14.英雄は色を好む
『英雄は色を好む』という言葉がある。それはドスケベという意味だが、その理由の一つは、英雄と言われる者たちは、霊的に蛇霊と炎霊の力を手にしている場合が多いからである。
ノンは、蛇霊と炎霊の力を手にして、ムスコが膨張して鎧にすれて苦しんでいた。
「ウー、擦れてとっても痛いワン。」
やっとノンたちが、滝から出てくると、周囲にはさっき逃げたネズミ族たちがいた。
この場所であれば、さっきのように背後に猫人族たちがいる事はない。ネズミ族たちはそう判断して待ち構えいた。
ネズミ族たちのリーダーが叫ぶ。
「これで終わりだチュ。」
サラが唸るが、彼らはビビらず接近してくる。彼らの様子がおかしいのを見てサラが叫び、刀を投げる。
「こいつら、麻薬をやってるニャン!」
彼らは麻薬を使って猫人族に対する恐怖を押さえている。
ミツルが刀を投げつつ、ナナ子に言う。
「奴らの刀に狐火ブー!」
ナナ子が慌てて宝炎剣を持って真言を唱える。
ミツルたちが残した刀を持ったネズミ族たちに、リーダーが慌てて命令する。
「刀を棄てるチュ!」
硫黄が燃えると毒ガスになる事を知っているリーダーが命令したのだ。リーダーは、麻薬をやってはいない。彼らは短剣でノンたちに斬りかかる。
「リーダーが正気よコン。」
ミツルとサラとノンが戦い、ナナ子が狐火などで支援する。ただノンはあまり動けない。
「動くと、擦れてしまうワン。」
ノンの能力そのものは蛇霊と炎霊によって強化されていた。その強化は、直感も鋭くして、ノンは、体は動かさず、尻尾を使う。つまり、ノンは近づくネズミ族たちに、カラシエキスを入れたウズラの空の玉子をネズミの顔と尻尾に投げつける。
ノンがウズラの空の玉子を投げ始めたので、ナナ子、サラ、ミツルも尻尾を使って投げつける。
チュー、チュー、チュー。
麻薬で恐怖を紛らわしているネズミ族たちが、カラシエキスに劇的に反応する。麻薬が痛覚を過敏にしているので、カラシエキスの効果が凄くなっている。
最後に麻薬をやっていないネズミ族のリーダーが残る。ネズミ族のリーダーは、全身を革鎧で覆っているので、カラシエキスをかけられても戦える。
「貴様を殺すチュー!」
ノンにネズミ族のリーダーが斬りつけるが、ノンがリーダーの長い尻尾にカラシエキスの玉子を当てる。
リーダーは、全身がカラシエキスの痛みで止まるところをノンに突き刺される。
結局、ネズミ族たちは全滅した。サラが警官へ連絡して強盗としてネズミ族たちは処理される。取り調べが終わりノンたちは解放される。
帰り道で、ナナ子は混浴露天風呂の看板がある宿を見つけ、ある決断をする。ナナ子は心の中で念じる。
(女は度胸)
ノンたちは、食事の後、まずノンとミツルが混浴露天風呂に入る。その直後、ナナ子が混浴露天風呂に裸で手拭いだけ手にして入る。
しかし、ノンのムスコは爆発しない。ノンは、ナナ子のペッタンコの胸には目がいかず、ナナ子の細目が光っていたので気になってしまった。
ナナ子は、ノンのムスコが立ったままであることを見て、大きく女性のプライドが傷つき、すぐ出る。
(どうして、発射しないのコン。)
実は細目のなかで光っていたのは、ナナ子の悔し涙であった。
次にサラが裸で手拭いだけ手にして入る。もちろん豊乳がゆれてノンのムスコが耐えきれず爆発する。
「発射完了ニャン。」
サラはさっさと上がる。
ナナ子は、まず自分の裸を見てノンのムスコが爆発すればサラには頼まなかった。しかし、ナナ子にとって残念な事に、ノンのムスコを爆発させることをサラに頼むことになってしまった。
蛇霊と炎霊の性質上、どうしても豊乳のような物理的なものに反応する。
翌々日、姉のモモ子はダイニングルームで果物を切っていた。姿はタンクトップでしかもノーブラである。昨日、ナナ子が炎霊の力をノンが得たと話していたので、モモ子はノンを奪取するべく、作戦を立てていた。
最初、ノンをナナ子が連れてきた時、モモ子としては嬉しかった。今まで妹であるナナ子は、常にモモ子に勝てずにいたので、モモ子は姉として実は心配していた。
やはり姉として妹はかわいい。しかし、だからといってわざと負けることは、モモ子としても出来なかった。
そんな時、ナナ子がノンを連れて高家に来た。村の勇者なら別にナナ子でいい。しかし、英雄となると話は違う。英雄とは、社会変革を起こし歴史に名前が残る。もちろん、その相手になる女性も名前が残る。
これを妹に譲ってやるのは、もったいない。
やはり、美少女で豊乳のモモ子こそ相応しい。モモ子も、やはり高家の娘である。しかも、ノンは炎霊の力を手にしてドスケベになっているはず。 だからノンを奪取する為に、ナナ子の部屋へノーブラのタンクドップで豊乳をゆらゆらさせながら突入する。
モモ子がナナ子の部屋へ入る。しかし、ノンはいなかった。
ナナ子が事前にモモ子の行動を予想してノンをいつもより早く帰していた。やはりナナ子も高家の娘だった。