拠点を潰していった。
あれ? 戦闘が無いじゃん。
ナヤダン帝国によるナルハヤ帝国の侵略、阻止できちゃったの?
そんな事はなかった、私達が押収している間に、ナヤダン帝国母星であるナヤダン・ゼロから最強の戦艦が再びナルハヤ星に向けて出航したらしい。
止めておけばよいのに
私達はナルハヤ星で敵戦艦を迎え撃つことになった。
私達・・ではなくデストラ姉さんが、であるけど。
ナルハヤ帝国への脅威はもはやこの戦艦のみ、ただ潰せば良いだけだからね。
空間に裂け目ができゲートが開く、そして敵戦艦が出てくる・・・
・・出てこない、大きすぎて船首だけしか出られないみたいだ。
「えいっ」
デストラ姉さんは、空間の裂け目を強制的に閉じた。・・・あっけない終わりである。
動力源は船尾に近い方にあるらしく、船首のみでは機能しないみたいだった。




