031.学園(15) ロレイン商会
ということで、後日、私とエレンとアルスと従者その1と2でロレイン商会に赴いた。
ロレイン商会は王都に大きな店を構える大店だ。もちろん魔道具も扱っているし、各種素材、食料品、衣類から宝飾品まで手広く扱っている。
今回はアルスと私の共同?出資による飛龍便の事業の話だ。
応接室に案内された、貴族にも対応できる豪華な部屋だ。
しばらくすると店長と思われる人物が部屋に入ってきた。
「私がここの会長のローラン・ロレインだ、息子達が世話になっている様だな、感謝する」
偉そうなのか、下手なのかよくわからない対応だが、こちらは子供なのでどの様に対応してよいかよくわからない、友達の親に合うようなものだよね。
「この度は私達のために時間をいただきありがとうございます」
「まあ、このぐらい大きな店になると逆に会長は暇なんだ、ゆっくり話を聞こう、まずはお茶でも」
使用人がお茶を持ってきてくれた、高級茶葉の様だ。美味しい。
「美味しいわ、ありがとうございます、これはダージ地方のものですね、
今年は例年に比べて出来が良いそうですね」
「わかりますか、エラン様」
「美味しい、お茶の淹れ方は水出しした後に温めたものですね、お茶の香りが香ばしいわ」
「さすがですね、エレン様」
「うん、いけるな」
「確かに」
「もういっぱい」
最後のはアルスと従者その1と2。連れてこなければよかった。あっアルスは必要だった。
貴族が如何に真剣に取り組んでいるかを知るために、このお茶を飲んだ時の反応で判断するらしい。ロンとランに聞いた所、数種類のパターンあるらしいので事前に飲み比べて違いが分かるように訓練してきたんだ。私とエレンで。
合格らしい、私とエレンは。
それから飛龍便構想とエルフ農園ブランド化と、果物クール飛龍便に関しての話をした。
会長は乗り気のようだ、今まで帝都と王都間は2週間かかるが2日程で送ることが出来る様になる。
エルフ農園がちょうど中継地に適している。鳥型の獣魔では短い文書などしか送れないが、飛龍便だとそこそこの重さの物も運ぶことが出来る、飛龍の餌代は必要だが、その分早く送ることが出来るので輸送単価を上げればよい。馬車で送ると人件費や馬車の維持管理費も結構掛かるのでそれほど高くはならないそうだ。
ただ一度に大量に運ぶことは出来ない。時間をかけても大量に安く送りたい場合は今まで通り馬車便を使えば良いだけだ。今まで実現できなかったので需要が満たせなかった分野なので棲み分けは出来る。
クール飛龍便には私が専用の冷蔵庫の魔道具を作った。速くつくので最大で2日魔力が持てば良い。拠点は王都とエルフ農園と帝都の3箇所に作ることにした。エルフ農園で魔力を追加してもらえば1日持てば良い魔道具で済むのでコストダウン出来そうだ。エルフも潤うだろう。
私は魔道具類の提供とエルフ農園の管理、アルスは飛龍便の運用、ロレイン商会は拠点の運営という役割分担になった。こうしてエアロ運輸(エラン&アルス&ロレインの頭文字をとった)という合弁会社を設立する運びとなった。




