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コミュ症異世界生存史  作者: GIN
学園生活編
43/120

人は見た目に寄らないというが、全くもってその通り名かもしれない。③

『す、すげえ……』


 俺とアリウムは、思わずそう呟いた。


 その時、俺たちの目の前にあったのは、この世界に来てから見たこともないような豪邸だった。

 大きな柵で囲まれていて、外から分かるほど敷地は広い。

 城と見間違えるほどの豪邸だ。

 凄すぎて、凄い以外の言葉が出てこない。

 俺たちが固まっていると、マリーは大きな門を開けながら、口を開いた。


「みんな何突っ立ってるの?入んないの?」


「いや……その……ここってマリーさんの家……なの?」


「あたしんちに向かってたんだし、あたしんちに決まってるじゃん。何言ってんの、コーキ」


 まあ、そりゃあ、そうですよね。

 マリーの家に行くことになって、マリーについて行ってここに着いたんだから、マリーの家に決まってるよな。

 

 ……信じられないな。 

 もしかして、マリーの家は凄いお金持ちとかなのか?

 そう思いながらも、マリーに続いて、敷地内に入って行く。


 敷地内には良く分からない銅像や、凄い形の噴水など、

 お金持ちの家にありそうなものがたくさん存在している。

 凄すぎて、開いた口が塞がらない。

 外がこんなに豪華なんだ、中も相当凄いんじゃ……。

 そう思いながら、マリーに続いて、豪邸内へと入って行く。


『す、すげえ……』


 俺とアリウムは、再度そう呟いた。

 

 中は想像以上に広く、光っていた。

 天井には巨大なシャンデリアがあり、床には巨大でお金持ちの家にあるような絨毯が引かれている。

 奥には二階へ続く階段があり、横には奥の奥まで続く廊下がある。

 所々に良く分からない銅像が置かれている。

 なんか凄くお金持ちっぽい。


「す、すげえな……もしかして、マリーって金持ちかなんかなのか?」


「まあ、そんなとこ。親がそれなりにお金持っててさ。ここは母さんたちが持ってる別荘の一つなんよ」


「べ、別荘!?すげえな……」


「そんなことないよ。普通だよ」


 普通って知ってる?

 どう考えても普通じゃないだろ。

 こんな豪勢な家、この世界に来てから初めて入ったぞ。

 そうこうしていると、マリーは一つの部屋へ入った。

 

 その部屋には、無駄に長い大きなテーブルと、高そうな椅子が並んでいる。

 その様子から見るに、恐らく食事をするところだろうか。

 良く分からない絵画や、良く分からない鎧が飾ってあって、何と言うか凄い。


「それじゃあ、あたしたちは色々とやってくるから、皆はてきとーに時間潰してて!」


 それだけ言うと、マリーは部屋を出て行った。

 俺たちはそこら辺の絵画や、鎧を見て、適当に時間を潰すことにした。

 色々とみていると、俺の目に一つの鎧が目に留まった。


 ふむ……よく分からないが、カッコいいなこの鎧。

 黒くて、紫色のラインが入っている。

 どんな攻撃を受けても壊れず、どんな攻撃を受けても傷一つつかなそうだ。

 そうだな、鎧とかカッコいいし、

 次お金が手に入ったら、ベルトを買った店で、鎧でも買おうかな。

 そんなことを考えていると、マリーとゲッケが大量の料理を持って、部屋へ戻って来た。


「はいはい、料理持ってきたから、置くの手伝って!」


「え、料理?」


「話してたでしょ、ご飯食べるって。だから料理作ったんだよー」


 テーブルに運ばれて来た料理は、どれもいい匂いがしておいしそうだ。

 俺たちは料理を綺麗に置き、それぞれ席に着く。


「よし、それじゃあ、手を合わせてー、いただきます!」


『いただきます!』


 そう言って、俺は試しに、近くのパスタに手を付けてみる。


 ……な、なんだこれ…………超絶美味い!

 何のパスタかは分からないが、とにかく美味い。

 麺とソースが絡み合ってて、良く分からないが美味い。

 とにかく美味い。箸が止まらない。


「どう?うまいっしょ!」


「え、うん、すっごくおいしい」


「良かったー。まあ、これがあたしの力だからね」


「……え、マリーさんの力?」


「そ、あたしの力は凄い料理を凄い速さで美味しく作れる力なの」


「そ、そうだったんだ」


 なるほど、これがマリーの生呪の力だったわけか。

 道理で途轍もなく美味しい訳だ。

 

「あたしさ、夢があってね。冒険者になって、いろんなとこに行ながら、いろんな人を助けてさー。それでもって、あたしの作った料理で、助けた人を笑顔にしたいんだ。今はまだ弱いし、料理も全然だけど、いつかきっと、夢を叶えたいんだ。まー、今は夢のまた夢なんだけどねー」


 マリーがそう言うと、カンナはフォークを置き、大きく口を開いた。


「そんなことないよ!マリーなら、きっと叶えられるよ!こんなに美味しい料理が作れるんだもん!」


「カンナの言う通りだよ。きっとマリーなら、夢を叶えられるよ!」


「カンナにユリ、ありがと!さ、みんなドンドン食べてね!まだまだあるからさ!」

 

 そう言ってマリーは皿に料理をよそりだした。

 俺たちはよそられた美味しい料理を食べ切ったのち、

 明日会う約束をし、そこで現地解散となった。

 

 ユリは緊急の買い物があるらしく、商店街へ向かったため、

 今日は俺とカンナの二人だけで帰ることにした。

 

 よく考えたらカンナと二人で帰るのは初めてだな。 

 何と言うか、少し緊張する。


「いやー、おいしかったね、マリーの料理!」


「う、うん。そうですね。…………それにしても、カンナさんは優しいですよね。その、初対面の人に簡単に手を貸してあげるなんて……」


「普通の事だよ。いじめられてるって話を聞いちゃったら、誰だってそうするよ!……あ、そうだ!一つお願いしたいんだけどさ、敬語止めてくれない?」


「え、敬語?」


 確かに、カンナには敬語で話している。

 別に深い意味とかはなく、何も考えずただ敬語で話していただけだが……。

 もしかして、何か不快にしてしまったのだろうか。


「うん、友達なんだから、別にカンナでいいし、敬語じゃなくていいよ!うちだって、そうしてるしさ!」


「友達……うん、わ、分かったよ。……カンナ」


「それでよし!あ、もう着いちゃったね。うちこっちだから、またね、コウキ!」


「うん、またね!」


 それだけ話して、俺とカンナも別れた。

 俺はそれから、自室へ帰り、明日の準備をしたのち、ベットへ潜った。


 今日もいろいろあったな。 

 ロメリア先生には相変わらず敵わなかったけど、ベルトのお陰で、それなりに動けてはいたな。

 急に話しかけてきたマリーの見た目とのギャップには驚かされたけど、良い人そうだった。

 いじめの話を聞いて、みんなで団体戦に出る事になって、マリーの美味しい料理も食べた。

 カンナとも、少しではあるけど二人で話せて、友達だって言われた。

 

 そう言えば、ロメリア先生に言われた防御力の件も…………考えないとな……。

 まあ、また明日……考える……か…………。


 そして、俺はこの日も眠りについた。

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