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第87話 ルナはお見通し

ルナの解決できる発言に驚き、解決に向かって歩き出したユウだったが...



「ところで、ドコに向かってるのかしら?」


「ん?え、ええっとぉ、アッチ!」


〈...違う...逆だよ?...〉


「あ、違った!アッチ!」



 僕達は今、都の大通りを歩いている。

 目的地?僕は分かんない。

 全部ルナ先生任せだからね?


 でも、僕とレイモンドさんだけで大丈夫なのかな?

 いきなり襲われたらどうするの?


〈...大丈夫...問題ない...〉


 ルナ先生がそう言うんだ。間違いない。

 もしかしてレイモンドさんめっちゃ強いとか?

 えー?この美人さんが?

 全然イメージ湧かないんだけど?


「どうしたの?ユウちゃん?」(ニコッ)


 ホラ、女神スマイルだよ?

 でもルナ先生が大丈夫って言うくらいだしなぁ?


 あー、もしかして戦うとしたら魔法?

 めっちゃ凄い魔法使えるとか?

 見た目魔法使いっぽいしね。

 紺色ローブ羽織ってるし。

 なるほど~。


 うらやましい。


「ん?なんでそんなに私を見つめてるのかしら?

 もしかして、惚れちゃった?いやん、ユウちゃんったら」


「あ、いや、えっと、

 こんなに綺麗な人なのに大丈夫なのかなって。

 あ、違う!えっと、襲われたら大丈夫かなって!?」


 間違えて変人扱いみたいになっちゃった。

 もー、僕のバカ!

 レイモンドさんが変人なワケないじゃんか。


「あら、やっぱりユウちゃんは優しいのね?

 お姉さん感激。可愛いから私、男になりそうだわ」


 その表現、僕的には返事に困ります。

 僕、もともと男だったしね?

 可愛くて嬉しいとは思わないよ?

 それにしてもレイモンドさん、

 意外に冗談言うんだね?


「男になりそうだなんて、

 面白い冗談だね?ははっ」


 どう見ても美人さんだからね?

 ありえないでしょ?

 まぁ、アビゲイルさんみたいな人もいるけど……



〈...ユウ...アッチ...〉


 あっち?

 え?裏通りの方?

 僕達だけで本当に大丈夫なの?


〈...大丈夫だから...青い人、赤い人より強いし...〉


 え、ウソ?

 アビゲイルさんより強いって事?

 じゃ、大丈夫、なのかな?


 僕はレイモンドさんに向き直り、

 指さしながら進路を告げた。


「レイモンドさん、あっちに行くよ?」


「裏通り?危ないかもしれないわよ?」


 たしかに、なんだけどね?


「レイモンドさんがいるからね?

 強いんでしょ?頼りにしていいんだよね?」


「…あぁ、そう?

 なかなかいい『目』を持ってるのね?

 ま、問題ないわ?私が守ってあげる」


 さすがルナ先生。

 何でもお見通しって感じだね?



 あとは行き先に答えがあるか、だけど……

 それもお見通し、なんだろうねぇ?





 ~一方、アビゲイル~




 オロロロロロロッ



(た、助けてくれぇッ……ユウッ)


 これで何回目だ?

 さすがに胃が馬鹿になってきた気がする。

 私はこんなに弱い生き物だったんだな……

 

 馬など平気なのにな?

 どうにもこの、揺れる乗り物感が堪えられん。

 私は何も出来そうにない。

 魔族が来るとかなんとか言ってたのにな。


(こんな状態ではあの魔族相手に剣は持てないぞ?)


 せめて陸に、揺れない地に足を着きたい。

 一旦落ち着きたい。

 ユウ達はなかなか帰ってこないし。

 いつまで経っても慣れないし。


(次に揺れが治まったら、う、うえぇぇッ!?)



 オロロロロロロッ



 トイレから出れない私は、

 自信の不甲斐なさを感じながらも、

 便座に頭を下げ続けた。

 

(あぁ、喉が痛い。

 胃液で焼けたからか?)


 ずっとこんな状態だからな?

 さすがに潤したい。

 喉の異物感を洗い流したい。


 

 微弱でも揺れを感じて気持ち悪くなる。

 だが、頑張って耐えれば少しはイケる。


 私は必死こいて立ち上がり、

 水を求めて歩き出した。

 

 キッチンにある蛇口へと、な?


 

 



 

夜勤だったから1日空いてしまった。

見てくれてる皆さん、ごめんなさい。

休日に挽回しますんで。

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