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オクタ・デクスの最終傑作

見たことある天井。

そうか、また俺は気絶したのか。


目を開けると見慣れた天井がそこにはあった。


「トウヤさぁん。また魔力(マナ)使い切っちゃったんですかぁ?」


マザメルの爆乳で俺の視界が埋まる。

くるしい。

どうやらここはメディコの病室のようだ。


「ぅう、マザメルさん息ができない、、です。」


「あら!ごめんなさいねぇ。」


天国と地獄を両方味わった。

なかなか貴重な体験だ。


「トウヤ!目覚ましたのね!」


シエルがベットに寝ている俺に駆け寄ってくる。


病室を見回すと、椅子にニコラスが座っておりその両隣にルーシィとロゥリンが居た。


「すみません。シエル。また気絶しちゃいました。ははは。なかなか上手くいきませんね。」


笑いながら言ったが内心とても悔しい。

魔力操作(マナコントロール)はやはり一朝一夕で身につくものではないようだ。


「そんなことない!魔術の修行もやったことないトウヤがここまで戦えるなんて驚いたわ!」


シエルは目をキラキラ輝かせている。

俺はてっきり怒られるものかと思っていた。


「それにちゃんと相手の隙をついて戦略立ててたし、初めての王候補相手にあそこまで戦えるのは本当にすごいわよ!」


「そ、そうですか、、、ありがとうございます。そんなに褒めても何にも出ませんよ。」


あのシエルがここまで言ってくれるんだ。

よほど俺は頑張ったんだろう。


「というかシエルの方がすごかったです!あんなに近接格闘(インファイト)が得意なんて知らなかったですよ!」


「ああ。あれはアトルリア王国流格闘術(かくとうじゅつ)王蹴道(キンクードー)よ。蹴り主体の格闘技に魔力マナをのせた感じね、、、そんなことより!」


シエルはくるりと視線をルーシィ達の方に向けると指を刺した。


「最後のあれは何!よくわからないパワーアップして、、、反則じゃないの!?トウヤの全力の魔力(マナ)と相打ちだなんて、、、」


ニコラスは自分の髭をさわりながらにっこり笑う。


「いやいや!トウヤの殿の魔力(マナ)は凄まじいものであったな!シエル殿の格闘も、まさかロゥリンと互角とは。まことにあっぱれ!」


「おじさん〜?」


シエルがニコラスを睨みつけている。

感じ取ったルーシィが目の前に立ち視線を(さえぎ)る。


「シエル様、旦那様を睨みつけるのはどうかおやめください。」


「じゃあルーシィ!あんたが説明しなさいよ!」


いつの間に名前で呼び合う仲になったんだ?

シエルに至っては呼び捨てだし。


後ろからルーシィに隠れてロゥリンが顔を出す。


「シエルも強かったけど、トウヤもほぼ初めての戦闘だったのにあんなに器用に戦略立てれるなんてすごいアル。」


ルーシィに隠れながら俺の顔をチラチラ見ている。

あれ?こんなに恥ずかしがり屋だったか?


「あ、あと私のこと可愛いって言って、くれたアル、、、」


ブツブツ小声で何か喋っている。


「どうやらロゥリンはトウヤ様のことが好きになってしまったようです。たしかに先ほどの戦闘、トウヤ様の戦略がなければあそこまでの結果になっていないでしょう。」


ルーシィはポンポンとロゥリンの頭を撫でながら喋る。


「そうアル!トウヤは賢いアル!、、、ってルーシィ!?何言ってるアルか!?」


顔が真っ赤になったロゥリンが飛び出てきた。


「べべべ別に!好きとか言ってないアル!いや尊敬!尊敬アル!」


超わかりやすい反応だ。

俺は鈍感なギャルゲーの主人公じゃないんだ。

むしろ人の心の変化に敏感な方だ。


「ロゥリンさんありがとうございます。ひとまず戦友という形で、お友達になりましょう。」


「うん!うん!戦友アル!お友達アル!少しずつお互いのこと知っていくアルよ!あと、、、その、、、ロゥリンで、、、呼び捨てで良いアル。」


目がハートのロゥリンは俺の目を見つめてきた。

ルーシィも美人だがロゥリンも相当な美少女だ。


そんな子に見つめられたら男はみんなドキドキしてしまうものだ。


「はいはい!盛り上がってるとこ悪いけど、そろそろ聞かせてもらえるかしら。」


シエルが空気を割って話し出す。


前に立っているルーシィとロゥリンに、横に戻るように指示を出すニコラス。


「まあ、君達には知る権利がある、、、話して良いね?ルーシィ。」


「もちろんでございます。」


ルーシィはペコリとお辞儀をする。



―――数秒の沈黙



「昔々、何百年も昔だ。このユグドラシルに1人の天才魔具師がおった。名をオクタ・デクス。奴は、かの4大国の一つ電磁国(でんじこく)ザムハットの王宮魔具師だった。」


「デクスの王宮での仕事は王家の護衛。やつにとってそれは退屈なものだった。老年を迎える頃、城を飛び出し辺境で魔具作りに明け暮れた。」


ニコラスは続ける。


「そうして自身の魂を込めた、8本の魔具を残してこの世を去った。それがデクスの最終傑作。八芒武装(オクタシリーズ)と呼ばれるものだ。」


八芒武装(オクタシリーズ)はザムハットで厳重に管理、保管されていたが、その時の王国大戦(ワールドクラウン)は国を巻き込む大戦争であった。戦火に巻き込まれた8本は散り散りになり、どこにあるかもわからないという。」


ルーシィがホルスターからゆっくりリボルバーを取り出す。

俺たちによく見えるように前に出した。


「そしてこれこそが八芒武装(オクタシリーズ)の1本。No.5(ナンバーファイブ)銀灰殲滅(ぎんかいせんめつ)のリボルバンなのです。」

ブックマークや☆いいね等ありがとうございます!


八芒武装(オクタシリーズ)


晩年のオクタ・デクスが残した8本の魔具。

使用者の魔力(マナ)を大量に消費するが、それぞれの武装(シリーズ)は天変地異を引き起こすほどの能力を備えている。

八芒武装(オクタシリーズ)の所有者を八芒星(オクタホルダー)と呼ぶ。


シエルの使用可能呪文一覧


火焔球(ボヘル)


ランク:初期呪文(スペルオブファースト)

魔術系統:放出系呪文

内容:手のひらに火球を生み出し、前方に放出する。

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