23.ナナ子の飛斧
シカ族たちに、ナナ子の火炎放射がいきなり襲いかかる。ナナ子はタマオノマエの力をさっそく使っていた。
「覚悟しなさいコン!」
勿論、彼らは火炎放射を避けてノンを攻撃しようとする。
しかし、タケルの力を得たミツルも、薙刀を持ったサラも黙ってはいない。
「売国奴ブー!」
「人でなしニャン!」
それぞれシカ族たちに攻撃する。火花が散る斬激にナナ子が炎球を放つが、避けられる。
「覚悟するのはお前らシ!」
さすがに鎖帷子を着けヘルメットを被った暗殺部隊であるシカ族は強い。
しかし、御先祖様であるタケルの力を得たミツルは、シカ族の攻撃を受け止め、跳ね返す。
「バカなシ。」
「馬鹿はお前ブー!」
とても、泉の水を飲む前と同じ人間とは思えない。
サラは、シカ族に対してむしろ攻めている。
「ありえないシ。」
「覚悟ニャン!」
シカ族が思わず退いてしまう。
ナナ子が背負っていた武器の覆いを外して、手に持った。
今までは使えなかった武器だが、タマオノマエマの力を手に入れたナナ子なら使える。ナナ子が深呼吸をして叫ぶ。
「今度は、私が守るコン!」
ナナ子が斧に鎖がついた飛斧を投げる。
ノンと戦っていたシカ族が、飛斧を避けようとするが、飛斧はコースを変化させ、シカ族の頭に激突する。
「ギャー!」
シカ族の隙をノンが十字剣で殴り、首を折る。
さすがに斧が直撃しては、暗殺部隊のシカ族でも意識を失う。
続けてナナ子がミツルとサラが戦っていたシカ族にも飛斧を投げ、やはりコースを変化させ、激突させる。シカ族がふらふらしたところをミツルが殴って首を折り、サラが頭蓋骨を陥没させる。
ノンが兜を外して、ナナ子に駆けよる。
ノンはヤスベエと統合してナナ子が更に大好きになる。
「好きだワン!」
ノンがナナ子にキスする。そして、兜を被る。
(全く恥ずかしいコン。)
周囲のシカ族たちの内、何人かが鎖鎌を振り回す。
シカ族たちは、ノンたちの戦い方を見て、ナナ子の飛斧が危険だと判断した。シカ族たちは、ナナ子の操作する飛斧に対して鎖鎌でそれを無効にしようとしていた。
ナナ子がカルタリを投げる。その鎖に何人かの鎖が巻き付く。
シカ族たちが力をいれた瞬間、シカ族たちが火花を散らして倒れる。ナナ子が飛斧に高圧電流を流したのである。
「本当に馬鹿コン。」
モエの前にも、シカ族が攻撃する。
「裏切り者シ!」
上流階級であるモエが、ノンたちに協力することが彼らにとっては裏切り行為だった。
「売国奴の馬鹿!」
五千億もの補助金を出して、クマモト県に公害企業である均一大国のフロント企業を誘致する従属犬派は、この国に生きる者にとっては売国奴である。
モエは、さすがに黙っていることができずに、ノンたちと協力することにしたのだ。
同じようにノンと刀が激突したシカ族も、ミツルの短槍を防いだシカ族も、サラの薙刀で防がれたシカ族も高圧電流で倒される。
もちろんモエのレイピアに触れたシカ族も同じように倒れる。ノンたちは皆小型発電器を持っていて、それを使ってシカ族たちを倒した。
さすがにシカ族たちが暗殺部隊であっても、過去の英霊の力を得た上、小型発電器を使うノンたちに次々と倒される。
シカ族の長は、ノンの前に立つ。
「胴長短足犬、死ねシ!」
シカ族の長がノンに斬りつける。しかし、ノンが刀を避け、逆にシカ族の長に斬りつける。
「胴長短足犬は死なずワン。」
ノンの十字剣がシカ族の長の剣と火花を散らす。
そこに、ナナ子の飛斧がシカ族の長の背後から飛んでくる。
「クソ、おぼえてろシ!」
シカ族の長が捨て台詞をいい、煙幕をはる。
一番、ヘタッピだと思っていたノンにさえ、斬りつけられて、シカ族の長は姿を消す。
「フー、強かったワン。」
ノンの正直な感想だ。




