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コミュ症異世界生存史  作者: GIN
仮冒険者編
100/120

コミュ症たちは最強を知る。②

「強く……ですか?」


「おう!モモの奴から頼まれててな!アーズリバイスの情報が手に入るまで、お前らを特訓してやってくれとの事だ!」


「モモ校長がそんな事を……」


「それでだ!お前らを特訓するための奴らが……お、丁度来たな!」


 後ろに気配を感じ、反射的に振り返る。

 そこには、個性的な男女が三人立っていた。


 一人は鋭い目つきで煙草のような物を銜えている赤髪の女性。

 ハッキリ言って、目つき怖すぎて凄く怖い。

 一人は杖をついている老いた老婆。歳は90代を越えているように見える。

 最後の一人はアフロで超筋肉質な化粧をした……男性?

 いや、オカマか?……うん、オカマだ。

 何ともまあ……個性的過ぎる面々だ。

 怖い女性に、超年寄りに、オカマ。


「さて、紹介しないとだな!目つき悪いのがヒガン!杖ついてるのがモクレン!アフロのがバラーンだ!これからお前らを特訓する所謂、先生や師匠と言った立場の奴らだ!」


「あ……あ、そ、その……えっと……」


「……チッ…………」


「……え?」


 ……今、舌打ちみたいなの聞こえたんだけど。

 今、目つきの悪い人、思いっきり舌打ちしてきたんだけど。

 え、怖いって。流石にその顔で、即舌打ちは怖すぎるって。

 怖すぎて、普通に漏らしちゃうだろ。


「もう……ヒガンちゃん駄目よ。怖がってるでしょ。……私はねえ、モクレンと言います。これからよろしくね。ほら、他の二人も挨拶しなさい」


「……ヒガンだ」


「ワタシはバラーーーーーンよ!見ての通りオ・カ・マ・よ!性癖はー……ドMよ!ち・な・み・に・彼氏募集中よ!もし良かったら……そこの二人、立候補しても良いのよ♡」


 瞬間的に背筋が凍った。

 悪いが俺にはそう言う性癖はない。

 オカマはちょっと……というかめちゃくちゃ願い下げだ。


「さて……お前らには、今紹介した冒険者たちにそれぞれ二人か一人ずつついてもらい、様々な事を教わってもらう!誰が誰を教えるかは、今さっきの戦いで決めさせてもらった!」


 なるほど。それぞれの冒険者の元で、特訓を付けてもらうという訳か。

 あの個性的なメンバーの中で、誰か一人に教わる。

 少し心配はあるが、この中ならモクレンに教わるのが一番良さそうだ。

 ヒガンは怖いし、バラーンは身の危険を感じる……。

 頼む……モクレンに……モクレンに当たってくれ!


「まず、アリウムとカンナ!お前らはバラーンの元で、特訓を受けろ!」


「アリウムくんとカンナちゃんね!よ・ろ・し・く!」


「え……あ……よろしくお願いします!」


「カンナです!よく使う武器は素手、共感できる言葉は永遠ほど怖いものはない、性癖はドMで、いじめられると興奮しちゃうタイプです!ぜひいじめてね、ちなみに彼氏募集中だから、程よくドSの男友達がいたら、紹介よろしく!」


「カンナちゃん……貴方とは仲良くなれそうね!よ・ろ・し・く・ね!」


 そう言うと、カンナとバラーンは強く握手を交わした。

 何となく気は合いそうな気がしていたが、カンナとバラーンは色々と相性が良さそうだ。

 初対面であそこまで強い握手を交わせる人なんて、そういないだろう。

 アリウムは……どんまい。

 自らの身を守り切れるように心の底のどこかから祈っておこう。


「次に、ユリとグリシア!お前らは、モクレンに特訓を受けろ!」


「は、はい!モクレンさん、よろしくお願いします!」


「二人とも……よろしくね!」


 ユリとグリシアはモクレンか。

 あれ……という事は、余り物の俺は……。


「分かってるだろうが、コウキはヒガンだ!」


「……チッ…………」


「……ひゃい…………」


 もう嫌だ、帰りたい。心の底から帰りたい。

 そんな事ある?こんな綺麗に当たることある?

 今も舌打ちしたし、怖いよ。俺もう既に限界だよ。

 

「一応こんな感じだが、何か言いたいことがあるものはいるか?」


「……あ…………えっと……」


「なさそうだな!」


 畜生、嫌だって言いだせなかった。

 今ほど自分のコミュ症を恨んだことはない。


「お前らはまだまだ強くなれる!それぞれの先生から様々な事を学んで、強くなれ!アーズリバイスの情報が入り次第、オレから連絡を入れる!それまで、それぞれの場所で特訓を受けろ!以上だ!後は、ヒガン!モクレン!バラーン!頼むぞ!」


 それだけ伝えると、ゲッケイさんは立ち去った。

 それを見届けると、モクレンとバラーンは動き始めた。

 

「さて、それでは二人とも。私についてきなさい」


『はい!』


「貴方たちもよ!ワタシについてきなさいー!」


「はい!」


「……あ、最後に一つ良いですか?みんな!また今度な!……絶対……絶対みんな強くなって、また会おうぜ!」


「……ああ……ああ、そうだな!」


 話し終えると、俺とヒガン以外はその場を去った。


 アリウムの言う通り。絶対強くなって、また会おう。

 そうだ……俺達は強くならないといけないんだ。

 どんな人からでも、多くの事を教わらなくちゃならないんだ。

 見た目が怖くても、怯えてるだけじゃ駄目。

 この人から強さを教わって、みんなと一緒に、強くなるんだ。


「……ヒガンさん!」


「……あ?今イラついてんだ、ちょっと黙れ」


「……ひゃい…………しゅいません……」


 やっぱり駄目かも。

 俺、この人の事苦手だ。

 みんな……助けて!

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