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11話 賭博宮へ
あーよく寝た。しかし──賭博宮がまだ開かれないとはいえ、俺はすっかり怠惰な生活を送っていた。
アリスの話では、この「賭博宮」での勝負こそが、ブリング国が“賭博国家”と呼ばれる所以らしい。
そんなことを考えていると、外出していたアリスが帰ってきた。
扉を開けるなり、彼女は息を弾ませて言う。
「キョウスケ、いよいよ明日だ! 明日、賭博宮が開かれる!」
興奮気味の声に、俺も思わず身を起こす。
そうなのか……特に準備はいらないのか?
「うん、持ち物は何も。でも――その格好はダメだよ。目立ちすぎる」
確かに、今の俺の服は元の世界のままだ。
アリスは苦笑しながら、包みを差し出してきた。
「というわけで、これに着替えて」
受け取った服は、特に派手でもなく、むしろ地味な普段着だった。
だが、色合いがどこか落ち着いていて、俺は気に入った。
「さぁ、これで準備は整ったね。――いよいよ明日が正念場だよ。キョウスケ、頼りにしてる」
アリスの声には、いつになく真剣な響きがあった。
まぁ、ギャンブルならなんとかなるだろう。そう、俺は高をくくっていた。
――だが、それは大きな間違いだった。
賭博国家ブリング。その真の凄さを、俺は翌日、“賭博宮”で思い知ることになる。




