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コミュ症異世界生存史  作者: GIN
学園生活編
34/120

無能力者だろうが、諦めなければ強くなれるらしい。①

 ユリが無事に帰って来た翌日。

 昨日までは体調の事も考慮し、学園を休まされていたが、

 今日からはいつも通り、学園へ出席することになった。


 俺は準備を終え、自室から一階へと降りていく。

 一階ではユリとお姉さんが楽しそうに話をしていた。


「あ、コウキくん。おはよう!」


「うん、おはよう」


「コウキくんも来たことだし、行ってくるね、お姉さん!」


「うん、行ってらっしゃい!」


 お姉さんにしっかりとあいさつをしたのち、

 俺とユリは一緒に酒場を出た。

 酒場の外はいつもより人で溢れていて、活気づいている気がする。

 そういえば、お姉さんも忙しそうに、何か準備をしていた。

 もしかしたら、ここら一体で何か祭りでもするのかもしれない。


 そんなことを思いながら、ユリと楽しく話していると、

 俺たちはすぐに学園に到着した。

 教室に入ると、いつもの様にカンナがうるさく出迎えてくれた。


「ユリにコウキー、おはよう!そして、久しぶり!二人とも、元気そうでよかったよ。ユリは本当に無事で何よりだ!もう、本当に心配したんだから、気を付けてよ!」


「心配かけてごめんね。次はこんなことにならないように、気を付けるよ」


「しょーがないな。今回は許してあげよう!」


 それだけ話すと、俺たちは自分の席へと着いた。

 荷物を置き、適当に授業で使う物を用意していると、

 カンナが思い出したかのように話を始めた。


「そう言えば、今日新しく転入生が来るらしいよー」


「転入生?」


「そ、何でも凄く良い事をしたらしくて、その功績が認められて、特別に入学許可が出たらしいんだ!」


 転入生か。

 これはまた突然だな。

 一体どんな人なんだろうか。


 陽キャか陰キャか。

 強いのか弱いのか。

 そもそもとして、男か女か。

 どんな人であれ、転入生は楽しみだな。

 

「転入生かー、一体どんな人なんだろうな」


「確か名前だけは言ってたんだ。えっと、名前は……アリウムだ!」



「……え、今なんて…………」


「おう、この間ぶりだな、コウキ!」


 聞き覚えのある声に反応し、すぐに後ろを向くと、

 そこには見覚えのありまくる男が立っていた。


 茶髪で、少し尖ったような頭をしていて、

 腰には使い古された剣を差している男。

 俺の初めての友達にして、先日共に戦った男。

 そう、そこに立っていたのはアリウムだった。

 

「……え、アリウムって……え、え!?」


「驚いたか?この間ぶりだな、コウキ!実はこの間、戦った功績?が良く分かんないけど認められてよ。今日から俺も学園に通うことになったんだ!けど驚いたぜ、まさかコウキと同じクラスになるとはな」


「驚いたって……それはこっちのセリフだよ!まさか……まさか、アリウムが転入してくるなんて!……良く分かんないけど、取り合えずおめでとう!」


「おう、ありがとな!」


 そう話して、俺たちは強く握手を交わした。

 あのアリウムが転入生だったとは。

 おめでとう!とは言ったが、急すぎる事態に、まだ理解し切っていない。

 いくら何でも衝撃的過ぎる。


 しかし、嬉しいな。

 もう諦めていたが、まさかアリウムと学園生活を送れることになるとは。

 本当に、最高過ぎる。

 いろいろあったが、今回の事件で勇逸良かった出来事だ。

 そんな事を考えていると、カンナが不思議そうな顔をして訪ねてきた。


「えっと、二人は知り合いなの?」


「う、うん。……アリウムとは友達でさ…………」


「そうだったんだ!それなら、うちも友達みたいなもんだね。うちはカンナです!よく使う武器は素手、共感できる言葉は永遠ほど怖いものはない、性癖はドMで、いじめられると興奮しちゃうタイプです!ぜひいじめてね、ちなみに彼氏募集中だから、程よくドSの男友達がいたら、紹介よろしく!」


 瞬間的に、その場の空気が凍り付いた。

 何というか、カンナはぶれないな。

 たとえ教室だろうと、たとえ初対面の男だろうと、堂々と自分の性癖を暴露していく。

 そして、やっぱり好きな言葉とかじゃなくて、共感できる言葉なのか。

 うん、何というかカンナはやっぱり凄いな。

 そんな事を考えていると、アリウムは少し前に出て、右手を伸ばした。


「俺はアリウム。よく使う武器は大剣で、好きな言葉は諦めなければ、どんな夢でも叶うだ!好きな事は筋トレ。よろしく頼む!」


「おう、よろしく!」


 そう答えると、カンナはアリウムの手を取り、

 がっしりと握手を交わした。

 あんな個性的な自己紹介をされたのに、一切気にすることなく自らも自己紹介し、握手を交わすとは。

 アリウムもぶれないな。

 

 それから、ユリも自己紹介をしていると、

 ロメリア先生が少し怒りながら教室へと入って来た。

 どうやら、先生の話を聞かず、アリウムは勝手に教室に来たらしい。 

 アリウムは凄く先生に怒られていた。

 

 その後、先生からアリウムの紹介があったのち、

 今日の授業の説明が始まった。


「これから数回の授業を通して、それぞれの力の弱点を把握し、その上で新たな技を習得してもらう。そのために今回は、自らの弱点を把握する授業を行う。授業は戦闘場で行う。それぞれ来るように!」


 そう言うと、先生は教室を出て行った。

 俺たちも必要な物を持ち、教室を出て行く。

 

 弱点を把握し、技を習得か。

 なんか、それっぽくて、良いな。


 特に技の取得。

 これぞ異世界の授業って感じがして良い。

 前世の授業では当然、こんな感じの授業はなかったからな。

 そんな事を考えていると、楽しそうなアリウムが話しかけてきた。


「いやー、これから俺の初めての授業か。なんかワクワクするな」


「そっか、アリウムは今日入学したんだもんな。……結構スパルタだから、覚悟した方が良いぞ」


「まじかよー。けどまあ、俺はみんなと比べて、遅れてるんだ。頑張るしかないな!」


 そう言うと、アリウムは戦闘場へ向かって走り出した。

 俺とユリたちも、アリウムを追って走りだす。

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