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海上警備隊、航空警備艦「かつらぎ」  作者: 通りすがりの野良猫
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《第343航空隊とは?》

この話を読んだ後輩が「用語や略語がわかりません」との話を聞いて、解説をつけることにしました(^-^)。《》で示されている項目はストーリー中に出てくる言葉を説明しているとこです。

前の項でいきなり、第343航空隊のグラマン戦闘機の退役式典の話になって戸惑う方も多かろう。

旧海軍の空母「葛城」が改装されて海上警備隊「かつらぎ」として就役し、搭載される航空隊の名称を選ぶとき、真っ先に出たのが海軍航空隊で最後に善戦を見せたこの航空隊であった。

四国は松山基地にて当時、日本海軍の最良の機材であった紫電改を持って編成された戦闘機隊である。

他の航空隊とは違う運用方法と、優秀な隊員を引き抜いて編成した部隊に最良の機材を揃えた訳である。


紫電改とは?これについて古い戦記漫画を読んだ読者なら「紫電改の鷹」でおなじみかと?思ったりするが、現在の新明和工業の前身、川西航空機の生んだ戦闘機、紫電21型のこと。


これは水上戦闘機「強風」、これを陸上機にした「紫電」さらに改良した「紫電改」とつながる機体である。


有名な零戦も開戦以来戦い続けたが、アメリカのグラマン社が前作のF4FのパワーアップしたF6F艦上戦闘機を投入してきたら、パワーが倍近く違い、圧倒されるようになってきた。さらにボート社の本命艦上戦闘機F4Uまで出てきたら、もう大変。

一番典型的なのがマリアナ沖海戦であった。


これに対して大東亜戦争末にようやく間に合ったのが紫電改であった。

三菱の零戦の後継機は烈風であるが、様々な要因から遅れに遅れとうとう間に合わなかったのに対し、苦しい戦局を支えるひとつの柱として立派に戦ったのである。


この紫電改を多数保有、迎撃戦闘に活躍した343空の戦果は現在の研究によると過大な評価になったりしているようだが、昭和20年春の段階で組織的な防空戦闘を展開できる点では、日本海軍いや日本の航空部隊としては最良のものであろう。


戦後、「かつらぎ」に搭載される部隊となった第343航空隊の装備が、ライバルであったグラマン戦闘機、それもF6Fー5だったのは皮肉であるが、よりパワーがあり、装備も充実しているF6Fは好評であったらしい。整備の立場でも、確実に作動する計器類、漏れないオイル、性能の安定した無線機など高く評価されたのである。


後に詳述される通り、この部隊はグラマン戦闘機を使い続け、現代もFー14Jを使い続けているのは有名な話である。


実は候補として首都防空に活躍した第302航空隊も候補に上がったのだが、終戦の頃に、反乱まがいの行為もあり、そのようないきさつから忌避されたとの噂もある。




筆者の説明不足な部分などありましたらまたご一報くださいませ

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