表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
NEW LIFE GAME  作者: 樹実源峰
ゲームの始まり
2/10

第1話 チュートリアル前編

 「それでは、チュートリアルを開始します。・・・二階堂蓮太郎さん、起きてください」

 急に意識が覚醒し、いつの間に寝たんだっけと思って俺は目を開く。しかし、俺は立ちながら寝ていた・・・のか?いや待て、なんかデジャヴだぞ。思い出せ・・・よーし、よーし。俺の名前は二階堂蓮太郎、友人からの愛称やゲームで主人公につけてきた名前は「レン」。16歳、童貞。今年の春に高校2年にあがっ・・・そうだった。この世界はゲームに変えられてしまったのだから学校なんてどうでも良いのか。

「さて、と・・・」

周りを見渡すとすぐ近くに緑の髪に緑の目をした受付員・・・のような格好をしたお姉さんがいた。・・・もしかすると受付員かも?

「ユニットNo.9067、個体識別名『イザベラ』です。チュートリアルの役目を負っています。チュートリアルを始めてもよろしいでしょうか?」

その言葉が終わった時に俺の前にパソコンとかででるあのウィンドウが出た。そこには「はい」と「いいえ」と書かれていて、改めて俺は世界がゲーム化したことを実感しつつ「はい」と書かれた所に指で触れてみた・・・っと、タブレットPCのような感覚でやったがこれで大丈夫なのだろうか?果たして、そのウィンドウは消えた。

「では、チュートリアル前にプレイヤーネームを登録します。あと、本名は登録できませんのでご了承下さい」

「ん?なんで本名の登録が出来ないんだ?」

思わず、俺はそう目の前のNPC、イザベラに話しかける。NPCなら答えも返ってこないかと思ってその事実を忘れてとりあえず、レンと登録しようとした時にイザベラが口を開いた。

「そこはオンラインゲームの匿名性と言う特性を利用するため、次にこの世界へあなたは『転生』したのですから、もっとも象徴的な改名を・・・というゲームマスターのお考えです。しかしながら、『二階堂蓮太郎』の登録は無理でも『蓮太郎』といった、登録は可能です。いかがしますか?」

と、思ったよりもこの『ゲーム』の設定を重視した理由の為に俺は心の中でなるほど、と思った。『郷に入っては郷に従え』という諺もあるし前の世界では有名とかそんなではなかったが中級やそこらへんの実力を自負してたくらいのゲーマーでもあったのでおとなしくそれに従うこととした。・・・まあ、名前は最初から『レン』の予定だったが。

 目の前に現れたキーボード付きのウィンドウに『レン』と打ち込んで決定とばかりにReturnキーを押す。すると

『プレイヤーネームを「レン」とします。よろしいですか?』

と書かれた画面に切り替わり、俺はその文字の下にある「はい」ボタンを選択した。

「では、次は、ステータスポイントの振り分けを行います。」

「ステータスポイント?」

このゲームにおいて始めての言葉が出てくるのですぐさまイザベラに問いかける。質問に答えてくれることは先程のやり取りで確認済みだ。

「ステータスポイントは、レベルアップによるHP(ヒットポイント)や防御力の上昇とは別に、さらにそれらを上昇させることができるのがステータスポイントです。レベルアップごとに3ポイントずつ付与されますが、今回は6ポイント差し上げます。有効にご利用ください。尚、一度使用されたポイントにつきましては基本的には変更不可能ですので熟考されたうえでの決定が望ましいと思われます」

と、イザベラが言った瞬間に俺の目の前に再びウィンドウが現れた。・・・もう慣れたもんね!で、そのウィンドウには筋力、防御力、俊敏力、HP、PPといった見慣れた五つの項目とその下にそれぞれ0の数字。さらに0の両側にそれぞれ「+」「ー」がボタンのようにあった。試しに筋力と書かれた所の「+」に触れてみると、横の0が1に増えた。さらに「ー」を一回圧すと0に戻った。

「なるほど。振り方は分かったけど、この敏捷力とかってなんなのか、上昇値はいくらかとかおしえてくれないか?」

と、俺は言うとその答えは即座に返って来た。

「筋力は攻撃力に関係のあるステータスです。これが、高い程相手にダメージを与えられると考えていただいていいです。その他にも武器の装備条件などにも影響しております。上昇値は1レベルごとに+3、ステータスポイント以下SPで+5です」

