181.獣人国(47) エワンの冒険(10) 世界一周ツアー構想
「スサニ、魔人国で見つかった遺跡の発掘物を復刻出来る?
軍事施設とかだけど、飛行艇とか」
「当時その様な物はあったが、私は技術者では無いからな」
そうだよね解呪の専門家って言っていたよね。
「だが操縦は出来るぞ」
やったぁ、これで運用出来るかも
「では、獣人国で飛行艇を使った流通網の事業をしませんか?
魔人国では現在も飛行艇は使われています
メンテナンスの技術者はなんとか育てましょう」
「それより、衣食住の安定が必要なのだが・・」
「それは私がフォローします
スサニは飛行艇の運用に必要な資材のリストアップ、運用に必要な人員、ルートの設定などをお願いします
魔人国にも伝があるので飛行艇の技術者も定年を迎えた者などを教育係として雇いましょう
エラン領とユグエンドーラ領と獣人国、海路と空路を使った大陸をまたぐ流通網を作ろう。」
まあ殆どの手続きはユグエンドーラの代官にお任せだけど。
新造船に関してはエランが作ろう。すでに宇宙戦艦を作っているので独自技術路線の飛行艇も開発しよう。
もちろん貿易船と同じくオーナー専用のプライベートスペース付きで。
発掘飛行艇は大型の物ばかりなので、中型船を作ろう。開発すると言っても貿易船を飛ばすという考えだ。
重力操作で浮かせるため、船体の重さはあまり関係ない。貿易船なので海上でも機能する。つまり水空両用船だ。宇宙空間での使用は考えていないので推進力は風だ。重力操作による浮遊と風魔法を付与した推進装置で飛行する。水魔法を付与した推進装置で海上を進む。
2種類の推進装置を持つ船だ、もちろん共用の推進装置も作れるだろうが、複雑な機構は故障が多くなるだろうとあえて2種類の推進装置を独立して使える様にした。
物流も大切だが、人を運ぶのも重要だ、仕事で移動する者、観光で移動する者の移動に使ってもらうのも目的の一つだ。そこで、仕事で使用する者は放っておいても使う、観光は現在ではあまり行われていない。観光開発も各地で起こしたい。
世界一周ツアーをやってみようと思う。対象はもちろん貴族だ。平民ではツアー代金を払えない。平民に関しては大陸間とかに限定するとかすれば世界1/3周とか、賞品として、褒章として、が精一杯の対応かな。
例えば武術大会の優勝の副賞とか。国に貢献した者に報奨として観光旅行を与えるとか。商店街の福引・・はちょっと無理かな。
各地でイベントも必要だな、ファイヤーバードに乗って大渓谷を観覧するとか。吟遊詩人と古戦場巡りとか。真龍の滝、火龍の滝鑑賞とか。武術大会の観戦とか。ダンジョンランドを作って遊べるダンジョンとか。宇宙から眺める各大陸鑑賞とか。
料金はどうなるだろう、人族大陸と魔人大陸の貿易船の6倍ぐらいかな。人数さえ揃えばこの価格でも商売として成立するだろう。
『世界一周旅行』
料金
1人金貨60枚+室料(貴賓室金貨300枚、特別室金貨150枚、一般個室金貨30枚、大部屋追加料金なし)、手荷物20キロ以下は追加料金なし(部屋に入る量、大部屋は手荷物BОXに収まる事)、貨物は100キロ当たり金貨3枚但し一立方メートル当たりに金貨3枚加算。
食事は1日3食パン一つとスープ一杯は無料。追加メニューは内容次第小銀貨1枚〜金貨1枚程度。
基本アトラクションは搭乗者は無料。
・ファイヤーバードの大渓谷ライド(魔人族大陸)
・吟遊詩人と古戦場巡り(各地)
・真龍の滝、火龍の滝観光(獣人族大陸)
・ダンジョンランドの入場料(人族大陸)
・大気圏外クルーズ
追加アトラクションは別途見積もり。
寄港地 人族大陸エラン領、人族大陸ヴァルハラ領、人族大陸ユグエンドーラ領、魔人族大陸ユグエンドーラ領、獣人族大陸王都、獣人続大陸ノースウェスト領 と各アトラクションの地
宿泊は基本船内、大きな都市では別途宿に宿泊しても良いが自己負担。その他自己負担。
旅行期間は3ヶ月。年2便。チャーター便は定期便の無い期間のみ。
企画書を作ってドロシア帝国を除く各国国王に打診してみた。
結果、エラン領が多すぎる、うちにも来いという内容が殆どだった。色々な所に寄ると費用と時間が増えてしまう。全部の意見を聞いたら実現不可能になる。吟遊詩人の師匠だけは乗り気だったので実現してあげたい。
定期便は無理だな。時期尚早という事だ。テストパターンとしてプライベートツアーを開催して反応を見てみよう。未着手なのはダンジョンランドだけだ。




