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コミュ症異世界生存史  作者: GIN
学園生活編
30/120

謎の因縁をかけられたコミュ症は、ただひたすらに困惑する。①

「……やっとついた。…………ここが、ゴミ処理場か」


 一度酒場へ戻り、カンナたちにゴミ処理場の場所を聞いたのち、

 俺は一人でゴミ処理場に来ていた。

 ゴミ処理場は商店街の裏路地を、ひたすら進んだ所にある大きめの木造建築だった。

 見た目は家のようにも思えるが、周りに大量のゴミが置いてある所を見ると、ゴミ処理場で間違いないようだ。

 もっと大きくて、工場っぽいものだと思っていたが、思っていたよりかは小さく、工場らしさのかけらもない。

 世界が違うと、ここまで違うものなのか。


 ゴミ処理場前には誰もいないし、中に入った方が良いよな。

 手紙には集団と書いてあったし、相手が複数人なのは恐らく確定。

 何があっても反応できるように、警戒を怠らずに行こう。


 ……よく考えたら、カンナたちに事情を話しておくんだったな。

 焦っていたせいで、何も考えずに一人で来たが、

 カンナたちに言って、警察とかを呼んで、その人たちに助けてもらうべきだったかもしれない。

 まあ、この世界に警察がいるのかは知らないけどな。

 そんな事を思いながらも、覚悟を決め、ゴミ処理場の中へと入って行く。


 建物内は、意外に広く、入った所には受付があったり、廊下の先には様々な部屋があったりと、それっぽい作りにはなっているようだ。

 しかし、どれだけ進んでも灯りはなく、そのせいで建物内は闇に包まれている。

 ハッキリ言って暗すぎて、怖い。


 怖がりながらも、進んで行き、数分が立った頃。

 どこからか笑い声が聞こえてきた。

 恐る恐る声がした方へと向かって行くと、一か所灯りがともった部屋があるのが見えた。


 部屋の方からした笑い声と、勇逸灯りがともった部屋。

 この二つから考えるに、あの部屋に果たし状を送ってきた奴らがいる可能性が高いよな。

 一度、こっそり近づいてどんな奴らなのかだけ、確認するか。


 そう思い、灯りのともった部屋へ近づき、こっそり中を見てみる。

 中は少し広めで、様々な物が、適当に置かれており、

 その中心にはローブを着ている5人の男が集まり、話をしていた。 

 

 男たちのうち4人の男が地面に座り、1人の男だけ少し高いところに座っている。

 その他の様子からも察するに、少し高いところに座っている男がリーダーで間違いないだろう。


 しかし、誰だあの男は。

 水色のオールバックの髪形で、クラスに一人はいそうな、少しヤンキー身のある男。

 こんな男とは話したこともないし、見たこともない。

 他の4人はローブの帽子を被っているせいで顔は良く分からないが、雰囲気からして知り合いはいなさそうだ。

 

 こう見るとさらに謎だ。

 一体なんで俺なんかに果たし状を送ってきたんだろうか。

 やっぱり、陽キャの悪戯?

 いやしかし、学園にあんな奴らいただろうか。

 陽キャなら目立つし、見た目でなんとなくわかるだろうが、あいつらは見たことがない。

 なんかもう良く分からなくなってきた。

 とりあえず、少しの間様子を伺うか。

 そう思い、少ししゃがもうとした時だ。



 足をくじいた。

 それも勢いに乗って。

 

 足をくじいた俺は、そのまま前に倒れこみ、

 凄い勢いで顔面を強打した。

 

 いってえええええ!

 凄い勢いで顔面から地面にダイブしちまった。

 もの凄く痛い。これ絶体鼻血出るだろ。

 

 そんなことを思いながら、ゆっくりと起き上がる。

 そして、顔を上げるとそこには水色オールバックの男が立っていた。


「…………えーと………………こんにちは?」


「……いや、何してんだよ」


「………………す、すみません?」


「…………………………死ね」


 そう言うと、男は俺の胸ぐらをつかみ、部屋の中へと投げ飛ばした。

 投げ飛ばされた俺は、背中から地面に直撃し、思わず唸り声をあげた。

 

 最悪だ。バカすぎる。

 何もないところで足をひねり、転んだ挙句、

 そのせいで敵のリーダーに見つかってしまった。

 本当に、何やってるんだ俺。


「……まあ、そうだな。久しぶりとでも言っておくか。コウキ」


「…………えっと……その、すみません。……ど、どちらさまで……したっけ…………?」


「……は?……お前、まさか覚えてないのか?」


「……す、すみません。…………覚えてません」


 そう言うと、水色オールバックの男は黙り込んでしまった。

 そこはかとなく悲しそうな顔をしているようにも見える。

 

 いや、ごめんて。

 本当に記憶にないんだよ。

 水色でオールバックの奴なんて、見た事すらないんだよ。

 覚えてないものは覚えてないんだから、そんな悲しそうな顔しないでくれ。


 そして、誰か何か話してくれ。

 空気が重い。


「……これで、分かるか?」


 そう言うと、その男の後ろから、何かがゆっくりと出てきた。

 青色で、うねうね動く1mほどの物体。


 どこかで見たことがある。

 そうだ、確かあれは学園試験の日。

 まさか……。

 

「……もしかして、ムクゲ…………か?」


「思い出したか、クソ野郎」


 ムクゲって……まじかよ。

ムクゲ……誰だっけ?

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