013.学園(1)
この国の学園には入試がない、と言っても、推薦入学なので低レベルのものは元々居ない。
そのかわりクラス分けの試験がある。
もちろん目立たないように平均点狙いだ。
筆記試験は適当に回答したら上位になってしまった。そういえば平均点を知らない。
実技は剣術の試験と魔法の試験がある。両方とも受けよう。
ところがどちらかを受ける者だけで、両方受けた者は私だけだった。
両方の点数が加算されて、結局は最上位のSクラスになってしまった。
首席らしい、やらかしてしまった。
新入生挨拶をしなければならないが、苦手だ。
たがしかし、天は我に味方している様だ、定型文があった。
読めば良いらしい、助かった。元平社員には無理な相談だったのだ。社長元気かな。
Sクラスは20人だ。男女比はちょうど半々。
隣国の王子様もいるみたいだが、興味は無い。あまり誰にも関わらないで学園生活を終えよう。
ぼっち最高だ。
でもあまりに弱々しかったので虐めの対象になってしまった。別に大した被害もないので放置した。
ボコられても痛くはないし子供じみたいたずらも無視した。蚊に刺された様ななものだ、いや蚊の方が痒いから嫌だな。今日も校舎裏でボコられた、おそらく殴った手や足の方のダメージが大きいだろう。色々なものが無くなるが、別に良いアイテムボックスにいくらでも準備しているから困らない。机は決まっていないので落書き攻撃は無い。
隣国の王子様はいつも女を侍らせてモテモテみたいだ、が、羨ましくもない。
ある日、隣国の王子様が近寄ってきた、
「お前、なぜやられっぱなしなんだ」
「余計なお世話、虫に興味は無いだけ」
「助けてやろうか」
「必要ない」
次の日も、次の日もやってきた。
そのうち隣にずっと座るようになった。おかげで虐めは減ったがどうでも良い。ちゃんとカウントしているからね。後でまとめてお返ししてあげるために。ダメダ伯爵子息は今日で120発殴られた。これは大人になってから別の形でお返しする予定だ。100倍返しが基本だけどね。おそらく爵位剥奪領地没収程度で済むだろう。大したとこはない。
因果応報100倍返し。
と隣国王子様に説明して納得してもらった。
次の日から何故か虐めはなくなった、そのかわり周囲10メートルに誰も入らなくなった。
ちっリークしたな隣国王子め。
仕方ない、早めに返しておくか。
次の日何名か登校しない者がいた。廃嫡され名簿から消された様だ。つまらない。
だいたい虐めをするような家柄の親は叩けばホコリが出る者ばかりだ。
父上はもっと爵位剥奪を進めたかったようだが、この程度で済んでしまった。
隣国王子の策略だろう、あまり不良貴族が減れば国力が上がってしまうからな。
また隣国王子が寄ってきた。
「お前、賢者エランか?」
「そうだけど」
「以前魔の森で地竜に襲われたのを助けてくれてありがとう、お礼も言わぬままだったな」
なんだ、あの馬車に居たやつか、
「急いでいたので名乗っただけで去った、失礼だったか」
「いや大丈夫だ、お礼をしたい」
「必要ない」
「お礼無しでは済ませられない」
「では、次のチーム戦でパートナーが多分見つからないだろうから、組んでくれる?」
まあ偶数人数なのであぶれる事はないが、お礼をしたいそうだからそれでいいか
あっ、5人居なくなったから奇数だ、あぶれたやつは先生とパートナー?
「わかった、今度奢らせてくれないか」
「休みは冒険者ギルドで仕事受けるから忙しいの、暇があればね」
「なぜ冒険者になったの?」
「卒業までにランクを上げたいの」
「今ランクは?」
「Cランクよ、Sまで上げたい、推薦は得られるから実績と試験だけでいけるわ」
「なぜそこまであげる必要がある?」
「なぜなぜばかりね、もちろん家を出ても安心してもらうためよ
それより、あなたはなぜこの国に?」
「武神と賢者に会いに」
「では目的完了ね、お帰りください
それから無詠唱で魅了を使っても私には効かないわ、残念ね」
「わかったわかった降参だ、退散するよ」
チーム戦はあいつ一人に全て任せた。目立ちたくないからね。
「なるほど、結構やるね」
「2対1は結構きついよ、手伝ってよ」
「その程度なんとかしなさい」
「俺には軍が付いているから個人の強さは不要なのだ」
「軍なんて何の役にも立たないわ、将軍狩りをすれば終わりよ」
「100万の軍だぞ、そんな事出来るものか」
「それなら将軍10人ぐらい始末すれば崩れるわ、問題ないわ、やってみる?」
「本当にやってしまいそうだから止めておく」
「ちなみにこの国の騎士団を一人でボコったことはあるわ、訓練だけど
私も団体戦は出来るのよ、個対軍の団体戦だけど」
「やっぱり止めとく、武神を敵に回したくない、賢者も」
「そんなあなたにミッションがあるわ、
クラスでもう一人いじめられている娘が居るでしょ、
助けてあげなさい」
「地味なミッションだな」
「まず私がお近づきになるから、あとお願いね」




