第4話 さらば日常、そしてこんにちわ泥棒さん
ギャグ補正が無ければやばかった…まさか雑魚だと思ったスライムがあんなに強いなんてエルちゃんがいなかったら俺のマイフレンド(髪)とおさらばしてた所だ…改めてここは俺のいた世界とは違うって認識した…とゆうか髪を食べるスライムなんて聞いた事が無い…服を溶かすとか、人を溶かすとかのスライムはよく二次創作物とか聞くけども髪の毛だけダイレクトに溶かすとかまじでやばい奴じゃん…
「髪の毛が無事でよかったですね勇者様…ですが今度から気をつけて下さい…さっきのはたまたま小型のスライムだったからちょっとハゲただけでしたけど。もし大型の奴に見つかったら全身の毛という毛を溶かされ尽くされる所でしたよ…」
…何それ怖い((((;゜Д゜)))))))今度からもっと慎重に行動せねば
現在、草原のど真ん中にいるんだけど一応の目的地はここの草原を抜けたら森に入り、森の奥にある王国に行くらしいでもその道中にあるダンジョンに寄っていきある程度実力があると示すため、ダンジョンの奥に眠る宝を持って行こうって話になっている。道中で吸血コウモリ、一角鷄、それとスライムにも出会って彼らを何とか撃退もしくは倒した。ちなみに俺は前線に立ち囮として頑張ってる。俺には戦いの才能が無いらしくあんまり戦いだと役に立たないんだよね、気がつくと森の前にいるがもう太陽は沈みかけておりとりあえず今日の所は野宿するので火起こしと簡易的な寝袋を取り出して明日に備えることになった。ちなみに道中で何回かタライが落ちて全部俺に命中してることをここに書いておこう。
「ゆ、勇者様、頭のたんこぶはほんとうに大丈夫なのですか?た、たんこぶが重なって鏡モチみたいになってますよ」
「大丈夫、この勇者様(仮)は身体だけは無駄に丈夫だからね、...でも戦いのセンスが全く無いから、はっきり言って役立たずだよね...とりあえず今日から勇者様(笑)で」
女神に罵倒される上に名前が勇者様(仮)から勇者様(笑)になってしまった...もうやだメンタル的に辛い。
「え、エル様、流石にそれは酷いかと...勇者様だって頑張ってるんですからほら、例えば...えーと......果敢に魔物に挑む所とか私達の為に囮になってくれたり。」
「ありがとうミラちゃん、でもねそれ何のフォローにもなってないしむしろ俺のガラスのハートを打ち砕いたからね。」
とりあえずさっき倒した一角鷄を焼いて食べて明日に備えて寝ようとするが、いつ何処に魔物が現れるかわからないからとりあえず俺が見張ってエルちゃんとミラちゃんを先に寝かしておく。一応寝たフリをして近づく物陰があればすぐに反応出来るように剣を鞘ごと寝袋の中に隠しておく。
だが予想に反して近づく物陰は全く無い…いい加減眠くなってきたしとりあえず寝るか…そう思い瞼を閉じようとした瞬間、何かの気配を感じた。方角はちょうど俺の右辺り…どうする…気付いたのは俺だけだ…とりあえず昼間のスライムならギャグ補正を持ってないエルちゃんやミラちゃんが1番危ない…意を決した俺はガバッと起き上がり雄叫びをあげ近づいた影に飛びかかる牽制に鞘を投げつける、怯んだ隙に斬る!と思ったら、「ギャフン!」と叫びその影は気絶した……どうやら人だったみたいそれも、女の子……やっちまったな俺(´・ω・`)
「すいませんでしたー!!」今現在俺は日本人の誰もが習得してる究極の謝罪スキルである土下座をさっきまで気絶してた女の子にしてる。
「ゆ、勇者様、私達を守ってくれようとしたのは素直に嬉しいですが確認せず鞘を投げつけるのはちょっと…」
「いや、いいっすよ元々は私が不用意に近づいたからすっよ。それにちゃんと傷は直してくれたるわメシもくれたじゃないっすか。全然気にしてないっす。」
「はぁ…まぁよかったね勇者様(仮)人殺しにならなくて」
本当によかったけど、鞘投げられて死にかけるってどうよ?
「そういえばまだ名前を名乗ってなかったですね私はイノ王国でしがないシスターをしてましたミラと申します。今はこちらにいる勇者様とともに世界を救う冒険に同行しています。」
「…私はエル…以上」
「俺は勇者様(仮)って呼ばれてるけど本当の名前は「私の名前は最速で最弱の盗賊、ラピっす。よろしくお願いしますっすミラさんエルさんに勇者さん」
……ですよねー名乗るのを邪魔されるのにはもう慣れましたわ…
「あぁよろしくねラピさん」
「よろしくお願いします。ラピさん」
「……よろしくね」
しかし最速で最弱ってどうゆう事なんだ?
すると、焚き火であったまってたラピさんの手元に火の粉が当たる。
「?!ギャァァァァァァァァァァァ!!」
彼女は手を抑え転がり始める。まるで痛みを抑え為に…とゆうか大丈夫なのラピさん?!
とゆうか転がってるラピさんを目で捉えられない!!何あれ軽く分身してるんだけど?!!
