第90話 改心のヤバい奴
3人組がレイモンドの部下だと知ったユウだったが...
裏通りを歩く僕とレイモンドさん。
あと、後ろにバケモ……さっきの3人が着いてきていた。
「はぁ、着いてこなくていいって言ってるでしょ?」
振り返るレイモンドさんはいかにもイヤそう。
仲間とはいえ、ねぇ?
「で、でも姐さんっ」
「先日まで歩けなかったんじゃ」
「なぁっははぁぁっ?」
イヤ、だから最後の人ヤバいって。
歯とか虫歯だらけで怖いって。
そこら辺の不良より怖いよ、その笑み。
「見ての通りよ?問題ないわ。
だから自分達の仕事をなさい?」
レイモンドさんは3人に綺麗な脚を見せた。
その足を僕はおもわず見入ってしまった。
凄い美脚だ。ツルンツルン。
僕みたいに真っ白。
無駄な筋肉も無くて、スラっとしてる。
「ユ、ユウちゃん?
そんなにマジマジと見ないでもらえる?」
レイモンドさんは何故か焦りながら足を引いた。
別に触るつもりとか無かったんだけどなぁ?
〈...ユウ、もうすぐ着くよ?...〉
「あ、レイモンドさんあそこです!」
僕はルナが教えてくれる方向を指さして教えた。
そこには白くて大き目な建物が見える。
「え、あぁ、そうみたいね。
アンタ達、邪魔はしない事!いい!?」
「は~い♡」
「了ー解♥」
「ウェ~イ!」
ぅわぁ、ホント姐さんって感じ。
仕事出来るって感じだぁ。
部下がアレ、なんだけどね?
それにしてもあの建物……
〈...いるね?...人が数人...〉
だよねぇ?いるよねぇ?
なんか見えるんだけど?
いろんな光の色が。
僕、スキル使ってないんだけど?
どうして……?
~~~~~~~~~~~~
「本当にあの壁の向こうに人がいるわけぇ~?」
「ちょっと姐さんに気に入られてるからってッ」
「その髪ちょ~だぁ~い?」
ちょっと、バラバラに聞かないで欲しいんだけど?
1人を除いて。
僕達は今、汚水浄化施設の入り口近くに移動している際中だ。
ルナ先生の指示もあって問題はないっぽい。
それでも隠れながら移動している。
「しぃ~っ、ホラ、行きますッ!」
「どうぞ~」
「ご自由にー」
「あはぁっ、じゅるっ」
「行くわよっ?」
「は~い♡」
「了ー解♥」
「ウェー!」
どうやら僕の言葉は聞いてくれないみたい。
それでもレイモンドさんのおかげで問題ないんだけどね?
でもやっぱ腹が立つ。
さっきからずっとこんな扱いなんだ。
子供だからって無視は嫌だ。
「ちょっと、さ、僕の言う事無視しないでくれないかな?
僕だって遊んでるつもりじゃないんだよっ!?」
「はぁ~?」
「調子乗ってない?子供のクセにさー?」
「その顔ひん剥いであげようかぁ~?」
っぐぅ!?子供、だけどさぁ……
「ぼ、僕はみんなの、為に、出来る事」
「はぁ~?」
「何が出来んのよ?道案内なだけでしょ?」
「その髪ひん剥いてあげましょうかぁ~?」
僕は、自分に出来る、事、う、うぅぅっ
「……うぅぅっ、僕は、ズズッ、僕が、うぅっ」
「あ~あ、面倒」
「これだから子供は」
「鬱陶しいわぁ~?」
なんで、そこまで、言われないといけないの?
なんで? 助けたいんじゃ、ないの?
この都の人達、助けたいんじゃ、ないの?
「……シバくぞゴミ共……」
え?どこから声が?
「ァ、アァァッ!?」
「キ、キュェッ!?」
「バ、バァァッ!?」
「ちょっとユウちゃん?
目を閉じて、耳を塞いでてもらえるかな?
大丈夫、何もないからね?
ごめんねぇ?嫌な思いさせちゃったよねぇ?
泣かせて本当にごめんなさい。
本当にね、すぐ、すぐ終わるから。」
うぅぅ?目を閉じる?
「あー、そうそう後は耳を塞いで?」
耳を、塞ぐ?
(ぐぇェッ!?)
トントン
ん?もういいの?
僕は耳から手を離し、目を開けた。
「ズズッ、もういいの?」
「ええ、大丈夫よ?
もう、大丈夫だから」(ニコッ)
「さ、さっきはごめんなさいねぇ?」
「わ、私達の方が調子乗ってたみたいだわ」
「はい、その通りであります」(キリッ)
……どういう事?
数日休んですいません。
ある意味の気分転換は出来ました。
これからまた頑張っていきまーす。




