052.獣人国(2) 防衛作戦(1) 作戦会議
ここはドジデス王国の宮殿
国王、宰相、将軍たち、エラン領主、シラン領主が集まった。
(ヴァルハラ領の西の森はシラン領の一部で、エラン領と同じく西海岸に面している)
私の呼びかけで対策が必要となる関係者を集めたのだ。
ちなみにドジデス王国は海軍を持っては居ない。船は海岸線に沿って運行する荷物船ぐらいである。
まず私が国家的危機に関して、ニャーヤから聞き出した内容を説明した。
「ドジデス王国の対応とドロシア帝国へ注意喚起をするか、に関して話し合いたいと思います」
「獣人国から侵略戦争があるのは確かか?」
「今の情報は私が保護した亡命者からの情報だけです」
「策略では?」
「策略する意味があるとしたらドロシア帝国の策略ですが、亡命者は鑑定し身分は間違いなく獣人国の王族のものでした、信憑性はあります」
「海からか北極周りかはどう思う?」
「おそらくは北極周りではないかと思います。冬は無理でも春になれば寒さに強く体力のある種族であれば進軍できます、大量の船を造船するとは考えにくいです。もし船で来てもそれは揺動で主力は北極周りかと」
「では我々は海岸線を守り、ドロシア帝国は北極周りルートに戦力を向けるべきだと言うことか」
「ドロシア帝国との関係が良いのであればそうですが、今は関係悪いですよね」
「そうだな、我々が注意喚起しても信じないかもしれないな」
「ドロシア帝国はどうなってもいいが、ドロシア帝国の次は我が王国が標的になるな
ドロシア帝国民をすり潰してでも王国に消耗戦を仕掛けるだろう」
「海岸の守りと言っても、今は何も無いぞ、揺動とは言えそれなりの被害が出てしまう」
シラン領主が発言した
「エラン領もです、でもそこは魔道具を使って何とか考えてみます。海側防衛はシラン領とエラン領共同で対策を練ると言う事にしましょう。
ドロシア帝国への対応と、獣人国の動向の調査は将軍たち主導でお願いできますか」
「まず海岸で上陸可能な場所はシラン領では西の森付近の浜辺、エラン領では漁村のある湾ぐらいで、その他はほとんど断崖絶壁です。エラン領の防衛は湾の端の断崖の上からの砲撃が出来る監視塔を設置したいと思います。それを抜けた船の上陸、あるいは漂流した敵を捕らえるために領軍一個小隊を常駐させます。
住民は万が一のためにシェルターを作って守ります。
シラン領はまだ見たことがないのでどの様な場所か教えてもらえますか。」
「エラン領と似たものだが、上陸可能な海岸線が長いので崖からの砲撃では届かないだろう」
「そうですか、そうなると敵がどの程度こちらの地理を把握しているかわかりませんが
シラン領へ上陸する可能性が高いですね、
シラン領の次はヴァルハラ領に来て、そこを拠点にして、王都を牽制しつつ、
ドロシア帝国に北極ルートと両方から進軍する
という計画の可能性がありますね
その場合新しく手に入れた2領も分断されてしまい挟み撃ちになりますね」
「なるほど、ではヴァルハラ領が要となりますな」
「シラン様、海岸近くと西の森の周辺に都市はありますか?」
「西の森の南側端に一箇所あるだけだ北側はヴァルハラに近いので砦だけだ
西の森は領地だが強い魔物が多く住み開拓はされていない、自然の城壁として使っていた」
「では上陸自体は避けられませんね、上陸したかの確認が出来るようにだけお願いします、
シラン領は南端の都市を絶対防衛線にしてもらい王都及びエラン領に進軍させないで下さい、
それと西の森の使用権を一時的に私に与えてもらえませんか」
「なにをする気だ?」
「上陸した軍はヴァルハラを目指すはずです、西の森に罠を仕掛けて撃退します
最終的にはヴァルハラ平原で食い止めます」
「わかった、西の森の使用権を獣人国の侵略戦争が終結するまで移譲しよう、自由に使ってくれ」
ぐふふふ、西の森には私の欲しい物がある。




