073.学園(30) ドロシア帝国(1)
後期長期休暇も終わりごろ王都学園に転移で戻ってきた。獣人国までは遠く長期休暇の期間では訪問できない。国王となってしまった限りは放置は出来ないのでこれからも行こうと思う。居ない間の政務はニャーヤ宰相に任せてきた。まあ私が居ても政務はしないんだけど。
どちらかと言えば獣人国の民のためになることをしている。おそらく他の者では不可能であろう、だから侵略戦争などを起こして奪う事で力を維持することになる。そうなると民は疲弊するだけでいつか限界が来てしまう。
クマ戦士達が多く死んだのは私のせいではなく、ましてやクラークケンタのせいでもない侵略戦争を起こした者のせいである。
ドロシア帝国の兵士が多く死ななかったのは私のお陰で有りドジデス王国の兵士が無傷だったのも私のおかげである、またドロシア帝国の兵士の多くが傷ついたのはドロシア皇帝のせいである。
これが独りよがりの意見でないことは私が居なかった時どうなったかを考えれば明白である。
結果、私は非常に面倒なことになっている。
エラン領主に祭り上げられ、
ヴァルハラは、あっこれは私が欲しかったんだ。
獣人国領主に祭り上げられ
とても忙しくなった。得るものは多かったが、それは転んでもただでは起きないという性格のおかげだ。
何を言いたいかと言うと、休みたい。休暇の方が忙しいので、学園生活はとてものんびり出来て楽しい。
それを壊すものは許せない。
「エラン、緊急事態だ」
むすっとしてアルスを睨みつける。
「ささやかに学園生活を満喫している私に何か用?」
「ドロシア帝国がステライズ帝国に進軍してきたらしい」
「それで?」
「ドジデス王国は同盟国だろ」
「私は学生よ」
「男爵だろ」
「名ばかりのね、手当すらもらっていないわ」
「陞爵が決まった、領地も付ける」
「もうこれ以上領地は要らないわ、爵位も不要だし」
「前に助けると言ってたじゃないか」
「助けてやっても良いかなって言っただけだけど、気が乗らないわ
それに私の助けなんて無くても勝てるでしょ」
「魔人族が後ろについた」
「へえー、国として?それとも個人的に?
彼等は侵略戦争に興味がないらしいけど」
「おそらくは一部の組織かと」
「どのぐらいの戦力なの?」
「密偵が調査した範囲では、数十名の魔人族の部隊で驚異的な強さだそうだ」
「じゃあ殺し合いになっちゃうってこと?」
「今更だろ、戦争とはそういう物だ」
「私はあまり殺し合いはしたくはないわ、話し合いでは解決しないの?」
「こちらの使者は全て殺された」
「問答無用ってやつね、乗り気はしないけど、帝国の次は王国だしね
何かインセンティブが欲しいわ」
「皇帝から伝言がある、『望むものをやる、好きにやって良い』だそうだ」
ふふふふ口角があがった
「好きにして良いと」
ふふふふ
「私の封印を解くというのか」
「誰も封印しててないだろ、なんか雰囲気が変わったな」
「全力を出して良いということだな!」
「よしっ総司令官は私だ、文句は無いな」
「無い、けど急にやる気だして怖いな」
「私のまったりとした学園生活を邪魔するものは許さない、万死に値する」
「えらく沸点が低いな」
「子供だからな、私は、行くぞ」
アルスと従者ズと我が仲間たちを連れて転移でステライズ帝国に移動した。
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「アルス殿下、良かったねうまくいって」
「変なスイッチが入れてしまった様だ、怖いな」
「殿下は役目を果たした、だけだろ」
「そうだ、それが何を招くかは知らないがな」
「「俺達優秀ですね」」