なるほど、攻撃力と同じということか。

「防御力はその名の通りのステータスで、高い程相手からのダメージを減少させるものです。ちなみに、どれだけ防御力を上げても被ダメージが0にはなりませんのでご了承ください。上昇値は筋力と同じです」

どうやらダメージ無効とは行かないか。むぅ。

「続いて、敏捷力ですが、これは剣を早く振る、速く走るといったことに関係するステータスです。上昇値はレベルアップごとSP使用変わらず+1でございます」

・・・待て。それってまさか・・・早くなるって・・・。

「思考力も早くなったりするのかな!?」

クックック・・・それさえあれば俺様は無敵也。恐れよ、我を!我こそがまお・・・

「いえ、飽くまで身体的な素早さを挙げるステータスなので思考力は早くなったりしません。その分自分の動きに振り回されるかもしれませんね」

ヌォォォオ!?そんな・・・生殺しかよ!?普通クロックアップだろここは!?擬似『ザ・ワールド』使えると思ったのに!!世界の覇者になれると思ったのにぃ!・・・いや待てよ、オラオラはできるのか。ふと、前を見るとイザベラと目が合った気がした。何故か、可哀想なものを見るような目に感じた。

「そして次はHPです。これは相手の攻撃を受け続け0になった瞬間死にます。この世界においてとても重要なステータスといってもいいでしょう。上昇値はレベルアップごとにもSP使用でも+5です」

まあ、いつまでも落ち込んでる場合ではない。オラオラは出来るだけでもよしとしよう。さて、防御力がいくら上げてもダメージが0にならないということは、HPをあげれば強いと思った。・・・まあ、HP30%ダメージなんていう鬼畜な技がでない限り強いだろう。逆に回復アイテムがパーセントで回復するものならば上げておいた方が良いだろうな。

「質問だ。回復アイテムは回復値固定か?それとも割合でか?」

この質問によりしばらくの俺の上げるステータスが決まる。文字通り命がかかっているのだから必死だ。

「割合ですね」

これで決まったな。

「さて、最後の一つですが、MPですね。これはスキルやウェポンアーツを使用する時に必要なものです」

「スキル?ウェポンアーツ??」

なんだそれ?新しいのが入って来たぞ?

「スキルとはMPを一定量消費することで発動する特殊能力です。アクティブスキルとパッシブスキルとがあり、違いは条件さえ満たせば自動的に発動する前者と、スキル名を唱えることで発動する後者です。

 そして、ウェポンアーツはパッシブスキルに似ているもので簡単な話、ゲームには付き物の必殺技、というわけです」

なるほどなるほど、必殺技のあとの台詞を練習する必要があるな。「お前は俺を怒らせた」は完全にアウトか。

「MPは少ないからと言って特にデメリットはありません。多く上げれば上げる程必殺技などを連発できるということがメリットですね。上昇値はレベルアップごとSP使用ごとに+3です」

さて、これで全ての説明を聞き終わった訳だ。つまりいよいよ設定開始。

「言い忘れていましたが、ステータスの初期値は全プレイヤー一定でHP:100、MP:100、筋力1、防御力1、敏捷力1からになります。それでは設定してください」

その言葉を聞き流しつつ、俺はすぐに設定し終わっていた。内訳はHPに2、他は全部1ずつ。つまり、俺の現在のスペックはHP:110、PP:103、筋力6、防御力6、敏捷力2である。そして、ウィンドウ下の決定ボタンを押し操作を確定させた。

「では、次のチュートリアルにはいります」

 いよいよゲームが始まるなと思って俺はニヤリとした。

というわけで1話が終了しました。1話はこのゲームがどういうシステムが動いていくかと言う話をするだけですね。ヒロインとか、まだ登場してない・・・。

来週の更新は<ガイア>列伝の方です。こちらの方もよろしくお願いします。

では、ではではでは。


追記、6/28、タイトルが『チュートリアル全編』となっていたのを『チュートリアル前編』に修正しました。誤字怖い

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