79.愚帝の第九層
第九層、まだノンとナナ子は入り口で止まっている。
何かがこの世界の二人に干渉しているので前に進めない。
それはノンの意識に割り込みノンを強制的に混乱させる。
『運営からのお知らせです。
R18相当の内容と判断したので、作品を削除します。』
ノンは再び意識が犬の神様のいるあの世に飛ばされている事を知る。
一体どこに問題があるのか、どこを対処すればいいのかが分からない。
愚帝が使う闇ミトラ教会の連中がノンの意識に干渉し、ノンの動きを止める。AIによる迷彩は巧妙で雑多な情報に隠れている。
明法先生の動画でも、辺境地域は、AI判定で不適切となるとぼやいている。
やっと一つ、ノンが愚帝の使う蛇頭触手を見つけて破壊する。
そしてノンの意識が、あの世からこの世界へと戻る。
ノンは続けて愚帝の使う次の蛇頭触手を探す。
ナナ子もまた一つ、蛇頭触手を見つけて燃やす。
まだ、大量に蛇頭触手がある。
ノンは心が折れそうになるが、ナナ子がいるのでなんとか頑張れる。もし一人ならこんな面倒くさいことはできない。
やはり人は誰かがいるから頑張れる。
ノンとナナ子が根気よく、更に八十回も|蛇頭触手≪メディア≫を潰した。
そして第九層の雑多な情報から、蛇頭触手を潰してノンとナナ子は氷の要塞の前にようやくたどり着く。
しかし、そこで二人が見た光景に困惑し、二人はイシスの舟に連絡する。
地下要塞の入り口で、アクスレピオスは牛人族のユキに言う。
「行ってくる。」
ユキが思わず言う。
「お願い、行かないで。」
アクスレピオスは困った顔で説明する。
「子供たちの命がかかっている。わかってくれ。」
ユキが頭を振る。
「あなたにも、ものすごい危険が待っているわ。」
アクスレピオスがユキの顔を見て抱きしめる。
「もし、そうだとしても行かなければ。」
アクスレピオスがユキを離して第三層でノンたちが手に入れた人型機械武装に搭乗する。
既に遠隔装置は外され、人が直接操作できる。
イシスの舟の制御については、アクスレピオスとユキの代わりに急遽呼ばれたモエが代行している。
ユキが涙を流しながら手を振る。
アスクレピオスが操作する|人形機械武装≪マリオネット≫の姿を見えなくなる。
ユキがその場に泣き崩れる。
ユキはノンからの連絡がある前に、不吉な予感に襲われて何度も占札で占い、その結果はアクスレピオスの出撃が、アクスレピオスを暗黒面に堕とすと示されていた。
地下要塞の第九層は、冷たい世界だ。
そこを洗脳された少年少女十字軍の残党である兵士たちが守っている。ほとんどの少年少女は洗脳が取れて|長十字軍≪アルビジュア≫からは離れた。
しかし、戻るべき場所も、帰る事ができる家庭も持たずに洗脳されたままの少年少女たちもいた。
ノンもナナ子も困って人型機械武装を呼んでのだ。
洗脳された少年と少女が搭乗した機械武装とノンたちの武器だけで戦えば少年、少女たちに死者がでる。
なるべく少年、少女の死を避けたいノンたちは、人型機械武装を待っている。
アクスレピオスが搭乗した人型機械武装が到着する。
ノンが言う。
「待ってたワン。」
アクスレピオスが言う。
「待たせた。これから始める。」
その言葉で搭乗しているノンたちは、特殊ヘッドホンをつける。
アクスレピオスの人型機械武装が、笛を吹く。
人型機械武装の特殊能力である催眠である。この特殊能力は、深層意識へと接続するので危険だ。
アクスペリオスは、これこそユキが怖れていることだと理解する。しかし、アクスペリオスは特殊能力を使い続ける。
もの悲しい曲が流れていく。少年と少女たちが眠りだす。
少年と少女たちが搭乗した機械武装たちが横になる。
アクスレピオスがマティス犬族の搭乗した機械武装兵たちに言う。
「後を頼む。」
アクスレピオスとノンとナナ子が入り口を破壊して氷の要塞に入る。
しかし、アクスペリオスの搭乗している人型機械武装の動きが止まる。
アクスペリオスは、自らの深層意識に接続して、心の奥底に入ってしまう。




