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コミュ症異世界生存史  作者: GIN
学園生活編
22/120

コミュ症は実際にモンスターと戦う事になっても、ゲームの様に殺すことは出来ない。①

 本当にやめてほしい。

 先生は生徒同士にグループを組ませるのは、どれだけ酷いことなのか理解していないのだろうか。

 一人余った人の気持ちや、知らない人と組まされた人の気持ち。 

 それが分からないのだろうか。

 そんな事を思っていても、校長先生は話を続ける。


「良いか、今から君たちには作ったチーム毎に、学園が独自に作ったモンスターダンジョンに入ってもらう。このダンジョンには、私たちが飼育したモンスターが生存しているのだが、その中で数体のモンスターを討伐してもらう。先程のゴブリンほどの強さも、知性もないから安心して戦いに勤しんでくれ」


 あのゴブリン程強くないのか。それなら良かった。

 流石にあのゴブリンと同レベルの、化け物とは戦えないからな。

 恐らくだが、先生たちも俺たちの事を考えているだろうし、俺達でも余裕で倒せるくらいのモンスターばかりだろう。

 というか、そうじゃないと困る。


 それにしてもダンジョンか。

 この世界にはダンジョンが存在したんだな。

 モンスターがいるんだし、あってもおかしくはないと思っていたが、実際あると聞くと、RPGの世界に来た気分になってくる。

 なんか良いな。


「これよりダンジョン内のマップを配る。そのマップを見ながら、自分たちのレベルにあったモンスターを討伐してくれ。チームで10体のモンスターを討伐し、ここに戻ってくるように。それと、マップで危険と書かれている所には、君たちでは敵わないモンスターがいる所なので、近づかないように。……それでは、チーム作りを始めてくれ。チームを作り終えたら、私の所へダンジョン入場の許可を貰いに来るように!」


 校長先生の合図を境に、他のクラスメイトがチームメイト探しを始めた。

 

 なるほどな。 

 随分とシンプルな説明だったな。

 つまりはダンジョンのモンスターを倒すだけか。

 聞いた感じは簡単そうだが、さっきのゴブリンを見ちゃうとな……。

 まあ、ゴブリン程ではないと言っていたし、大丈夫か。


 ……さて、どうするか。

 4人チームを作れと言われてもな。

 コミュ症にはグループを作るのは難しすぎる。


 さらに今回は、入学試験の時とは違って、クラスメイトの中でチームを作らないとならない。

 クラスメイトという事は、クラス内で仲のいい人たちは、すぐにくっ付いてチームを作るだろう。

 そうなれば、すぐに一人余るのは目に見えてる。

 結果的に話した事のない人たちのチームに入ることになるだろうが、ハッキリ言って生き地獄。

 チームに入った後の、あの何とも言えない雰囲気。

 あの気を使って色々と話しかけてもらう、もしくは完全にいないように扱われるあの気持ち。

 それがクラスメイトってのもな……。


 考えるだけでも、最悪な気持ちになってくる。

 しかし、一緒になってくれる友達もいないしな。


 ……まじで、どうしよう。

 と、俺が途方に暮れている時。

 一人の知り合いが、話しかけてきてくれた。


「……さて、うち、ユリ、コウキで3人だけど、あと一人はどうする?」


「……あ、カンナさん。…………え、俺とカンナさんとユリ?」


「うん、そだよ。……あ、もしかして組む相手決めてたりした?それなら、他の人誘うよー」


「い、いや、別に、決めてないよ。…………え、俺なんかで良いの?」


「え、別に良いけど?だって友達やろ」


 そう言って、カンナはニコッと笑った。

 

 カンナ……いや、カンナ様!

 まさか、誘われるなんて、思ってもいなかった。

 てっきり二人は他の女友達と組むと思っていた。

 しかし、俺と組むつもりでいてくれたとは。

 きっと、俺が組む相手がいないと思って、組んでくれたんだろうな。

 二人とも優しすぎかよ。最高かよ。

 良かった、とりあえずこれで救われた。


「で、もう一人どうする?二人とも、一緒にやりたい人とかいる?」


「あ、俺は特にはいない……です」


「私も特にいないかな」


「そっか、それじゃ……」


「あの、それなら私を入れてもらえませんか?」


 カンナの言葉を遮った声がした方も見ると、そこには一人の女が立っていた。

 黒色でショートの髪をしている、絵に書いたような美少女。

 その顔を見て、俺はすぐに思い出した。


 学園入学初日。

 俺が話しかけただけで、毒舌で話しかけるなと言って来た女。

 俺にちょっとしたトラウマを植え付けた、隣の席の女だ。

 少し話した程度だが、すでに苦手だ。

 そんな事を思っていると、ユリがすぐに返事をした。

 

「全然いいよ!……えっと、名前は?」


「私はグリシアです。よろしくお願いします」


「グリシアさん、よろしく!私はユリ、こっちがカンナで、彼がコウキ」


「よろしくな、グリシア!さて、チームも出来た事だし。少し準備をして、ダンジョンに入ろうか!」


 と、本当にあっさり黒髪の女、グリシアがチームに入り、俺の入る4人チームが決定した。

 個人的にグリシアの事が苦手だから、何とも言えない気分だが、仕方がないか。

 チームに入れただけ良しとしよう。


 そんな事を考えながら、持ち物の整理や、準備運動。

 そして、力の調節を行い、準備を終えると、俺たちはダンジョンへ入る許可を貰うため、校長先生に話しかけに行く。


「……よし、ユリ、カンナ、コウキ、グリシア。以上4名を第5チームとして、ダンジョンへ入る事を許可する。ダンジョンは危険が伴うため、マップを見ながら、気を付けて進むように。それでは、健闘を祈る!」


「……よし、それじゃあ、行こっか!」


 校長先生に許可を取った俺たちは、カンナを先頭にして、ダンジョンへと足を進めた。

 ダンジョンか。一体どんな所なんだろうか。


 




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