……最速で最弱って意味がよくわかったわ。
とりあえずまたラピさんの怪我をミラちゃんが回復魔法で治しはじめる。
「す、すまないっす。一度ならず二度も助けてくれて…」
「い、いえ大丈夫です。困ってる人を助けるのは僧侶としての役目なので。」
「なんてゆうか大変だねラピさん…」
「あっさん付けはいいっすよ勇者さん、それより勇者さん達はモノミの洞窟に行ってそこに眠る財宝を取りに行くんすよね?」
「…確かにそうだけど…なんであなたがそれを知ってるの?」
エルちゃんは若干警戒しながらラピに話しかける。言われてみれば確かにそうだ俺たちが行くモノミの洞窟には誰も話してない筈だし、何よりなんで俺たちのそばに行こうとしたんだろう…
「えっ?そりゃイノ王国に鍛冶屋のトビーの所に行った時にあんた達とすれ違った際にモノミの洞窟に行くって話し聞いて連れてってもらおうと思っただけっすよ…実は私もそこに用があるっす。」
「へぇ…じゃあなんで私達に近づいたの?」
「いやーちょうどお腹すいてましてご飯をお分けしてくれたらいいなぁって思ったらいきなり鞘を投げられて死にかけたって事っす。」
……それは……とってもすまない事したなって……
でももしかしたら嘘を言ってる可能性ありだから超小声でエルちゃんに話しかける。テレパシーだと他の誰かが受信するかもしれないし。
『ねぇエルちゃんこの人の考えてる事とかでこの人が嘘ついてるかわかる?』
『……ごめんあたし実は人の心は読めないの』
『えっ?!今まで俺の心読んでたんじゃないの?』
『いや勇者様(仮)違うよ、勇者様(仮)の場合はなんとなく行動を読んだだけだよ。』
『……それはそれですごいやん』
……とりあえずエルちゃんはミルさんみたく心が読めるわけではないってわかった。
うーんこの人の目的が本当なのかどうかちょっと心配になってきた……まさか金目のものを盗むつもりだったのだろうか
ただ話してる感じ悪い人ではない気がする。
ただ俺たちは油断しきっていたのかそれは突然現れた。
3メートルを優に超える巨大なスライムが俺たち目掛け飛んできた。咄嗟の出来事に反応が遅れた俺とミラちゃん、でもエルちゃんとラピが俺たちを押し出しなんとか助かる……な、なんて大きさだ今までの個体の何倍もでかい…すると、
「ここは私が囮になるっす。勇者さんは2人を連れて逃げて下さい、もし私がここに戻ってこれなかったらモノミの洞窟で落ち合いましょう!」
そういうと彼女は立ち上がり駆け出す…
しかし彼女が駆け出した瞬間椅子がわりに使ってた丸太に足を引っ掛ける。そのままギャフンと言って顔から倒れた……って
「何やってんのぉぉぉ!!あっぶねっ!」
気絶した彼女の元へ駆け寄り俺は彼女を抱え走り出す、スライムが俺たちのいた所に着地したと同時にスライムがこっちを追いかけはじめる。
くっそ…この子よく今まで無事に生きてきたなと思いながら俺は走りだす。
「ゆ、勇者様一体何処へ!?」
「と、とりあえず安全な所にでも行ってまたすぐモノミの洞窟辺りで合流するよ、とりあえず地図はこっちも持ってるから問題は無いと思うー!!」
…でも悲しい事に世の中そんなに上手くいかないもんでして、俺が少し走しった所で急に足元がなくなる。正確には地面を踏む感覚はなく代わりに空気を足場にしてるような感じ、よくギャグ漫画であるような空中を歩いて気付いた瞬間そのまま落ちるシーンが思い浮かぶ……
ま さ か
俺はそのギャグ漫画の如くぽっかり空いた落とし穴の上で走っていてちょうど真ん中辺りで俺は気付いてしまった……そしてそのまま重力に身を任せ俺は落ちた……って
「今回は落下オチかァァァァァァァァァァ……」
「ゆ、勇者様ぁ!!!?」
「……なるほど落ちるとオチを上手くかけた訳か、流石勇者様(仮)だね。」
ーー勇者様(仮)が落ちたのでナレーター変わって作者…ーー
2人は勇者とラピを追いかけると2人が落ちる所を目撃した所だった
「なるほど…ってそんな事言ってる場合じゃあ無いですよエル様!!スライムがいつこっちに気づくかわからないので!!気付かれないように急いで勇者様達を助けに行きますよ!!」
「むっ……その事なんだけど」
「な、なんです?」
「さっきのミラちゃんのツッコミで…もうスライムが来てる……から逃げるよ」
「え?って…き、来たぁぁぁ!!!」
「さぁ私達も逃げ……あっ……」
2人が何歩か走った時、2人はスライムに気を取られ気付かなかったのか大穴の上で走っていた
「……あのーエル様、私達今…」
「うん…空中に浮いてるね……どっかの誰かさんとおんなじように……」
「「ってことは……きゃぁぁぁぁぁあ!!!!(エルだけ棒読み)」」
2人は重力に逆らえずそのまま落とし穴に落ちてしまう。
果たして勇者一行はどうなってしまうのだろうか……
ドーモドクシャ=サン
ワンヤデス
今回はまさかの週一投稿っていう俺の目標が崩れてしまい…本当に申し訳ないと思います…
最近は学業が忙しく中々小説を進める事が出来ずにいました。でも可能な限り週一投稿を続けたいと思います。
ではではまた来週ーー