075.学園(32) ドロシア帝国(3) 追撃
「ドロシア帝国の撤退が始まった、我々はドロシア帝国軍が街から撤退を完了するのを待ってから追撃だ。」
なぜ追撃するかと言うと、私がドロシア帝国の海側の街が欲しいからである。私がその街を治めていればステライズ帝国は安心できるだろう。あとそこには活動を停止したダンジョンがあるからだ。
まだ侵攻の初期段階だから楽に出来て良かった。
ドロシア帝国が領内に撤退完了した様だ、追撃を始めよう。
もう戦意を失ったドロシア帝国の兵は逃げる事しか頭にない。
そのまま敗走を続け、海辺の町は苦労すること無く制圧した。大きな川に達した所で追撃を止める。
ドロシア帝国軍は橋や船で川を渡ったり、遠く山側の街道から敗走していった。
もうダンジョンの入口は過ぎたし、ここまでで問題ない。
だが、まだやることはある。
魔人族部隊の一部が川を渡らずに潜んでいるようだ。
残ったのは密偵だろう。探索に寄ると3人残って残りは川の対岸に陣を取ったようだ。
どうしようかな、とりあえず捕虜にするか。
「スリープ」
楽だな、さすが密偵だけあって気がついた様だがレジスト出来なかったみたいだ。もちろん特設の牢屋に放り込んだ。捕虜は全部で29名。無傷では無いが、血は一応流してはいない、内出血?はセーフ。
私が来てからは一応無血戦だ。多分無血の意味は違うだろうが。飛龍とは話し合いで交渉して解決したし。魔法の誤爆は自滅だし、腹パンぐらいは良いだろう。
また吟遊詩人に見られたら大変だなと思ったら遠くから見ていた。遠眼のスキルか、それに吟遊詩人のスキルは結構高度な隠密も出来る様だ通常の探索には引っかからない。吟遊詩人を敵に回すのは止めよう。
彼等は攻撃は出来ないが口撃は出来る。口撃に対してレジストは難しい。彼等のネットワークで広められたらどうしようも無い。
私は拷問する趣味は無いので、マギドラに任せた。
そうして得た情報によると
ヴァルハラを奪われた後、まだ戦力としては残っていたため、民衆の支持を得ようとして、ステライズ帝国に侵略戦争を仕掛けることになった。ちょうどその時、彼等は東の海を超えたところにある魔人大陸から国を追われてやってきたらしい。
仕える領主が政敵に追い込まれ、部下たちも行き先を失ったらしい結局どこの領主にも受け入れられず海をわたって新天地に向かったという事だ。総勢50人、戦士30人とその他斥候や料理人運び屋などのサポート要員として20人、男性35人女性15人の構成だ。
彼等は行き先が無かったため、滞在を許される代わりに侵略戦争に加担する事になったらしい。
そんな事なら、此の地に滞在を許すからこちらに来ないかと説得してみた。居場所だけであれば与えてあげられる。今のままではドロシア帝国には居づらいだろう。
密偵の一人を使いに出すため解放する事にした。
私の提案は受け入れられて、この地に住まわせる事にした。ステライズ帝国には被害を出したためいづらいだろうし、ここなら大丈夫。この地は私がもらうから。
まったくドロシア帝国には困ったものだ、せっかく獣人国からの侵略から救ってあげたのに。恩を仇で返すなんて。そうだ慰謝料を請求しよう。応じなければ更に追撃を続けると交渉しよう。
ちっ、仕方がない、金貨10万枚で許してやった。これは戦場になった街の復興に使おう。
ステライズ帝国に戦勝の報告をし、報奨として占領した海辺の街『マリナハーバー』をもらった。
ついでに牢屋に放り込んでおいた将軍たちを返品した。邪魔だし。
なんか怒鳴られたようだが無視した、
領主になるついでに爵位が上がった、伯爵らしいがどうでもいいな、獣人国国王だし。
新たに家名が必要らしくて今までのエラン・ドジデスではまずいみたいだ。
『エラン・エンドラ』にしようと思ったら『エラン・ユグドラ』がいいとユグドラが言い出した
最終的に2案を足して『エラン・ユグエンドーラ』にした。
『ユグエンドーラ伯爵』になった。
魔人族の部隊はそのまま、ユグエンドーラ伯爵の直属の部下にした。もちろん飛龍から落とされて怪我をした者には最上級の回復をかけてあげた。部下には優しくしないとね。
とりあえず、ステライズ帝国から代官を出してもらう事にした。出さなければ獣人王国から出す。と言ったら即答で了承された。私は忙しいんだよ、学園とかダンジョンの管理とか。
ーーーーー
密偵が一人帰ってきた
「監視を命じたはずだぞ」
「全員捕縛されました、私は使いで開放されました。敵総司令官からの提案です。
『居場所は私が与えてあげる、こちらに来ない?』
ということです」
「なんか馬鹿にされているようだが、提案に乗る以外は無さそうだ、このままではドロシア帝国への滞在は許可されなくなるだろう。
元々居場所を探す旅だ、敵総司令官の軍門に下ろう
私は直接見ていないが、どんなやつだ」
「美?少女です」
「はん?」
「少女です」
「司令官がか?」
「13歳だそうです、部下にマギドラという召喚者がいて、そいつは魔王様の召喚体みたいです
我ら戦士を倒したのはそのマギドラでは無く少女自身です」
「という事は魔王様より強いって事か」
「おそらくはそうだと、それに彼女は獣人国の国王でもあるそうです」
「どう反応してよいか困るが、提案は受ける事にすると伝えてくれ」




