02.帰宅
二か月近く更新していませんでした…
すみませんorz
神崎の爆弾発言からのあとはとにかく大変だった。
授業中はみんなの視線が痛いし、休み時間は質問攻めに遭うし、体育の授業に至っては事故と見せて暴力を振るってくる奴までいた。
俺はそんな殺伐とした空気の中から早く抜け出すため、最後の授業のチャイムがなると同時にダッシュで教室をでた。
「くそっ、裏切り者が逃げた!」
「お前ら、生きて返すんじゃねぇぞ!」
後ろから怒号が響く。
だが、お前らにこの俺が捕まるかな? 毎日の遅刻寸前のダッシュ登校で鍛えられたこの走力にはちょっとやそっとじゃあ追いつけないぜ?
脱兎の如く階段をおりる。
いや、この場合だと飛び降りるという表現のほうがあっているかもしれない。
「ほいほいほいっと」
最後は五段飛ばしで飛び降りた。
「ちょっとそこのキミィ! そんなおりかたは危ないだろう! 人にぶつかって怪我でもさせたらどうするんだ!」
どうやら飛び降りたのを先生に見られていたらしい。
だけど今は先生に構っている暇などない。
「すいませーん。ちょっと階段を飛び降りたくなる持病がでたらしいです。大目にみてくださいよ。それでは、さようなら」
俺は謝りつつ流れる動作で先生からも逃げる。
「おい、こら! 待ちなさい!」
待てと言われて待つ奴がどこにいる。
まあ、かわいい女の子が言うのなら待ってやらんこともないけどな。
「ちょっと錦田くん! 私を置いていくなんて酷いよー!」
前言撤回。
例えかわいくても状況による。
「酷いもなにも神崎! お前のせいでこうなったんだからな!」
「え、そうなの?」
「自覚なかったのかよ!?」
きょとんと目を丸くする神崎。
この様子だと本当に自分のせいと思っていないのだろうな。
「あーもう! それじゃ俺は急いでるから!」
神崎に背を向けて靴箱へ向かう。
「あぁ! 逃げるなんて卑怯だぞー!」
「へっ……、逃げるが勝ちってな!」
全速力で女の子から逃げるという体験はこれが初めてだった。
靴箱から自分の履きなれた靴を引っ張り出して急いで靴を履く。
急いでいるからといって靴のかかとを踏まないように気を付ける。
靴のかかとはとっても大切な役割をもっているんだ。
靴を履くときはかかとを踏まないように気を付けるんだぞ。
靴職人の魂が込められているといっても過言ではないからな。
靴を履き終わったらすぐに走り出した。
職員駐車場を抜け裏門への近道をする。
裏門をくぐりぬけたところで後ろを振り返る。
どうやら追手も神崎も来ていないようだ。
呼吸を整えてから俺は帰路へと向かった。
十数分歩いたところで家に着いた。
家の鍵を取り出し鍵穴に入れる。
ガチャリと左に回してドアのカギを開ける。
家の中に入るとお馴染みの匂いが俺を包み安心感をもたらした。
靴を脱ぎきれいに並べてから、リビングへと向かう。
少し走ったせいか、喉が渇いて仕方がない。
冷蔵庫の中になにかあったっけ。
記憶を探りつつリビングへと入った。
「おかえりー。遅かったね、どうかしたの?」
神 崎 な ぜ お ま え が こ こ に い る
誤字脱字は教えてください!
周に一回ぐらいを目標に更新したいです…
ネタはあるんだけどなぁ…