041.ドロシア帝国(5)
「追撃だ、いくぞー」
将軍が出陣した。
私は、功績で鉱山さえもらえれば良い、鉱石にかけてみました。ありがとう父上ーー。
将軍は、山脈を超え、更に2つの領を落とした。その先には大きな川があり、そこで進撃を止めた。
王国領土は拡大した。ドロシア帝国はその国土の20%を失う事になった。ただただ広いだけのヴァルハラはさほど重要な地ではないので実質的な被害は2領だけだ。
ただ、ドロシア帝国は大量の負傷兵で溢れていた。
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「皇帝、惨敗です」
「ええぃ腹が立つ、敵将は誰だ、」
「総司令官は賢者エランという者らしいです」
「それで女神様から見放されたと言ったんだな」
「その様です」
「よし、それではこうしよう
『ダーシン様の約束の地は、その道筋に女神の管理するヴァルハラの地があった、
我々はダーシン様に守られている。証拠に我々の戦死者は0だった
我々は、進路を間違っただけだ
南に下り、ステライズ帝国に向かわなければいけなかったのだと』
」
「惨敗は認めたくないので、間違って進んでしまったことだけ認めるんですね。
つまり「道を間違えたけどダーシン様に守られて死ななかった、帝国へ行け」ということですか?
宣戦布告前にドジデス王国とステライズ帝国が同盟を結んだと報告したと思うのですが忘れてませんか?
それにステライズ帝国には最近抱え込んだ武神エランがいるそうですよ」
「武神エランだと、ヴァルハラ戦線では賢者エランだったぞ」
「同一人物でしょうか?」
「調査しろ、ただし手は出すな、今回の鬼畜の仕業、機嫌を損ねたら更にひどいことになる予感がする
今回の戦況は、兵士には治療を施すことで口止めするのじゃ、わかったな」
「えっと領土を削られたことはどう説明しましょう」
「ヴァルハラの呪いだ」
「えっ?」
「ヴァルハラの呪いを振り払えず領を放棄したと言え
女神様はヴァルハラの地を浄化するために苦労なされているが抑えきれなくなって拡大していると
我々は浄化を助けようとしたが、力及ばず余波を受けてしまったのだ。女神様は協力はありがたいが私でも難しいのだお前たちには無理だ、我々に帰れといって見放したように言った。
そう女神様は我々が弱いと言うと気を落としてしまうと気を使い、あえて見放したといって無事に帰れよと心のなかで見送った。
そう言えば女神教も文句は言わんだろ」
「よくこの一瞬でそこまで考えましたね。無理がありませんか?信じますかねえ?」
「あそこには大きな川がある、誰も確かめないじゃろ、王国もそれ以上追撃してこないだろ」
「ステライズ帝国進撃の準備を始めろ、1年後に決行だ」
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「皇帝、賢者エランと武神エランは同一人物でした。王国と帝国に属しています。
しかも12歳の少女です、今、王国の学園に通っています」
「え゛っそんな子一人に我々は負けたのか?」
「ステライズ帝国進撃は大丈夫でしょうか?
王国最強の将軍にも圧勝だったそうです
エラン様は王国第7王女で魔道具師をやっておりまして、その素材確保のため鉱山がほしいと、
総司令官の座をかけて将軍と一騎打ちして圧勝してその座を獲得したそうです
現在ヴァルハラ平原とヴァルハラ高原とヴァルハラ鉱山は彼女の領地になっています」
「おねだりに負けたのか? 逆に興味持ったわ」
「彼女のモットーは、『因果応報100倍返し』だそうです。一言でいうと『やばいやつ』です。
ステライズ帝国進撃は再考を」
「進撃は保留だな、別の大陸にするか?」
「魔王国ですか?強いですよ」
「今回と違って人は減らせるし追撃は無いだろう」




