カヅトvs泥棒
「……ハッ!? う、お、ぁ……!?」
泥棒と思われる男がカヅトの存在に気がついた。
意外なことに、サラリーマン風の若い男だ。なにが彼を泥棒に駆り立てたのだろうか? 気にはなるが、状況はそれどころではなかった。革手袋をつけた泥棒の手元に、銀のナイフが輝いていたのだ!
「ま、待て! と、とりあえず落ち着けって!」
カヅトは手を突き出して泥棒を制止した。
「見なかったことにするから! 盗んだものを置いて出てってくれ……な?」
「う、嘘だ! そうやって油断させて通報するつもりだろ!?」
にじり寄ってくる泥棒。その顔は青ざめている。動揺していることは一目瞭然!
「っていうか、もう通報したな!? それで時間稼ぎのために僕の前に現れたんだろ!? チクショウ! どけ! 殺すぞ!」
泥棒がナイフを振り回す。まるで聞く耳を持たない様子だ!
「ちょっ――うわっ!?」
カヅトの鼻先を掠める凶刃! 紛うことなき命の危機!
「ひぃい!?」
間一髪! 尻餅をついたカヅトはギリギリ回避! 床を這いまわるようにしてリビングを脱出! 頭の中には泥棒から逃げることしかない。靴も履かずに家を飛び出した。
「待てやコラァ!」
背後に迫る泥棒! 彼だって逃げればいいのに!
「お、俺を殺したら窃盗から強盗になるんだぞ!?」
カヅトの警告にも返事なし。錯乱した泥棒は目の前の少年を殺めることが最優先事項に設定されてしまっているようだ。なんたる理不尽!
「くっそ、どこまで追っかけてくr……オウフ!?」
カヅト、まさかの転倒! 再び迫る凶刃!




