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コミュ症異世界生存史  作者: GIN
学園生活編
5/120

コミュ症が美少女とまともに話すのは、テストで全教科100点を取るくらい難しい。②

 吹き飛ばされた俺は、そのまま地面に倒れこんでしまった。

 めちゃくちゃ痛い。一体何が起こったんだ?

 せっかく覚悟決めた所だってのに、タイミング悪すぎるって。


「ご、ごめん!大丈夫?」


 声がする方を見てみると、そこには少女が一人立っていた。

 ベージュ色の髪をしていて、ゲームで出てくる冒険者のような服装をしている、腰に剣のようなものを身に着けた、絵に書いたような美少女。

 俺はその可愛さに見とれて、しばらくの間完全に停止してしまった。

 前世ではテレビとかで、何度も美少女を見てきたが、それと比べられないほどの美少女だ。

 やばい、惚れてしまいそうだ。


「えっと……大丈夫ですか?」


「え……あ…………大丈夫ですぅ…………」


 小さな声でそう答え、俺は美少女の手を取り、立ち上がった。

 それを見た美少女はニッコリと笑うと、また話し始めた。


「それなら良かった。急いで走ってたから、前にいたあなたに気づかなくて、本当にごめんね!」


「あ……いえ…………全然大丈夫…………です」


 やばい、美少女過ぎて全くまともに話せない。

 それもそのはず、コミュ症が美少女とまともに話すのは、テストで全教科100点取るくらい難しい。

 そう考えると、こうなるのは仕方がないかもしれない。

 しかし、せっかく異世界に来て初めて普通に人と、しかも美少女と話せるんだ、何とか普通に話さないと……。

 

 ……そうだ、俺はこの世界で変わるんだ。コミュ症も克服して、前世より楽しく生きるんだ。

 頑張れ俺、きっとやればできるはずだ!

 そう思い、今持てるすべての力を使い、全力で言葉を放つ。


「……あの………そっちこそ……ぶつかって大丈夫…………ですか?」


 うん、知ってた。なんとなくそんな気はしてた。

 女騎士と話した時も思ったけど、さすがに異世界に来て少ししか立ってないのに、そんな簡単に変われるわけないか。

 というか、そんな異世界に来ただけで変われるなら、前世でコミュ症位克服してるわな。

 

「心配してくれてありがとうございます、私はぶつかった側だからか、全然大丈夫です!……あの、もしかして魔冒学園試験の志望者だったりしますか?」


「…………え、あ、はい」


「やっぱり!服装からしてそうだと思ったんですよ!私も今日の試験を受けに、この街まで来たんです。あ、私はユリって言います。あなたは何て言うの?」


「…………こ、光輝です」


「よろしくコウキくん、志望者どうし仲良くしようね!」


 そう言ってユリは握手を求めてくる。

 戸惑いながらも手を握ると、ユリは手を強く握ってしっかりと握手をしてくる。

 柔らかくて優しい手だ。女と手をつなぐなんて何年ぶりだろうか。

 やばい奴と思われるかもしれないが悪い気分じゃない。


「あ、こんなことをしてる暇はないよね。時間も迫ってきてるし、急がないとだ。私何度かこの街に来たことがあって、学園までの近道をしってるから、ついて来て!」


 そんなことを言って、ユリは凄い速さで走っていく。

 俺もそれを追って、全力で走る。

 

 しかし、試験って何だ?

 焦って否定できずに、はいって言っちゃったけど、試験なんて俺知らないぞ。

 学園試験ってことは学校の入学試験とかだろうか。

 日本とは全然雰囲気が違うし、学校とかはないと思っていたが、ちゃんとそう言うところはあるんだな。


 異世界の学校か。一体どんな学校なんだろうか。

 やっぱり魔法とか、剣術とかそう言うのを教えてくれたりするのかな。

 そんなことを思いながらも、ユリについて行き、複雑な路地を走っていくこと数分。

 ついに俺たちはそこに到着した。


「よし、間に合ったね。時間ギリギリだけど、着いたよ」


 そう言われユリの目の先を見てみる。

 そして、あまりの光景に俺は声をこぼした。


「す、凄すぎる……」


 建物全体が歪んでいるように見えて、不思議な雰囲気を放っている。

 途轍もない大きさで、ゲームで出てくるお城のような建物。

 これがこの世界の学校か……でかくて、カッコ良くて、なんかもう凄い。

 あまりの学校の凄さに驚愕していると、ユリが手を取り、引っ張ってくる。

 

「ほら、時間もあるし、早く行かないとだよ!」


「え、あ、いや……実は俺……その…………試験とか知らなくて……」


「いいから、早く!」


 俺の言葉を聞くことなく、ユリは俺を引っ張りながら急いで進んで行く。

 何とか事情を話そうとするが、残念ながら今の俺じゃまともに話しかけることができない。

 仕方がないし、とりあえずこのまま行ける所まではついて行くことにしよう。

 もしかしたら証明書の手に入れ方も分かるかもしれないしな。

この出会いが、加藤光輝の第二の人生を、大きく変える…かも?


少しでも面白くなりそうだなっと感じたりしたら、評価お願いしまする!

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