024.学園(8) 後期長期休暇(1)
しかたがない、アルスに手伝ってもらった(彼は何もしていないけどね)から助けてやるか。
助けてばっかりだな。
「アルス、帝国の調査許可を」
「調べたんじゃないのか、悪巧みって言っていたろ」
「あなたの兄弟が雇ったと思われる密偵が居たからそう思っただけ
見守りなんてあり得ないし
盗賊団に襲われたのもタイミング良すぎたし
飛龍にしてもあんなところには普段居ないはずよ
ミノタウロスとかも
そうは思わない?」
「たしかにな」
「まあ私は色々得たものが多いから嬉しいんだけど
間接的に消そうとして失敗したから次は違う方法で仕掛けてきそうね
あなたが相当邪魔みたいね」
「俺なんか継承権はそれほど高くないし、婚約者も居ない、後ろ盾は皇帝のみだ」
「誰かに魅了をかけて恋仲を壊したとか、恋人を取ったとか、恨みは買っていない?」
「人畜無害がモットーだ」
「何か、狙われる様な宝とかは?
家の中に秘密の宝が隠されているとか」
「心当たりは無いが探してみてくれるか」
「わかったやってみる、密偵はどうする?」
「仕掛けてこなければ放置だ」
「一応監視しておくわ」
護衛には1日テントには来るなと言ってあるので多分バレていないだろう
今回は襲われることなく行程を進めそうだ、密偵以外の気配はない。
密偵は連絡に鳥を使っているようだ、隠密を発動して風の精霊の羽を使い、鳥の行き先を確認したらやはり、アルスの家族らしい。盗聴器魔道具を設置しておこう。魔道具の修行で作ったものだ。
風の精霊シルフに頼んで収集した音を届けてもらう様にした。これで遠方にしても聞こえる。
密偵の報告者はジークと呼ばれていた、おそらく雇い主だ。アルスに確認すると従兄弟らしい。母方の姉の息子でその家を継ぐ者だそうだ。
「アルスを消せば扉が開かれる、旅の行程では失敗したが今度は暗殺者を雇った」という内容を盗聴できた。意味がわからない。
とにかく暗殺者から守らないと行けないね。
「アルス、護衛の指名依頼出して、暗殺されるかもよ」
「わかった、帝都に着いたらすぐに出す」
なんか宗教っぽい言い回しだったな、
「帝国の宗教は?」
「ダーシン教と女神教がほとんどだな、ダーシン教は神格が下がったとかで信者が減って今大変らしい」
「ジークは何教?」
「たしかあの家はダーシン教だったと思う、私の家は女神教だ」
ダーシンって駄神?まさか自分で駄神って言わないよね。
それとも、私が聞き違えて勝手に漢字を当てはめて駄神って思っちゃった?
とりあえず帝都までは無事に到着し、アルスの屋敷にやってきた。今回はここに宿泊することになる。5歳からは城ではなく母方の実家で暮らす慣わしらしい。結構大きな屋敷で高位貴族みたいだ。
指名依頼の受注のため2人で冒険者ギルドに来た。これで正式に護衛として行動できる。
マギドラは召喚体なのでギルド登録は出来ないが従魔扱いで依頼受注者として扱われる。
ただ2人だけだとちょっと人手が足りない。幸い今回の冒険者護衛には『暁の星』が一緒だったので協力を依頼したら了承してくれた。今回は信頼できる仲間が欲しかったので彼らの存在は嬉しかった。
リーダーは前衛のダン、斥候のスラーダ、魔法師のカレイラ、拳闘士のナンデ、魔法剣士のチャラの5人だ
ちなみにカレイラとチャラが女性だ。
ラノベではよくある回復役だけと言うのはあまり居ない、カレイラが戦闘と回復を兼ねている。5人程度のパーティーでは複数の役目がこなせなければいけないのだ。
えっそうすると基本的に私の様にソロで全部こなしているってあまり居ないのかな。ちょっと聞いてみよ
「ダン、ソロの冒険者って少ないの?」
「低ランクでは多いが高ランクになると難易度が上がるから殆どパーティーを組むな、特殊な依頼をこなすやつとかは高ランクでもソロが多い」
「なるほど、機会があればメンバー増強しようかな」
「お前に必要か?」
「今回のような依頼とか、魔族が襲ってきたりとか、宇宙怪獣が襲ってきたりしたら大変、必要だわ」
「諦めろ、お前についていけるやつはそこのマギドラぐらいだ」
「まあ冒険の仲間は多いからいいか」
エンドラとかユグドラとかシルフとかアクアとか・・・皆人間じゃないけど




