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悪役令嬢修行中!  作者: かのん
1/1

プロローグ

遂に大好きな悪役令嬢ものに手を出してしまいました。

よろしくお願い致します。



「これより、国家反逆者ヴィクトリア・カーマインの斬首を執行する!」


その声に民衆が湧く。平和だったこの国を戦禍に陥れ、荒廃させた張本人が目の前で裁かれるのだ。熱狂するのも当然と言えるだろう。

罵声が飛び交う街の広間。その中央に建てられた断頭台。

そこに「悪役」、ヴィクトリア・カーマインは立っていた。

齢十七にして、あちこちに戦を仕掛け虐殺を繰り返した、この国の歴史に残る悪役令嬢。

ギラギラと派手に輝く金髪に、燃え上がる赤い瞳。

断頭台の下で騒ぐ民衆を見下ろすその表情は、まるで全てのものを見下しているよう。その双眸の目が合ったものを射殺すような鋭い視線。これを「悪役」と呼ばずしてなんと呼ぼう。




誰に命じられるでもなく、「悪役」ヴィクトリアは断頭台の上にそっと頭を乗せる。


「……「悪役令嬢」ね…」


目を閉じたまま小馬鹿にするようにそう呟くヴィクトリア。

そしてその白い首に大きな刃物が降ってきた、






「…っぎゃああああああああああああああああ!!

………………、え?」







────────はずだった。






どんな神の気まぐれか、どんな悪魔の悪戯か。





国家反逆罪で斬首刑に処されたはずの「悪役令嬢」ヴィクトリア・カーマインは十一歳の頃の自分に転生していた。



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