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ビビり魔王、冒険者になる  作者: 藤谷 葵
初稿(第六章)

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第二話

 ダンジョンを進んで行くと、大広間に出くわした。

 この大広間は、我が出口から逆流したときにも通ったが、その際には、何も起こらなかった。


 だが、現在は「ゴゴゴゴ」と振動が発生し、何かが起ころうとしている。

 人間だけに反応するのかな?



「強い魔力を感じます! 気を付けて下さい!」



 ソフィアが警戒するように指示を出した。


 すると、大広間の中心に、黒い魔力が集まっていく。それは人型になり、巨大なゴーレムとなった。



「ゴーレムだ! 気をつけろ!」

「このダンジョンのガーディアンか?」



 アランとオルガが声を張り上げて叫ぶ。

 そんな緊迫した状態の中、我はと言うと……。



(なんだ。土人形か。このくらい余裕だな)



 そんなことを考えていると、ゴーレムが大きな拳を振りぬいた。


 メンバーは、散開する。我だけがぼーっとしていたせいで、ゴーレムパンチの直撃を受ける。



「へぶっ!」



 吹き飛ばされて、壁に叩きつけられる。壁からずるずると身体が下がる中、自分の馬鹿さ加減に気づいた。



(今の我は、人並みの強さしかなかった!)



 人間の姿の実力だと、敵わないので、このまま気絶するフリをすることにした。


 すると、大広間内の魔力が上昇していくのを感じ取る。



(なんだ? 新手の魔物か?)



 焦りながら薄目を開けて、魔力の上昇原因を確認する。魔力が上昇していたのは、マリアさんとソフィアであった。



「「よくもマオさんを!」」



 静かなる怒りで、更に二人の魔力が上昇していく。



「ホーリーハンマー!」



 マリアさんがそう叫ぶと、ゴーレムよりも巨大な光のハンマーが、空中に出現した。



「天罰!」



 その言葉と共に、ゴーレムに向かって光のハンマーが振り下ろされた。


 粉々に砕け散るゴーレム。その破片が、我に向かってめっちゃ飛んできた。



(ぎえ~! 痛い痛い!)



 寝たふりがバレないように、必死に我慢する。

 目を固く瞑っていると、次はソフィアの声がする。



「メテオ!」



 その言葉を合図に、激しい衝撃と、灼熱の炎が我を襲う。



(痛い痛い! 熱い熱い!)



 やがて、土煙が収まると、薄目を開けて確認をした。ゴーレムは跡形もなくなっている。どうやら核も破壊したようだ。

 恐らく、マリアさんの最初の一撃で倒せていたと思う。ソフィアのメテオは、オーバーキルな気がする。それとも我を狙ったの?


 我に駆け寄る足音と共に声が聞こえてくる。



「マオさん! こんなひどい目に遭って……。今、回復魔法をかけますから!」

「うぅ……マ、マリアさん……」



 怪我をさせた犯人の片割れが、回復魔法をかけてくれた。

 暖かな光に包まれながら、もう片方の犯人に視線を向ける。

 すると、心の底から喜んでいるような飛び切りの笑顔である。



(あわわわ。石化中に胸を触ったことを怒っているんだ!)



 悪寒を感じて、目を背ける。

 この時は、『我が助かったということを喜んでいる』とは、思いもしなかった。


 アランは、治療を終えたことを確認すると、気合の入った声で叫ぶ。



「よし! そこの出口の先に、魔王城が見えてきたぞ! ダンジョンを出て、魔王城に乗り込むぞ!」

「「「おお!」」」



 我以外の無傷の人たちは、元気であった。

いつも読んで頂きありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
いつも楽しく拝読させて頂いています。 愛の力は偉大ですね!(笑) オーバーキルで死ななくて良かった(笑) ちょっと短い気もしましたがサクサク読めて良いですね。
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