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ぽしょなれ異世界  作者: ぽしょなれ


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241/904

241.オリンポス国(14) 祝福システム(1)

オリンポススフィアの修復が終わるまで少し時間が出来た

ここでちょっと気になっていた事を調べたいと思った

ラノベでいう祝福システムみたいなものが此処にもあるのだろうか

成人になると神様から職業に適性をもたせる祝福を得られるとかいうやつだ。

確か今まで見てきた国にはなかったと思う。

わからない事は先輩女神であるヴィーに聞いてみよう


「そうねえ、そういうシステムを導入した世界もあるけどうまくいかなかったのよね

 職業の優劣を勝手に作って、差別とかをしたり

 強い加護を与えたりしたら、独善的になったり色々と問題がおこったわ」

「なるほど、国力はあがっても問題点が多かったって事ですね」

「うまくいかないものだわ」

「でも国力が上がるのは魅力ですね、やり方を変えてやってみようかな」

「充分注意してやってね」

「はい、参考になりました」

そうだよね、ラノベのネタにはなりたくない


祝福を与えるのは成人の年

ただし、祝福をこの時に受けない選択肢を設ける

受けなかったものは10年後に再度祝福を受けるチャンスを与える

そしてこの時は祝福の種類をある程度指定できる特典を得られる

つまり成人の時の祝福は、素質などによって決まり、10年後は自らの意思で方向を決められる


例外を設ける、お金を出せば変更出来るというものだ。金額は祝福の種類によって決まる。

対象はエラン教信者

成人の祝福 無料

農業・工業関連 金貨10枚

商業関連 金貨20枚

戦闘関係 金貨100枚

政治関係 金貨1000枚

異教徒は成人の祝福は金貨10枚、その他は上記の10倍。

ただし、変更が出来るだけなので、持てる祝福は一つだけだ。


どの種類の祝福も祝福を受けただけでは何も変わらない、努力しての伸びしろが変わるだけ。

素質の優劣をつけるものではなく努力の報われ方が変わる。そういう祝福にしよう。

ただし、一定期間お祈りしないと効果が無くなる有効期限付きである。

『呪』では無いのだご利益のある『祝福』であるという位置づけを崩してはいけない

これで幾つかのラノベネタを潰せる


素案を纏めてヴィーに見てもらった


「いくつかの改善はできそうね、

 さすが稲荷神の祝福を受けた影響ね、お金儲けも考えてる」

「違いますよ、これで得たお金はこのシステムの維持管理に全て使うつもりです

 何をするにもお金が必要なので」

そう、この祝福を全部私がやっていたら大変なのだ、女神像にその機能を作り込み各地に配備しなくてはならない。女神像という魔道具を作る材料や手間、輸送費、司祭の教育費、警備費用、維持のための魔力充填費などなど様々なコストがかかる。女神像を維持管理するのは教会だ、教会の維持管理費も必要経費となる。

「そうね、これでいいと思うわ、でも問題が発生したら中止する事も考えてね」

「そうします」


次は司祭に素案をみてもらう

「エラン様、とても良い安だと思います、これで信者も増えることでしょう」

「教会や、教会の運営している孤児院とかが潤えばいいね」

「既に成人した信者はどういたしましょう」

「希望すれば無料でいいですが、努力が報われる恩恵なので年寄はあまり意味がないかも」

「そうでも無いですよ、戦士だったものが老後に別の職業に付きたいときとかありますからね

 その時に努力が報われればやりがいも出来ますし」

「なるほど、あと心配なのが悪人が信者になって強化されて他人に迷惑をかけたら困るね」

「予防は難しいですが犯罪者は祝福の取り消し、再度の祝福の禁止の処置ができる様にしましょう」

鑑定で犯罪歴があった場合の処理ルーチンを組み込もう


女神像の開発に10年かかった。結構複雑な構造になった。

複製はクラフトスキルで楽々。

ただし、この時ズルをした、異世界魔王シュバルツのところで開発してこの世界に戻ってきた結果、実質開発期間0でした。

シュバルツに色々アドバイスという名のいちゃもんを付けられて予定よりもかなり時間がかかった。そしてアドバイス料だと言って一体持っていった。場所を借りて素材も少しもらっていたから場所代と考えておこう。


「司祭、出来た」

「もう出来たのですか?」

「異界で10年かけて開発した」

「便利というか、忙しいですね」

「配備と運用は任せるわ」

「承知しました」


ーーー数年後

ヴィーがやって来て

「結構うまくいっているようね、私も欲しいな」

「良いですけど、これ結構高いんですよ」

「そうね1000体ほど、姿は私をモデルにして

 そのかわり、管理費から20%を渡すわ」

「異界のお金もらっても使えないし」

「金塊でどうかしら」

「いいけど、その世界の金塊が枯渇していきませんか?」

「そうね、じゃあ神格ポイントの5%をあげるわ」

「なんですか神格ポイントって?」

「神格を決めるための信仰心による力を表すポイントよ、信者が増えたり信仰心があがったりするともらえるの」

「ゲームみたいですね、じゃあ頑張って作ります」


なんか神格のレベルがどんどんあがっていってる。でも神格あがっても、何がどう変わるのかな?


ーーーーー異世界魔王

「魔王様ぁ、そんな女神像なんか飾って、似合いませんよ、魔王なんですから」

「おまえ、エランは俺様の友人だ、文句があるなら、お前は降格だ」

「えっ、そんな事で、職権乱用ですよ」

「彼女に逆らえば、我々は終わりだ、そんな存在に文句を言う者を上位には置いておけん」

「そんなちんまい小娘がですか?」

「失礼なやつだ、お前は掃除係に降格だ、いけっ!

 こんどエランが来た時はお前は踏み台にでもなれ、

 彼女に失礼があったら、お前は死刑だ」

「ひーん」

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『みゃー探偵社』URL https://ncode.syosetu.com/n5763kn/
545.御神幸(245) ミルナリア帝国(65) エルナミア防衛軍(16) 移動中(3)
に登場する猫ちゃんのみゃーちゃんが探偵になって、主であるジーン達の助けを得ながら活躍します。
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