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コミュ症異世界生存史  作者: GIN
学園生活編
39/120

クラスメイトと買い物をするという事は、実質陽キャになったと言っても過言ではない。①

「ごめんコウキくん、準備に手こずって、少し遅れた!本当にごめん!」


「あ、いや、今来た所だから大丈夫だよ」


 初めてのアルバイトを体験した翌日。

 俺とユリはアリウムらクラスメイトと一緒に買い物に行くために、

 いつも待ち合わせに使っている一階に集合していた。

 

 そう、今日はクラスメイトと一緒に買い物に行くのだ。

 前世では友達と遊びに行くことはあったが、クラスメイトと大勢でという経験は全くなかった。

 クラスメイトと大勢で遊びに行くのは、コミュ症には難しいからな。

 それもあって、今日はとても楽しみだ。

 一体どんな一日になるんだろうか。


「さて、それじゃあ行こっか、コウキくん!」


 そう言って、ユリは酒場の外へと歩き出した。

 俺もユリの後を追い、歩き出す。


 アリウムたちとの待ち合わせは、買い物をする予定の商店街前。

 俺たちは時間に遅れそうなこともあって、急ぎ足で商店街へと向かって行く。

 俺たちが待ち合わせ場所に着いた頃には、既に待ち合わせた人たち全員がそろっていた。


「ごめん、みんな!準備に手間取って、少し遅れっちゃった!」


「遅いよ二人ともー。もう少し遅かったら、置いて行くところだったよ!」


「ごめんって!アリウムくんもごめんね!それに……グリシアさんも!」


 ユリの言葉を聞き、まさかと思いながらユリの見ている方を見てみる。

 そこには一人の見知った顔が立っていた。

 黒色ショートで、少しクールっぽさがある、絵に描いたような美少女。

 ダンジョン攻略の授業では同じチームになり、一度仲が悪くなったりしたが、最終的に仲直りをした美少女。

 そう、グリシアだ。


「カンナが誘いたかったのって、グリシアさんだったんだね!」


「うん!どうせなら、友達みんなで行きたいと思ってね。グリっちも誘おうと思ってさ!」


 ん?今カンナ何て言った?

 グリっちって言ったか?


「えーと、グリシアとカンナさんって、その、そんな仲良かったっけ?」


「あー、気になっちゃうよね!コウキの所にも来たと思うんだけど、ダンジョンでの事を謝りにきてさ。その後、何やかんやあって仲良くなったの!それで、グリシアだしグリっちって呼ぶのどうかなーってなって、グリっちって読んでるんだ!ね、グリっち!」


「はい、まあ、そう」


 なるほど。

 今の受け答えを見た感じ、カンナの勢いに押されてほぼ無理やりグリっち呼びになったようだ。

 だけどまあ、仲は良さそうで良かった。


 ユリと話してるところを見た感じ、ユリともしっかりと話したようだ。

 みんな仲が良いのは良い事だし、仲直り出来たみたいで何よりだ。

 そんな事を思っていると、さっきまで黙っていたアリウムが耐えきれなくなったのか、話しに割って入って来た。


「あー、もう、早く行こうぜ!ここから見ても、いろいろと面白そうなものばっかりで、気になりすぎて、さっきから話に集中できないんだよ!」


「そうだ、まずはアリウムの買い物だよね!それじゃあ、行こうか!」


 そう言って、カンナは楽しそうに商店街へと入って行った。

 それを追い、俺たちも足早に入って行く。

 商店街は以前俺とユリで買い物に来た時と比べて、人がさらに増えていて、活気に溢れている。

 ここから見ただけでも、楽しそうな雰囲気にテンションが上がっていく。

 そして、どうやらそれは俺だけじゃないようだ。

 

「おい、見ろよコウキ!この鉛筆ゴムみたいに、めちゃくちゃ伸びるぞ!」


「え、見せて……ホントだ、凄い!こんな鉛筆も売ってるんだ」


「なー、面白い物ばっかりだ!実は俺、この商店街に来たことがなかったんだよ。だから、こんな面白い物があるなんて知らなくてさ。何て言うか、商店街って、面白いな!」


「分かるよアリウム。商店街って……なんか凄いよな」


「ホントにな!あ、見ろよこの本。なんか美味しそうだぞ!」


 そう言われ、アリウムが見ている本を見てみる。

 その表紙にはお菓子の絵本と書かれている。

 飴やクッキーに似た絵も描かれている所を見ると、料理本か何かだろうか。

 そう思って見ていると、アリウムがほんのページをめくった瞬間。

 中から大量のお菓子が湧き出てきた。


「うおっ!なんだこれ!お菓子が大量に出てきた!」


「な、なんか良く分からないけど、凄いな」


「あ、お客さん。良いでしょそれ。それは収納本と言ってね。どんな物でも収納することが出来る、特別な本なんだよ。今はお菓子を入れてるからお菓子の絵本って名前だけど、入れた物によって名前が変わるっていう、面白い特徴もあるんだ。デメリットは、収納した物の分、本の重さが増えるってとこかな」


「へー、面白いな!店主さん、この本ください!コウキも買わないか?色違いでお揃いにしようぜ!」


「それじゃあ、俺も買おうかな」


 そう答え、俺たちはお揃いで収納本を買った。

 

 ……お揃いの物か。

 なんか……なんか友達っぽくて良いな。

 それに、この本も面白くて良い!


 本を買った後も、アリウムの学園に必要な物を買いつつ、俺たちは様々な買い物をしていった。

 面白そうな遊び道具を買ったり、美味しそうな食べ物を買って食べたりと、最高の時間を過ごしていった。


 全てが最高だ。

 お揃いの物を買ったり、みんなで遊んだり。

 みんなで買い食いしたり、意見を出し合って、どれを買うのが良いか決めたり。

 全てが楽しくて、最高過ぎる。

 友達と出かけるってのは、こうも楽しい物なのか。

 そう思いながら、俺のテンションが最高潮に達していた時だった。

 先頭を歩いていたカンナが足を止め、路地の奥の方をじっくりと眺め始めた。


「どうしたの、カンナ。何か変な物でもあった?」


「ねえねえ、ユリ。あの奥にあるのって、店かな?」


「奥の?」


 二人の会話を聞き、俺も路地の奥の方をじっくりと見てみる。

 よく見てみると、確かに何やら店の様な物があるように見える。

 路地が暗すぎて、一目見ただけじゃ気づかないくらいの店だ。


「店っぽいけど、なんか雰囲気怖いね。真っ暗だし、私はちゃんとした店には見えないな」


「……だよね。絶対怪しい店だよね!それなら……行くしかないでしょ!」


 そう言うと、カンナは一直線に路地の店へ駆け出した。

 カンナの名を呼びながら、俺たちも急いで後を追っていく。

 

 路地の奥にある、暗い雰囲気が漂う店。

 流石の俺でも分かる。

 どう考えても、やばい店だろ。

ちなみにカンナは大量の揚げ物を買食いしたそうです。

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